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2023年9月19日 (火)

VIVANT 最終回 ベキは死んだか?

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今日のジョギングの目的地は乃木が毎日参拝する神田明神(江戸総鎮守)

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ドラマでは境内のこの木の根元の小さな祠に別班に連絡要ありの菓子が置かれていた

 

最後はどのような結末になるのかと人口に膾炙していた日曜劇場”VIVANT” 全10話が、先の日曜日で終わった。最終回の当日は、大学生の姪っ子が「どうせなら皆で最終回を見ない?」と言ってくれたので、義妹宅に酒を持ち込み大画面テレビの前で一族パブリックビューイングで盛り上がった。国際的テロ集団テントのボスであるノゴーン・ベキ(役所広司)は、最終回に日本で亡くなるものと私は予想していたが、果たしてどういう終わり方をするのか、一同ワイワイと勝手に予想を言いながらスクリーンの前に集合である。前回からの流れを見ると、ベキが世界的に恐れられたテロ組織の強面のボスから、悲劇の人であり実は慈善活動家であったという面が徐々に強調されてくるのがシナリオのミソのようである。主人公の乃木(堺雅人)が、入社同期の中ではもっともドジなダメ商社マンだったのが、実は凄腕の別班諜報員だったと云う思わぬ展開と同じく、登場人物のキャラが何度も観る者の予想を裏切る筋立てである。


ベキが最後のテロの地として日本を標的にしていたのは、希少鉱物であるフローライトの利権を貪りバルカから富を奪おうとしているのを阻止するためで、日本政府の中枢を狙うのではないか、というのが事前の私の見立てであった。しかしその予想に反し半沢直樹ばりの権謀術策合戦の末、フローライトの利権問題はスッキリ早々と最高の形でけりがついてしまった。さて最終回はこの後、物語はどう展開するのか、クライマックスに向けてテレビを前に一層期待が盛り上がる。実はベキの「最終目的」とは、40年前に日本の公安警察官だったベキの一家を見捨てどん底の境遇に陥れた当時の公安の上司(橋爪功)に対する個人的な復讐だったことがドラマの最後に向けて分かるのだが、組織を率いる冷徹なボスであり、かつ慈善活動家、しかしながら己の憎しみの感情から一生逃れられないアンビバレントな人生にベキはどう決着をつけるのかが見ものである。40年前に生き別れとなりベキが探し続けた一人息子であった主人公の乃木(堺雅人)が、いみじくもそのベキの復讐劇を阻止するのが任務であったという、ギリシャ神話並みの二重の愛憎劇でドラマはクライマックスを迎える。


「皇天親無く 惟徳を是輔く」(こうてんしんなく、ただとくをこれたすく)。乃木がドラマの最後に、テントの鉱物採掘事業を継いだベキの養子ノコル(二宮和也)に呟いた言葉である。広辞苑にも載っていない言葉なので、ネットで検索すると「天は公平特定の人をひいきすることなく 徳行のある者を助ける」(ことばの森)とある。乃木の銃弾で倒れ、自分を陥れ今は政府の要人となっている元上司への復讐が果たせなかった父ベキは、実は乃木が急所を外して撃っており生きているのか?。凶行の場だった要人宅が全焼してベキらの遺体が全部煤になり特定不明というのがポイントではなかろうか。あるいはこの言葉は、乃木が父の遺志を引き継ぎ今後要人に復讐することを意味するのだろうか?。また乃木はノコルに「墓に花を手向けるのはまだ先にするよ」と語っている意味は何かなど、このドラマには回収されない伏線もまだまだ多数ある。この話以前のシーンでは薫(二階堂ふみ)が作った目玉焼きをなぜ乃木が動画撮影したのか、不敵な笑みを浮かべていた丸菱商事の長野専務は本当に何も事件と係わりがないのか、善人かどうかが直感でわかる少女ジャミーンはなぜ公安の野崎(阿部寛)に懐かないのかなど数々の疑問が、いつの日にか作られる続編で明かされることを期待しよう。

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