都内上空・着陸待機飛行
すっかり春めいてきた。暖かくなり南風が吹くようになると夕方3時から7時まで、2年前から運用が始まった羽田空港新飛行経路を着陸する飛行機を家の窓から眺めることができる。池袋・新宿・渋谷あたりでは山手線の上空900米ほどを羽田空港のA・C滑走路に向かう機材がゆっくり高度を下げていくのである。一昨年から春になるとネットの”flightradar”サイトで目の前を飛ぶ飛行機の機材や着発地、高度・速度などを確かめながら12倍の双眼鏡を持ち出し、色鮮やかに塗られた各社の飛行機を眺めつつ、空の旅に夢を馳せるのが夕方の楽しみ「羽田空港 新進入路(2020年4月8日)」となった。
と思っていたら緩い北風が吹く昨日昼前に、目の前をANAのボーイング787が新飛行路を逆に北に向かって飛んで行くので驚いた。「あれ!離陸経路も新しい試みが始まったのか?」と思ったが、見ていると飛行機は高度を上げずに水平に池袋のサンシャインビルを目掛け都内を北上していく。あわててfrightradar画面をチェックしてみるとこれは福岡発羽田行きの全日空246便で、航跡図によればどうやら羽田空港混雑のために上空待機(HOLDING)を管制から命じられた機体のようである。画面から同便は都心から埼玉県南部~千葉県上空を高度1300米で一周し、再度羽田空港D滑走路に着陸する便であることが分かった(frightradar画面参照)
武漢ウイルス騒ぎで国内線のフライトが減っており着陸待ちで上空待機の便がなかったためか、この2年間目の前を北方に向かって低空で飛ぶ飛行機を見たことがなかったが、やっとここにきて羽田空港が混雑するようになってきた証であろうか。飛び去る青と白のANAの機体を目で追いながら、年度末でもあるし春の旅行シーズンが到来して旅客需要が戻ってきたのかと嬉しい気持ちになった。もう効果のない(ただやったふりの)蔓延防止策などは今や人々の関心を寄せないに違いない。外国のエアラインならきっと「当機は管制からHOLDINGを命じられました。到着が遅れますことをお詫びします。燃料消費が増えて機長としては残念ですが、乗客の皆さまは春たけなわの東京都心遊覧飛行をお楽しみ下さい」などと粋な機内放送が聞けるに違いないが、246便の機内ではどうだったであろうか。待機であれ着陸であれ目の前を飛行する便がこれから大いに増えて楽しませてもらいたいものだ。
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