阪急・京阪乗り較べ
阪急電車の三複線 向こうの神戸線、真ん中宝塚線、そして乗車している京都線
せっかく大阪まで来たからにはマラソンだけ走って帰ると云う訳にはいかない。日曜日のレースに備え金曜日の夕方に夫婦二人で来阪した我々は、土曜日の午前に大阪城近くスタート地点の下見を終え、午後は京都まで京阪間の私鉄乗り較べをする事にした。行きは大阪・梅田から京都・河原町まで阪急電車の特急に乗り、帰りは三条から京橋まで京阪電車の特急である。「ええ~??電車だけ乗りに行くの~?」とあきれる妻には「河原町の呉服屋でウインドウショッピングを付き合うから」などと何とか誤魔化しての往復である。
速度計は114キロ
という事で土曜の午後のひと時、阪急梅田駅から二人して京都河原町行き9300系特急車のかぶりつきに陣取った。阪急に乗るたびに興奮する三複線区間が終わり十三を過ぎるといよいよ京都本線である。最近も神戸線には時々乗る機会があったが、京都線に最後に乗ったのは2800系の特急で今から40年ほど前になろうか。当時はまだJRが国鉄だったから私鉄との競争などあまり意識していない時代である。対してその頃の阪急の特急は、十三を出ると京都四条大宮までノンストップとあって、何と速くて快適な電車かと感激したものだった。
新幹線と併走
今回十三を発車した特急は淡路・茨木市・高槻市・長岡天神・桂と昔の急行なみに停車駅が多いのはややがっかりだが、ボルスタアンカ付き台車をはいてぐんぐん加速する前面の車窓は素晴らしいの一言。運転士の独特の指差し換呼やデジタル表示の運転席の速度計を見入るうちに、電車はあっと云う間に時速100キロを越し関西私鉄お得意の高速運転に入った。時速115キロに達すると運転士はマスコンのノッチを力行(前進)の1ノッチ目から動かさず、どうやらそこが2000系オートカー以来の阪急の定速運転モードらしく、少々の勾配でも速度計はピタっと114~115キロを指したままである。ほどなく新幹線の線路が近づいて来るが、新幹線に乗る度に大山崎近辺で阪急電車と併走しないか期待しているのに、今回は逆からの光景とあっていつもと変わった視点が新鮮である。
京阪3000系 特急
あっと言う間に京都・河原町に着いた後は、お約束のウインドウショッピングなどで場をしのぎ、帰りは予定通り三条から京阪電車に乗って大阪に戻る。それにしても京阪電車の始発駅・出町柳とは何と風情ある駅名だろうか。三条駅にやってきたのが(新)3000系の特急電車。たしか30年くらい前にテレビカーと呼ばれた赤とクリーム色の旧3000系の電車をわざわざ東京から乗りに来た記憶があって、当時は車内に液晶画面などないからカラーテレビを備えた京阪電車の先進性に目を見張ったものだった。今回もかぶりつきに立つと阪急と違って勾配や曲線が多く最初はなかなか高速運転が楽しめないが、寝屋川を過ぎお待ちかねの複々線では大いに乗り鉄を楽しんだ。「せっかくの京都だから名古屋帯の一本でも買ってくれるのかと思ってたのに」と傍らでいつまでもぶつぶつ言っている妻を横目に、こうしてとんぼ帰りで大阪に戻ってきたのだった。
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