TBS 「不適切にもほどがある ! 」
我が国の少子化が大問題となっている今、性別の役割分担が明確だった昭和の時代のように、専業主婦を増やすことが子供の数も増やす対策になるだろうと金曜日に記した。そのブログの文案をあれやこれや考え昭和に思いを馳せていたら、「不適切にもほどがある!」(TBS系)と題するテレビドラマが、1月下旬から金曜夜にTBSで始まったらしいということを思い出した。なんでも典型的な昭和のオヤジが、令和の現在にタイムスリップすると云うドタバタ劇で面白いと評判らしい。まだ一度も見ていなかったが連休中でもあるし、ちょうどU-NEXT(動画サイト)が3か月ほど無料で視聴できる期間だったので、これまで3回放送された「不適切にもほどがある!」をまとめて見ることにした。
主人公の「地獄の小川」(阿部サダヲ)は、1986年(昭和61年)に生きる体育と生活指導の中学校教員で野球部の監督でもある。コンプライアンス規範が希薄な時代とあって、小川は今で言うパワハラ、セクハラ発言当たり前、ところかまわず喫煙し、ミスした野球部員には容赦なく「けつバット」を連発するコテコテの昭和頑固オヤジ。一方、令和の現在に生きる社会学者の向坂サカエ(吉田羊)は、息子のキヨシ(坂元愛登)とともに昭和のジェンダーとハラスメント調査のために1986年にタイムトラベルしてくるのだが、彼女はガチガチのフェミニストで、この時代の(今から見れば)女性蔑視や不適切発言に怒りを露わにする。この小川と向坂が現在と過去を行きつ戻りつするなかで、世情の違いに反発しながらも、第4週以後はそれぞれの時代に理解を深めていくという展開になりそうだ ( と言いつつまだ第3話が終わったばかりなのでこの先の筋立てはあくまで想像だが )。
このドラマはなんといっても宮藤官九郎の脚本が見る者を楽しませてくれる。「男のくせに女のくさったようなやつ」「メス豚」「ブス」「チョメチョメ」など今では放送できないセリフをテンコ盛りにしつつ、「この作品には不適切な台詞や喫煙シーンが含まれていますが 時代による表現言語や文化・風俗の変遷を描く本ドラマの特性に鑑み 1986年(昭和61年)当時の表現をあえて使用して放送します」と現代風ディスクレーマーのテロップをわざとらしく表示し、世の風潮をおちょくっているかのような演出が粋で良い。マツダ・ルーチェやホンダCBX400バイク、カシオのデジタル時計、VHSビデオなど、かつて一世を風靡したアイテムが画面に登場してくるのも懐かしい。そういえばあの頃は、ギルガメやら11PMなどお色気満載のテレビ番組もふつうに放送されていたことを小川のセリフで思い出してニヤッとしてしまった。
とにかく昭和のダジャレの連発と、「これ、あった、あった」の場面満載とあって、「不適切にもほどがある!」の3話分を見終わるまでにどれほど笑ったことだろうか。隣で妻が「大河ドラマは誘っても一緒に見てくれないけど、これは本当にゲラゲラと笑って楽しそう」と呆れている。そう云えば近年欠かさず見た数少ないドラマがNHKの朝ドラ「あまちゃん」と大河ドラマ「いだてん」で、どちらも宮藤官九郎作とあって、彼の仕掛けた笑いがちょうど私のドツボに嵌るようだ。多様性やらジェンダーフリー、働き方改革などの声の下、建て前ばかりの言葉狩りもあってフツーの大人の生活がやたらと窮屈になり、社会から活力が削がれる風潮に一石を投じる彼の筋立ては痛快である。TBSと云えば昨年放送された"VIVANT"も面白かったから、この局は「サンデーモーニング」のような左に旋回した偏向報道番組を一切やめて、ドラマ専門チャンネルになったら良いのにと思う。主人公・小川が令和で出会った気になる女性、渚(仲里依紗)は一体誰なのか、この後に話がどう進展するのかとても楽しみだ。
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