飛鳥II 常夏のグアム・サイパンクルーズ乗船 (6)番外編
ビンゴ大会もたまには嬉しい景品が当たる(飛鳥クルーズ オリジナル クラフトジン)
そう云えば、クルーズ中に行われる定番の行事、ビンゴ大会で久しぶりに、「これは!」と思う景品が当たった。これまでもいろいろな船上でゲーム最後の方でやっとビンゴとなって下位入賞の景品を貰ったことはあったのだが、残ったハンドタオルやらお菓子の類いがほとんど。かつてシンガポール発着のスタークルーズの”スーパースター・ヴァーゴ”号船上で乗船アンケートに答えたところ『スーパースター・ヴァーゴ マラッカ海峡クルーズ乗船記(2005年12月16日)』で記したとおり、抽選で大きな袋に入ったロゴ入りグッズ一式を貰ったことを思い出したが、船内イベントに参加して貰った景品で「やった!これは!」というものに当たることは滅多にない。今回も「面倒くさいし時間の無駄だから行かないよ」と云うと、妻は「とにかく会場に行かなければビンゴカードが貰えないのだから」と、ゲーム中は寝てても良いから会場の入口だけは一緒に通って欲しいとの要求である。女性はタダで貰えるものは何でも欲しいのだろうか。
ということで読みかけの本を持参して会場のギャラクシーラウンジへと赴いた。パームコートでゆったりコーヒーでも飲んでいる方がましか、などと思いつつ渋々ゲームに参加していると、のっけからN列の数字ばかり読み上げられ、早くも7巡から8巡あたりで我が手持ちカードは縦4個の一列が当たりのリーチ状態となった。とはいうものの「出そうで出ないは何とか」で、ここから長いのがビンゴ大会とあって、「どうせ」とさして期待もせずに待っていると、壇上のマシンから飛び出てきたピンポン玉はまたまたN列である。眼前のカードはと見ればこの数字も正に盤上にあって、一瞬我が目を疑うも間違いもなく、早々に縦一列「ビンゴ!」の大当たりとなって驚いた。なんと300名は入ろうかというギャラクシーラウンジ満席の中で上位3番目くらいでゲットした景品は、飛鳥クルーズのオリジナルクラフトジンであった。船内のショップで買うと500mlで6050円もする酒とあって、これまでのビンゴ大会で得た中ではもっとも嬉しい景品であり、我が人生で飲んだなかでは最も高価なジンである。私を引っ張ってきた妻は、「ね、ビンゴ大会も来ればたまには良いこともあるでしょう」と鼻の穴が膨らんでいた。
船舶という一種の運命共同体、他と隔絶された洋上の世界で過ごすクルーズは非日常の世界である。クルーズ船では自ら工夫して主体的に楽しむべしの心意気はその(5)でアップした通りで、植木等のコスプレだけでなくクルーズ中に来たる場面を想定して、航路や寄港地にちなんだ準備をするのもクルーズの愉しみの一つとなった。思い出すのは2018年の世界一周クルーズで紅海入口のアデン湾で海賊警備に当たる我が海上自衛艦の為に、軍艦旗(旭日旗)を用意して飛鳥Ⅱに乗船したことだ。我が国を遠く離れ任務に当たる護衛艦”せとぎり”に向かい、早くから最上階の12デッキで軍艦旗を振っていたところ、最初は「あっち系のアブナイ人?」とほとんどの乗客たちは遠巻きにしていたものだった。しかし飛鳥Ⅱ護衛の任務を終え”せとぎり”も答舷礼で大きな軍艦旗をメインマストに掲げたのを見て、「これいいね」と我が旗を大勢が賞賛してくれたのは良き思い出である。ニューヨーク出港のSAIL AWAYパーティで着たSTARS & STRIPSをプリントしたキャップにTシャツ、半パンツとソックスの全身アメリカ仕様のいで立ちも思い出に残るし、国内クルーズでも舞鶴で観光協会から手に入れたカニのかぶり物で皆で踊った事など印象深い。オシャレをする日はうんと決め、楽しむ時は人目を気にせず大いに弾けるのが非日常のクルーズの魅力でもある。クルーズに因んだ持参の品があればなお愉しみも増えよう。そんなことを考えていたらまた船に乗りたくなってきた。
2018年アデン湾で海自”せとぎり”に向け持参した軍艦旗で敬礼する(写真家 高橋敦史氏の撮影)。最初は遠巻きにしていた他の乗客も一緒になって敬礼の声を送った
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