米国年金を受給 (米Social Security)
久しぶりに預金通帳に記帳したら、数日前にシティバンクから数十万円ほどの入金があり、お取引内容欄にベイコクネンキンと印字があった。そういえば70才で会社勤めを辞め、年金事務所に今後のことを色々聞きに行った際に、以前アメリカのシアトルに駐在した時に支払った米国年金(Social Security Benefits)を受給できるかSocial Security Card を持参して尋ねたのだった。日米間には社会保障協定があり、日本の年金事務所も米国年金の窓口になってくれるのである。Cardを見た年金事務所は請求に関して特に問題ないだろうとの答えで、後日「合衆国年金の請求申出書」を提出しアメリカ大使館に取り次いでもらったところ、半年ほどして大使館から口頭インタビュー(日本語)の電話が掛かってきた。滞在したのはもう30年も前のことなので当時の手帳などを見ながら細かい月日を確かめつつ、米国渡航日や日本への帰国日、会社名ほか家族の来歴など電話で10分ほどの質問に答えたのだった。
その時、電話口の担当女性はこの電話確認を以て年金支払い手続きに入るが、いつから受給されるのかは何とも言えないとのことだったので、その後すっかり忘れていた処に今回シティバンクを通じて突如の年金支払いである。予期せぬ入金は思わぬボーナスを貰ったような気分で嬉しいというのが本音だ。米国の会計年度は10月1日から9月30日までなので、9月が年度末とあって支払いが開始されたのだろうか。いずれ支払い金額の明細を記したStatementの類が送られて来るのだとは思うが、それにしても僅か3年ほどの駐在期間なのに、今回貰った金額が1年分の年金だとすれば結構な金額である。年齢的には60代半ばで貰えたものを70歳まで待ったのが功を奏したのか、はたまたこの30年間、米国の金利はわが国よりもずっと高かったし、リーマンショックがあったものの年金基金の運用も順調に来てこの金額になるのかと思わずにんまりする。
Social Securityはアメリカの社会保障制度で、日本の年金制度と同じく、各個人の給与所得から毎月差し引かれる金額がその原資である。この制度の下で各人に割り振られた番号(Social Security Number)は納税や年金受給の管理の為に使われるほか、運転免許の取得、銀行口座開設等の手続き、建物の賃貸、電話や電気、ガスの契約など身元確認が必要になる時に都度その番号提示を求められる。この社会保障番号は米国で生活するために最も重要なIDの一つだと云えよう。今回の申請から受給までは一年以上と時間はかかったが、それにしても自分のSocial Security Numberを提示すれば、わが国に拠点を戻していても立ち所に30年前の支払い記録が照会できるとは何と素晴らしいシステムかと改めて感心した。翻って日本では同じような役目のマイナンバー制度や、そのカード保持に対して異様に拒否反応をおこし、国家による管理強化や個人の監視などと反対する人たちが未だに数多くいる。真面目に所得を申告し納税していれば何も恐れることはないのに、マイナンバーの普及に反対する人たちは一体何が後ろめたいのだろうか。米国と同じく、年金や健康保険、税金などの管理にマイナンバー制度は大きく貢献するのにと、受領した米国年金を前に彼らの心理を考える。
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