« 飛鳥Ⅱ 2025年世界一周クルーズ第8日 シンガポール入港を前に | トップページ | 飛鳥Ⅱ 2025年世界一周クルーズ第12日 アジアンデッキディナー »

2025年4月10日 (木)

飛鳥Ⅱ 2025年世界一周クルーズ 第9日 シンガポール フェーバーパーク

20250411-faber-walk

クルーズ第9日目、最初の海外寄港地シンガポールに飛鳥Ⅱは寄港した。朝9時の入港直後は雨まじりの天気だったが、11時ごろ船外に出かける頃には雨も止み曇り空が周囲に広がっていた。南国特有の湿気はあるものの、真上から刺すように照りつける太陽もなく、曇天で寧ろ歩き易くて助かるコンディションである。歩くとは言っても、シンガポールはかつて仕事で数え切れぬほど来た場所だし、妻も若いころに出張で長期滞在しており、もう町の喧騒や観光名所を見たいとは思わない。とは云え、せっかくだからブラブラとどこかへ行こうかと考えていると、昨年も飛鳥Ⅱ世界一周クルーズに乗船した友人から、フェーバーパークの散策を勧められた。


フェーバーパーク(Mt.FABER PARK)は、飛鳥Ⅱが着岸したクルーズターミナルの背後に横たわる高さ100米~150米の丘陵で、近年、自然公園として整備された一帯である。昨日はターミナルに隣接する地下鉄ハーバーフロント駅前のハイウエイ高架下をくぐってまずはMarang Trailと云う遊歩道にとりついた。ここでは高度を稼ぐために最初の10分ほどは階段を上るのだが、傾斜も適度な上、ステップはきれいに舗装されており登るのに苦痛はまったく感じない。一歩丘陵に踏み入れれば、周囲はうっそうとおいしげる熱帯雨林で、木々のあちこちから日本では聞けぬ虫の音や鳥の鳴き声がする。汗をかきつつ緑に包まれた道を歩いていると、ここが昭南島と言われた大日本帝国時代は、こんな風景が広がっていたのかと想像が掻き立てられる。


セントーサ島からクルーズターミナルを経由してフェーバーパークにやってくるケーブルカー(ロープウエイ)の終点を過ぎ、ヒルトップウォークと呼ばれる稜線をたどる道は、どこも整備されており、途中にトイレや道路標識、自販機なども設置された格好の散歩コースになっていた。適度なアップダウンを繰り返しつつ途中のヘンダーソン・ウェイブと呼ばれる場所まで、道そのものはもっと先まで伸びるが、ここで引き返し往復で約6キロの森林浴を楽しむことができた。途中にはシンガポールに7頭あると云われるマーライオン像もあり、ところどころで周囲に広がるシンガポールの街や、夥しい船が集う港の景色を眺めながら、2時間弱歩いた快適なトレイルであった。


ただ最初、クルーズターミナルの入国審査場を出た所に設置された飛鳥Ⅱデスクで、この丘に行く旨を事前に告げると「ケーブルーカーを使って下さい」と詰めていた現地在住の日本人が強く勧める。いや「歩いて登りたいんです」と幾度か言い張ると、呆れたように「まあ道はありますけどね...」との返答だった。暑い国とあって向こうは親切でアドバイスをくれているのはよくわかるが、寄港地では体を動かしたい派の乗客もいる。船のすぐ脇から歩いて2~3時間の往復と云えば、船内で縮こまった体をほぐす恰好のエクササイズの機会だと思ったが、色々な要望を持つ人が乗船しているから、それに対応する現地の案内も大変だ。老若男女、体育系も文科系も乗船する中、皆の要望を一様に叶えるのも長期クルーズは至難の業だ。

ヘンダーソン・ウェイブ(Henderson Wave)と呼ばれる木橋
20250411

 

稜線よりビルの向こうに飛鳥Ⅱを遠望
20250411_20250411123001

« 飛鳥Ⅱ 2025年世界一周クルーズ第8日 シンガポール入港を前に | トップページ | 飛鳥Ⅱ 2025年世界一周クルーズ第12日 アジアンデッキディナー »

船・船旅」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

« 飛鳥Ⅱ 2025年世界一周クルーズ第8日 シンガポール入港を前に | トップページ | 飛鳥Ⅱ 2025年世界一周クルーズ第12日 アジアンデッキディナー »

フォト
2025年5月
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31
無料ブログはココログ