ねんりんピック予選用 アシックス・ターサー
60歳台前半に、東京都代表として「ねんりんピック栃木大会」と「ねんりんピック長崎大会」のマラソンの部に出場してから早くも6年以上が経過した。時の経つのは早いもので今年は70歳台になり、「ねんりんピック」本大会を走るチャンスが巡って来た。11月23日(祝)に駒沢公園陸上競技場で行われる第27回東京都シニア健康スポーツフェスティバルのレースが、来年愛媛県で開かれる本大会の予選を兼ねるため、これの3000米競走(トラック)の部に出場することにしたのである。ねんりんピックはマスターズ陸上と違い、男性の年齢別刻みが59歳から69歳、70歳から79歳、80歳以上の3つしかない。10歳の年齢差の人が同じレースを走ることになるが、歳をとるにつれ筋力の衰えが顕著となり、60台後半では新規60台参入者と勝負しても競えないのは明らかだ。よってこの6年間は予選に出る事をためらっていたが、やっと一番アドバンテージを持って勝負ができる年齢になった。
10年ほど前に新宿シティハーフマラソンで、70歳になろうかと云う招待選手の君原健二さんを抜き去ったことがある。東京・メキシコ・ミュンヘンオリンピックのマラソン代表で五輪銀メダリストだった君原さんを追い抜けることに感激したが、あの偉大な選手でさえ歳をとると市民ランナーに抜かれてしまうのか、年齢をとるとはそういうことかと、改めて「老い」の現実を目前にして驚いたものだ。我が身を顧みれば、ジョギング中に街中のショーウインドウなどに自分の走りが反射して映ると、なんとヨタヨタとして遅いんだとその走姿に愕然とする。2年前の腹腔鏡手術の際に、お腹に穴が開けられ腹筋が緩んだこともあり臍周りがぷっくりと出てしまったのも気になる。しかし歳をとったらそれなりにあがきつつ、ゆっくりと走る事を楽しめばよい、若い時と違って時間はたくさんあるのだと納得するようにしている。
ねんりんピックの陸上競技は3000米のほか、5000米と10000米の種目があるが、各年代別の各種目には、この人は一体何歳なのと思わせる怪物のように速いランナーもちらほらいる。彼らの話を聞くと走る事を中心として一日のスケジュールが決まっているようだし、レース前日は禁酒するなどその熱心かつストイックな姿勢にはいつも関心するばかりだ。学生時代には合宿所を消灯後に抜け出して夜のまちに時々繰り出したし、市民ランナーとなっても楽しく走ることがモットー、もちろんレース前日も構わず飲酒する私にとっては、とても真似のできない求道的ランナーたちも多い。今年はこんな人たちと予選を一緒に走るのだから、足元だけはそれなりのシューズにするかと、先日は銀座にあるアシックス直営のランニングショップを訪れた。
日ごろ履いている厚い底のジョギング用ではなく、「自分の足で蹴る感覚」「スピードトレーニング向け」「速くなるためのシューズ」とメーカーがうたう、本格志向の定番の「ターサー」を久しぶりに予選で履こうと思いついたのだ。血気盛んな頃はターサーをよく履いたが、あれからウン十年、今のコンディションで薄底シューズで怪我しないか、少しは速く走れるか、と新しいシューズを手にその軽さを感じては何となくワクワクしていた。ターサーも最近は定価が15000円もするので、その日はもったいなくてつい古いシューズでジョギングに出てしまい、「せっかく買ったのに眺めてるばかりで履かないの?」と妻に笑われた。彼女は私が予選を突破すれば一緒に愛媛に行く算段で、競技場やら付近の観光地を調べ始めたが、予選が通過できるかがまず問題である。
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