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2025年3月11日 (火)

飛鳥Ⅱ 2025年世界一周クルーズ懇親会

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3月31日の2025年世界一周クルーズ出発に先立ち、恒例の旅行社主催の懇親会が、先日六本木の 「HAL YAMASHITA」と云うレストランで開催された。「飛鳥Ⅱ」にも何度かゲストシェフとして乗船したというオーナー兼エグゼクティブシェフによる、「新和食」と銘打たれた日本料理店の、貸し切り昼食である。接待族だったのも遠い昔のこと、最近は高級な食材など滅多に口にすることもないので、この日は午前中にジョギングで腹を空かせて勇んで六本木に出かけた。会場はゲストである乗船者が10数名、「飛鳥Ⅱ」からはMy ASUKA CLUB会長ら2名、それに主催の旅行会社4名と合計で20名余で、小じんまりとした顔ぶれである。それもそのはず、今回のクルーズは乗船者も少なく、世界一周をぐるっと廻るのは400名に満たないとのこと。これにヨーロッパや北米での区間乗船者が加わるが、クルーの人数よりも乗船者の方が少ない豪華な旅になるであろうと主催者側より説明があった。先のコロナ騒動の際のように、あまり乗船者が少ないのも寂しいが、これならイベント開催時に行列になることもあまりなく、食事も一回制でかなりゆったりとした船内生活になりそうだ。

 

会食も一段落したあたりで、いつものように参加者の自己紹介となるのだが、このスピーチというのが困りもの。この日の参加者には、今回で世界一周が5回目、6回目というベテランから、「飛鳥Ⅱ」どころか船旅が初めてでいきなり世界一周というツワモノもいて、どういう立ち位置で話したら良いのかいつも迷うのである。偉そうに自らの体験談などを滔々と語れば、経験のない参加者にとっては上から目線でマウントをとっているように感じるあろうし、「よく分からないので皆さんよろしく」などと言うのもあまりに白々しい。自慢にならず、かつ場を和ませる程度に、と考えると、なかなか適当な言葉が見つからないものだ。ということで、飛鳥Ⅱ乗船の際には、「今では希少資源となった天然チーク材を全面に張った素晴らしいデッキでジョギングして汗を流し、露天風呂に飛び込んでビールを呑んで引き波を眺めるのが好きです」などと差し障りのない乗船動機を述べるのが常である。今回はこれに加えて、「4回あるデッキディナーには被り物など衣裳を準備するので、クルーだと思ったりドン引きしたりしないで下さいね」と皆で楽しもうとの心意気を示しつつ、「新和食」をエンジョイした。

 

考えてみれば運輸省の役人だった父親は、主に海運関係を担当していたので、小さい頃から船や海にはずいぶん親しむことが出来た。あの頃はコンプライアンスという言葉がなかったから、いろいろな現場やセレモニー会場にも家族が同伴するのがごく自然なゆるい時代。父の転勤でついて行った先も門司港と神戸とあって、官舎の目の前には海が広がり、子供の頃から船はいつもすぐそこにあった。船乗りにこそならなかったが、あまり深く考えずに海運会社に就職し、乗船研修で1万トンの小さな貨物船に揺られ、最初に上陸したのはロサンジェルス港であった。人生初の海外の地も船で行ったのである。揺れる船内、エンジンや汽笛の音は子守歌のようなものだ。妻も祖父は日本郵船で氷川丸などに乗船していた船乗りである。本人も海運会社に興味があったが、当時は大卒女子の採用は、特別な縁故者でない限りハナからお断りの時代とあって、すげなく門前払いされたとのこと。こうして人生の終盤となってお互いに縁の深かった「船」にゆっくりと乗れるのも、何かの縁、天の思し召しと心得て、ゆっくり波枕で世界一周を楽しむことにしたい。

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