飛鳥Ⅱ 2025年世界一周クルーズ第8日 シンガポール入港を前に
シンガポール入港を前に南の海でゆったりとした船内時間が流れている。3回乗ったこれまでの世界一周クルーズより今航海は穏やかな雰囲気を感ずるのだが、この余裕の空気はどこから来るのだろうか。乗船客が少ないために、食事のテーブルもシアターの席もいち早く確保する必要がないこともあるが、私自身が年齢を重ねて、ちょうど世界一周乗船客の平均年齢になったことも関係ありそうだ。初めて世界をぐるっと廻った2011年にはまだ50歳台の後半で妻は40歳代であった。今航海の乗船者の平均年齢は73.5歳だそうで、世界一周クルーズの乗船者平均年齢は毎回その辺りとあって、2011年当時は多くのシニア客の中で若造が場違いな場所に来てしまった感があった。今年はようやくほぼ乗船客の平均年齢に達したことから、肩身の狭い気持ちが払しょくされ、伸びやかな気持ちになっているのかと自己分析している。
ということで船内関係者から聞いたデータでは、この航海で最高齢は90歳代から10代までの乗船客がおり、その中で最も多い年齢層は我が70歳代、続いて80歳台、60歳代が続くと云う。男女比は男性が約40%で女性が約60%、全乗客のうち飛鳥Ⅱの初乗船者が約30%だそうだ。シングル(一人乗船)の乗船者が100名以上とのことだが、船内で早々に友人を見つけて、いたって賑やかなのが女性の一人乗船者陣である。一昨日もダイニングの我々の背後では、たまたまテーブルが並びだったご婦人2人がたいそう盛り上がっており、大きな笑い声が夕食中ずっと絶えなかった。帰り際、2人は「騒々しくて大変失礼しました。私たち今日初めてお会いしたんですが楽しくて...」と周囲に謝っているので、思わず「 いいえ、こちらも仲間に入れて欲しくなりました」とお返しした。シングル(と思われる)男性陣は総じて大人しく、対して友人を見つけてはひどく元気なのが女性客である。どこへ行っても女性は強い。
歳を重ねると時間の経過をより速く感じるものだとは思いつつ、それにしても船上では時間が経つのが早い。ネットの接続、ダンスレッスン、毎日のジョギングなど公私おりまぜて参加していると、あっという間に夜になっている。6日の晩はおまけにカラオケにまで参加してしまった。まあ酔って幾ら調子よく歌っても、帰りのタクシーやら酔客の息が臭い電車で家路につく必要がないのが船旅の良さである。船上で再開しようと目論んでいるゴルフレッスンは、初っ端なは予約が詰まっているため、参加者のほとぼりが醒め船上生活に飽きた頃から参加することにした。このあたり、先の長いロングクルーズならではの余裕である。航海の序盤、人間というのは赤の他人であっても僅かでも会話を交わせば、一瞬にしてお互い垣根も低くなるものだ。乗り合わせた船である。どうせなら他の多くの人と挨拶を交わし、気持ち良く船内生活を楽しみたいものである。
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