飛鳥Ⅱ 2025年世界一周クルーズ第24日 連続終日航海日
マリナーズクラブでピアノの稽古
桜咲く日本を出港したかと思っていたら、船上で読む毎日新聞衛星版などからもうGWのトピックスが入ってくる。船上での一日は、いつに増して「 今日しかない特別の一日、特別の時間」だと意識しているのだが、それでも、長いインド洋横断の毎日とあって、日々の生活もやや倦んでくる頃である。シンガポールを出てレユニオンまで9日間が連続洋上航海で、この日数はこれから向かうウオルビスベイからテネリフェの9日間に匹敵するこのクルーズ最大の無寄港区間であった。その上、シンガポールからケープタウン間は、船内の時刻改正で1日が25時間となる日が6回もあったため、早朝に眼が醒めるなど、一日がより長く感じた人も多かったことだろう。クルーズ船とは、豪華な三食やショー付きの高級合宿所かと思う時もあるから、明日入港して1泊するケープタウンは久々の大地とあってちょっと楽しみである。
「日常」となった船内生活を飽きないように過ごすには、日々の生活のパターン化と、ちょっとした刺激が必要になる。パターン化の第一歩は、毎日午前(初心者向け)と午後(経験者向け)の1日2回、各45分のダンス教室の参加。それに昼休み時間のジョギング(5キロ~10キロ)と、その後の入浴である。ジョギングは甲板部のデッキ作業がない昼12時から1時の間に行っているが、この時間は昼食の時間と重なるのでやむなくメシなしとなる(船の用語でチャブ抜き)。走って汗をかいた後、1時過ぎに飛び込む大浴場や露天風呂は、いつもガラガラで、誰もいない露天風呂で大海原を眺めながら湯船に浸かるのは、最高に贅沢な時間だ。月曜から金曜日は、これらの合い間にネット接続して、メールのチェックや表計算などの業務をこなす。時差があるものの、ここまでは取引先から要求される作表や文書作成が、トラブルなく送信できているようだ。このようにネット接続がふつうになれば『働きながらリモートワークがこなせるクルーズ船』などとする飛鳥Ⅲのような客船も増えてくることだろう。
こうして一日が、あっという間に過ぎていくが、それだけではクルーズはつまらない。刺激を得るために、たまに夜の部にはクラブ2100の生バンド演奏付きダンスに顔を出すほか、昼はプールに入ったり、かねてから予定していたゴルフのレッスンを受け始めている。ゴルフと云えばかつてあれだけ時間とカネをかけたのに、うまくならなかったのは自己流だったからに違いないと、プロの指導を受けることにしたものである。5日に1回ほどで毎回15分、6デッキ後部の鳥かごで、「うーん、全体的には良いですが、グリップを直した方が」とのアドバイス。教えられたとおりに握ったグリップで振れば、スイングの軌道が一定になって心なしか球の勢いが増したようだ。さすが元女子プロツアーに参戦していたプロだが、これが無料で何回でもレッスンを受けられるとはさすが「飛鳥Ⅱ」である。今日はマリナーズクラブのグランドピアノを借りてピアノの稽古も実施。我が家の電子ピアノとは雲泥の感あるグランドピアノの響きに、指の方が緊張したのか、家ではすんなり弾ける箇所も突っかえてばかりの一時間だった。高級合宿所の貴重な一日はこうして過ぎてゆく。
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