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2026年1月29日 (木)

「個人では行きにくい中国地方の名所を一度にめぐる 島根・広島・山口ぐるっと満喫旅 4日間」石見銀山

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観光用に整備された龍源寺間歩の坑内

 

世界遺産の石見銀山である。これまで出雲大社を訪れる機会があっても、その先の山陰本線の列車本数の少なさに銀山のある大田市まで来るのを諦めていたが、今回やっとバスの団体旅行で石見銀山を訪れることができた。江戸時代初期の最盛期には、世界の3分の1 にあたる銀の産出量を誇った我が国だが、そのかなりの部分を掘り出したのが、石見銀山とのことである。往時のヤマの姿が残されているだけでなく、環境保護や関連する諸施設の在り方、銀に関連する物流を伝える史跡や鉱山の社会性などが総合的に判断されての世界遺産認定だそうだ。と云っても石見銀山は世界遺産区域だけでも500haあり、緩衝地域はその6倍もあると云う。500ヘクタールと云うと500万平方メートルになるから、仮に幅が1キロとすれば奥行は5キロと広大な上、鉱山の町や銀の積出港だった温泉津(ゆのつ)までの街道、世界遺産センターなどを訪ねると見学は一日だけでは済みそうもない。とはいえ団体旅行ゆえ、ここだけ時間をかけるという訳にはいかないので、今回は最もポピュラーなコースで常時一般公開されている龍源寺間歩(間歩とは坑道のこと)を現地ガイドの案内で廻る3時間弱のツアーであった。


龍源寺間歩を巡るツアーは駐車場から往復で5キロあり、坑道までの上り路(帰りは下り)や間歩内の狭い坑道を徒歩で廻るため、シニアにとってはけっこうな「健脚コース」である。もっとも往復の山道には一部で有料の電動カートも利用できるが、途中にある精錬所の跡など、あたりの雰囲気を感じるにはやはり徒歩に限る。ということで、我が団体一行40名弱も小雪の中を、テクテクと龍源寺間歩までの道を上っていった。しばらくすると、銀鉱脈が発見された仙ノ山を中心に露天掘りの跡や朽ちた坑道口があり、それらを見ていると往時はどういうふうに鉱山が経営されていたのかと興味が湧いてくる。歴史を紐解けば1500年代初期にこの地で銀が発掘されて以来、毛利氏や尼子氏などの有力戦国大名の間で土地領有の争いが絶えなかったそうだ。各間歩の経営は山師と云われる親方の下に銀堀り(カネホリ)と呼ばれる坑夫、精練に携わる灰吹士などが集まってほとんどが私有で運営され(徳川幕府の直営間歩も一部にあった)、精練された銀を奉行所(のち代官所)が買い上げたとのことである。銀山一帯は、戦国時代から江戸時代初期・中期にかけてもっとも繁栄したそうで、鉱山関係者や役人のほか寺社仏閣も多く、商人や芸人、遊女などで大変な賑わいだったそうだ。最盛期には周辺の町を合わせると20万人が暮らしたというから大変な産業地だ。


すぐ真上の天井に無数のコウモリが冬眠するせまい龍源寺間歩に入ると、劣悪な環境で作業するカネホリは一日4時間労働の4交代制だったとガイドさんの説明が入る。カネホリは粉じんによる健康被害で平均寿命は30歳だったが、それでも高給につられてとても人気がある仕事だったそうだ。代官所も彼らの衛生面や待遇には特に気を配っており、特殊なマスクの着用を奨めたそうで、鉱山の町で働く人とは「悪代官様」、「ははー!ご無理ごもっとも」という関係ではなかったとのこと。住人が良いものを食べていたため、鉱山の町から出た糞尿は他の地区より栄養価が高く、近隣の農家の肥料として高く売れたとガイドさんは往時のエピソードを披露してくれる。同じ世界遺産である長崎の軍艦島でも知ったことだが、日本の労働慣行は、使用人を馬車馬の如くこき使って利益を上げるのではなく、経営と現場が一体となり生産性を高めるのが伝統である。「朝鮮人労働者が強制労働で一方的に搾取された」などとかつての就業体制を批難する半島の人たちやパヨクが今も時々いるが、彼らは自分たちがそういう性根ゆえ、疑いもせずにほら話をこしらえるのだろう。いわゆる”慰安婦”問題然りである。こうして石見銀山のごく一部だけに触れたツアーだったが、機会があれば、灰吹法と呼ばれる精練方法や物流の実態、鉱山で栄えた大森の町並みなどをもっとゆっくり探求してみたいものである。ガイドさんにはお礼と共に「また来るね~}と挨拶して山をおりた。(続く)

 

露天掘りの跡の他、あちこちの岸壁にはかつての間歩の入口を見ることができる
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