サントリードリームマッチ2014
先ごろ、妻がネットで何やら申し込んでいると思っていたら、運よくプロ野球 ”伝説たちの名勝負” サントリードリームマッチ2014の入場券が当たったとかで、昨夕は東京ドームに2人で行ってきた。日頃マンションのゴミ捨て場にある缶類分別箱には、ちょっと気恥ずかしいと思うくらい我が家で飲んだビール缶ばかり並ぶくらいだから、ビール会社にとっては我々はまあ上客なはずだ。ネットを通じた抽選とは云え、たまにはこのくらいの見返りがあっても当然かと、冷房の効いたドームで4万人の大観衆と共にかつての名選手たちが繰り広げる野球を楽しんだ。ワールドカップのサッカーも良いが、やっぱりおじさん世代はプロ野球なのである。
ザ・プレミアム・モルツ軍は宮本和、対する東北・ジャパンヒーローズ軍は桑田と元巨人軍ピッチャー同士の先発で試合は始まる。回を追うに従い村田兆治やパンチ佐藤など次々とお約束の選手が登場してくるが、その度に場内は万雷の拍手と 「おお~!」という声援で一斉に盛り上がる。しかし出てくる選手は皆一まわりお腹が出たうえ下半身は細くなって、走塁するとドタドタとおっさん姿が少々こっけいである。ただ守備になるとそれぞれ打球をきびきび処理するプレーが往時を彷彿とさせ、やはり野球は守備からかと感じさせてくれる。目の前でプレーする東尾や田尾などの世代にバース・掛布・古田などのヒーローが加わった両軍ラインアップは往年のファンにとっては正に垂涎の的、時が経つのも忘れさせてくれたのだった。
球界のご意見番・張本のたった一度の打席は、彼が2ストライクから見逃した球はコースに入っていても ”ボール”らしい。で、最後に空振り三振すると、審判は 「いやいやこれはファール・チップ」とばかり打席に戻れのジャッジに場内は大爆笑 (本当は三振ファウルチップで捕手の正規捕球ならバッターアウト。ただし後でTVで見ると捕手はわざと落球 )。ここでは審判も役者である。うりの禿げ頭でかつてはTVの「珍プレー・好プレー」常連だった近鉄の佐野は、金ピカグラブをはめ投球する毎に帽子を飛ばしカクテル光線に光る頭頂部を見せる名演技である。また途中からショートの守備についた桑田の軽快なプレーは、彼の運動能力の高さを見せてくれてとても気持ち良かった。それぞれの選手がエンターテイナーを演じつつ、時折アスリート的な本質をのぞかせたかと思うと、かつて野球少年だった一面も見せてくれ、こちらも愉快な気分になって帰路についたのだった。ビールなどの売り上げの一部は東北の野球少年へ贈られるとあって、世のため社会のため、我々もビールを場内で買って楽しんだ事は言うまでもない。
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