第103回関東学生陸上競技選手権大会(陸上 関東インカレ)
1年生でいきなり1部校10種競技に優勝し、将来が嘱望される高橋諒君(桐朋)LIVE中継より
週末は関東学生陸上競技対校選手権大会(関東インカレ)の応援であった。昨今の駅伝人気で箱根駅伝ばかりが注目されているが、関東学生陸上競技連盟に加盟している159校にとって、この大会は春季における最大の競技会である。関東インカレはここのところ相模原競技場や横浜スタジアムで行われることが多かったが、今年は自宅に近い国立競技場で開催されるとあって、現場で直接 塾競走部の後輩の応援をしたいと思っていた。とは言え大会は、5月9日(木)から12日(日)まで4日間続き、入場料は当日券で2,500円(前売り券は2,000円)もするため連日フルに観戦すれば1万円コースになってしまう。よって1~3日目まではYoutubeのライブ中継で戦況を見守り、最終日のみ国立競技場に赴くことにした。
対校選手権大会と銘打たれているように、本大会は個人としての栄誉を競うのではなく、学校単位の競技会の形式をとっている。男子は3部の大学院生の部を除き、1部16校とそれ以外の2部校に競技は分かれ、それぞれの種目の決勝1位が8点、2位が7点、3位6点、以下8位が1点を獲得する学校対抗の得点争いの試合である。大会に参加できるのは、各種目で昨年1月1日以降に1・2部別に設定された参加標準記録(B標準)を突破した選手1名に限られ、特により高い記録(A標準)を突破した選手がいれば、追加選手(但し追加選手もB標準突破が条件)1名の参加が可能で、各校とも各種目に最大3人までが出場できる規定になっている。因みに現役時代の私は参加標準記録突破などは夢のまた夢で、大会に参加できる同僚の選手をスタンドから羨ましく応援していたものであった。
関東インカレと云えば、気になるのが2部落ちのこと。1部16校の得点争いの結果、15位と16位の学校は2部の上位2校と翌年は自動的に入れ替わる制度のため、選手層の薄い慶應は例年2部落ちしないかを心配しながらの応援となる。といっても最近は高校生への勧誘が功を奏して、インターハイで活躍した有望な選手の入学もチラホラで、後輩たちは1部の10位前後の総合成績を保っており、ヒヤヒヤしながらの観戦がないのが応援する側にとっては嬉しい。もっとも出場選手たちにとっては、得点争いのため、4日間でなるべく多くの種目を掛け持ちしなけらればらないのが辛いところである。特にトラック種目では予選、(準決勝)、決勝を何度も勝ち抜く必要があり、出る者は参加種目を調整し、体力を温存しながらより多種目で得点争いに関わるところに、他の競技会と違った難しさがある。また、青学大や駒大など多くの箱根駅伝有力校は2部校であるため、トラックやフィールド競技に満遍なくエントリーする学校よりも、駅伝に特化した2部校の方がしばしば長距離種目に限って記録が良いことがあるのも本大会の特徴だと云える。
ライブ中継によると土曜日までに後輩たちは1部校の10種競技、400米で優勝(8点x2)、走り幅跳びで5位(4点)110米ハードルで5位(4点)と順調に得点を伸ばし、3日目を終わった時点で10位以内を確保している。中継で見ていた前日までの結果を胸に、日曜日朝、千駄ヶ谷駅から国立競技場に向かう我が足取りも軽やかである。結果、この日はハーフマラソンで8位入賞と云う長距離種目での久々の快挙もあったし、200米決勝には2名残るなど後輩の健闘を現場で楽しませてもらった一日だった。一方で、我々の時代には慶應に入って陸上競技をやろうなどと云う女子はおらず女子部員はいなかったのだが、女子の部でもやり投げが優勝、800米も3位入賞と時代が変わったことも実感した。男子は最後に残念ながら棄権種目や予選突破できない種目もあり、最終的に1部で総合34点、12位と例年並みの結果に終わったが、国立競技場一杯に響き渡る関東インカレ独特の各校応援席の盛り上がりに久々に接して血が湧いた日であった。
1部校400米優勝の豊田君(4年桐朋)を伝える2024年5月11日(土)付 読売新聞記事
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