寒川神社?(航海安全祈願と八方除)
膀胱や前立腺のガン手術後の定期検査の結果、とりあえず体の方は問題なしと分かった。幸い周囲には介護が必要な老人や病人などもいないので、思い切って3月末から”飛鳥Ⅱ”で最後の世界一周クルーズに出かけることにした。といっても3カ月以上、自宅を不在にするには色々と手続きが必要なことは言うまでもない。これまでは勢いで行っていたロングクルーズだが、今や我々も70歳台と60歳台の夫婦となり、飛鳥Ⅱの世界一周乗船者における平均的年齢になってしまった。実際のところ、まだ細々と自宅で仕事をしているので関係先との不在期間の打ち合わせの他、航海中に迎える税金の支払いや車検の手配など、旅に出るには事前に諸々の準備が必要だ。それらを考えるとちょっと気が重くなるのも事実ではあるが、青い海を眺めながらの航海の日々や、異国の地の入港情景など楽しい場面を頭に描きつつ準備に精を出すことにした。
長期航海となればまずは旅の安全祈願となる。これは3月に入ってからと思っていたが、年越しの風邪のあといつまでも咳が収まらない妻が 「厄年のお祓いを一切していなかったからかもしれない」と早めに参拝したいと言う。厄除けと言えば霊験あらたかな相模の国一宮の寒川神社である。「寒川神社は唯一の八方除け守護神として、八方除祈祷と八方除神札の授与を行っている」と同神社の案内にあるとおりだ。「八方除け進行とは周囲の東西南北を基本に、陰陽五行・十干十二支・九星八宮などを配当して地相・家相・方位・日柄・運勢などの吉凶を判断・・・」(同案内)で、旅行などに関する方位の不安を解消し、無病息災、福徳開運をもたらすご神徳があるそうなので、今回も早々にこちらにお参りに行くことにした。
とは云っても寒川神社へは自宅からの距離が60キロあり、公共交通機関で行くには、JR相模線と云う路線しかない。よっていつものようにトラックの軍団に囲まれ渋滞するエリアを何か所か超えての東名高速ドライブでようやく神社に到着したが、平日だというのに境内は思ったよりも賑わっていた。人混みは嫌なので古いお札を返し、お賽銭を多めに納め本殿に参拝だけして混む道をサクっと帰るのかと思いきや、「え、ご祈祷受けないの?」と妻。ここには何度か来たが、ご祈祷を受けたという記憶がなく、かつ祈願受付所の客殿にはかなりの人が列をなしている様に見える。何にせよ並ぶのが真っ平な私はさっさと帰ろうとしたが 「ここまで来たのにまさか」と強引に引っ張られ、御祈願申込用紙を渡された。促されるまま住所氏名生年月日を書き入れ、しぶしぶ行列に並んで、祈願内容を申告し初穂料を納めると受付(グループ)番号を渡されてようやく受付が終了である。
さすがは厄除けで人気の寒川神社とあって、ご祈祷を受ける大勢の善男善女を整然と案内するさまは感心するほどだった。まずは待合室で同じグループ番号の者が約100名ほど溜まるまで待機するのだが、この間「ワールドクルーズに出る前には必ずご祈祷を受けていたのに、全然覚えていないとはどういうこと?」と妻から証拠(下のリンク)を示され返す言葉が見つからない。困った時の神頼みしかない我が希薄な宗教心のなせる記憶欠落なのか。こうして30分ほど待った後、白装束を借りて立派な本殿に通された。ご祈祷は祓詞(はらいことば)に続き、三人も並んだ宮司さん達が、祈願する人の住所氏名、生年月日、祈願内容を一斉に奏上するため、思ったほどには時間はかからないのがよい。神殿で読み上げられる住所を聞いていると、地元の神奈川の他、都内や他県も多く、ここが広く厄除けの神様として知られていることが分かる。こうして受付から一時間ほどで、ようやく名前の入った有難いお札を頂き(記名板剣神札と云う)帰路についたのだった。クルーズに行くにはいろいろ我が家のルーティン(もっともご祈祷のことはすっかり忘れていた)があるのだが、これも楽しみの一貫と思えば渋滞を越えて行くのも悪くはない。
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