飛鳥Ⅱロングクルーズの縁 ハウステンボスに滞在
先の「飛鳥Ⅱ2025年世界一周クルーズ」で仲良くなった、長崎県のハウステンボス住宅街(ワッセナー)に住む友人のお宅へ遊びに行ってきた。我が国で最大級のテーマパークであるハウステンボスに隣接して造成されたワッセナーは、周囲を縦約800米 X横 250米の水路に囲まれた土地に、戸建て130戸とマンションスタイル120戸、計250戸の住宅が建てられている地域である。因みにワッセナーとはオランダに実在する古い町の名前なのだそうだ。オランダ風の家々に加えて、各戸の前に引かれた水路からヨットやプレジャーボートで、そのまま大村湾へ出ることが出来るのが魅力の街並みである。敷地内は警備会社によってセキュリティーが確保されているために、普通は警察のパトロールも入ってこないそうで、東京に住んでいる我々が九州にあるそんな街を体験することができるのも、ロングクルーズならではのご縁によるものだ。
折しも泊めて頂いた夕べは、ハウステンボスで「九州一花火大会」が開かれ、打ち上げ現場の直近に準備されたエリアで2万発の花火を楽しむことができた。最近はどこの花火大会も大混雑で、待ったり並んだりが大嫌いな私は、場所取りなどをする気はまったくおきないのだが、ここでは奥方手作りのつまみにビールでゆったりと特等席から打ち上げを見ることができた。かつて花火大会に今ほど大勢の見物客が繰り出さなかった時代は、打ち上げ場所の至近で見物できたからか、目の前に花咲く大輪の光の祭典を見ているうち、ふと子供の頃に見た隅田川や多摩川の花火を思い出してしまった。この夜は天気も良いし心配された寒さもそれほどではなく、ビールを飲んでもトイレがごく近くに設置されている絶好のロケーションで、適度な人混みの中でゆっくりと盛大な花火大会を見物していると、やはり東京近辺は何のイベントにせよ過密過ぎると感じた。
一方で天国のようなワッセナーでも、食料品や日用品を買うのはクルマで数キロ離れたスーパーに行かねばならないから、高齢となっても運転は必須だと友人は言う。また我々の感覚からすると敷地内の中古物件売買は億を超える単位なのかと思ったら、成立する価格は5千万円くらいが多いそうで、その点も異常なマンション価格高騰にあえぐ都内とはちょっと相場が違うようだ。もともと友人夫妻は佐世保の中心部に住んでいたので、近々佐世保駅に近い新築マンションに引っ越すとのことで、やはり銀行や郵便局、市役所、買い物などでここは不便だと嘆いていた。周囲からはどんなに素晴らしく見える生活でも、それぞれに一長一短があるものだ。花火の翌日は、昼食に九十九島のカキ小屋でカキやサザエを堪能し、夜は佐世保市内で今の冬出始めのフグ料理を頂いて、一年分のカキやフグを楽しんだ週末だった。奇しくもカキ小屋に向かう道中には、佐世保ドックに入渠中の飛鳥Ⅱが車窓に見えて、船が取り持つ不思議な縁を感じたのだった。
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