飛鳥Ⅱ 2025年世界一周クルーズ第65日~66日 NEW YORK
クルーズ第65日目、6月3日、飛鳥Ⅱはハドソン川を遡り快晴のニューヨークに入港した。実はこの世界一周クルーズの始めのステージ、日本からシンガポールまでの区間で、飛鳥クルーズ8代目船長の中村大輔氏の船内講演があり、その中でNYマンハッタン客船ターミナルへの入港が最も難しいとの話を聞いた。よって当港着桟風景がことさら気になってビスタラウンジの前からブリッジワークを見守ることにした。ハドソン川の岸辺から直角に伸びた多くの桟橋の一つであるクルーズターミナルに着けるには、本船を川岸に向かって直角にする必要があるのだが、川の中央で早めに廻頭すると船は真横に川の流れを受けて流されてしまう。潮汐で川の流れが緩くなる時間に着桟作業が行われるにしても、圧流によって押されるのを防ぐために、船首部分だけを着桟する桟橋と上流の桟橋の間に突っ込み、タグのアシストで岸に直角に寄せていく操船が必要になるとのこと。この日は何事もなかったように飛鳥Ⅱは桟橋に着いたが、このような作業を見ていると、さぞ安全には神経を使うことだろうと、クルーズを遂行するスタッフにまずは感謝である。
ここでは多くのクルーが交代するとともに、ルーアン以来久々に本船は港内で一晩停泊した。いよいよこのクルーズも後半へ突入、という気分である。到着するや例によって船からジョギングに飛び出したが、初日は桟橋から約2キロ離れたセントラルパーク公園内の道路を走り、2日目はハドソン川沿いにロアー・マンハッタン方面に走りに行った。ヨーロッパでもニューヨークでも感じたのが、老若男女問わず、来るたびに走る人たちの数が目に見えて多くなったことだ。平日だと云うのに多くのランナーたちが相当な速度で駆け抜けて行き、特に女性の速いランナーの姿が目につく。日本では「なんちゃってランナー」風スタイルが流行りで、膝丈くらいの長さのスパッツスタイルが多いのに対して、ニューヨーカーたちはみな股下の短い、いわゆるランパンで颯爽と走っており見ていて実に気持ちが良い。彼らの走りっぷりに刺激されて、膝の痛みにも拘らず、こちらも両日ともそれぞれ12キロほどジョギングを楽しんだ。
NYに久しぶりにやって来て自分へのみやげで買いたかったものがトランプ大統領の帽子である。2018年に飛鳥Ⅱで来たのはトランプ第一次政権時で、5TH AVENUE 57丁目にあるトランプタワーを訪れたが、あの頃はさして彼のファンということもなく、ビルの地下にあるトランプストアーを冷やかすだけだった。あれから7年、この間バイデン政権はじめ世界ではグローバリズム旋風が吹き荒れたが、やっとここへきて欧州で保守系右派が台頭復活、アメリカでも反グローバリズムの旗手トランプの再選である。対シナへの強硬策、地球温暖化対策の枠組みからの離脱、多様化や移民共生の否定など第2次政権には共感を覚えることが多く、応援グッズを買いたいものだと、走った後にトランプタワーにまたやってきた。" MAKE AMERICA GREAT AGAIN"と大書きしたお馴染みの赤いキャップを買おうと手にしたが、これは彼の頭の形に合わせているのか、字数が多すぎるためか額の部分が大きすぎてどうも私の頭になじまない。と云うことで今回購入したのが、40ドル(もちろん米国製)の写真のキャップである。ただこれを被ってリベラルの多いNYの街を歩くのはさすがに気が引けたので、日本に帰って使おうと思っているところだ。
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