こいのぼり
子供の日である。昨日は初夏の様な晴天に心も軽かった。なぜか風に泳ぐ大きな鯉のぼりを見たいと思い、以前住んでいた東京の郊外にドライブに出かける。往時この季節になると、近郊あちこちの農家の庭先で真鯉、緋鯉に吹流しもついたフルセットの大きな鯉のぼりが、青空をバックに悠々と泳いでいたものだった。ところが、昨日はそんな大きな鯉のぼりを掲げている農家があまり見当たらない。たしかこの辺りにはあったはずと記憶をたどって運転するが、残念ながらこれという大きな鯉のぼりを発見できない。
妻いわく「農家も高齢化で、男の子がいてももう大人になっているんじゃない?子供がいなければ鯉のぼりなんて上げないものよ」。そういえば近郊農家の様相もかなり変化したのだろうか。あの狂乱のバブルの時代から早や四半世紀たった。バブルの頃は次々と農地が住宅に変わっていったが、そのブームに残された農地や山林が宅地化されるペースは以後かなりゆっくりになって、今でもあちこちに残る郊外の緑が目にまぶしい。逆に会社を定年となった高齢者が、郊外の一戸建てから便利な都心の高層マンションに回帰する現象も生じていると云う。世の変化を感じながらハンドルを握っていると、いかにも都市近郊を象徴するコンクリートで固められた河川に、地元青年団の鯉のぼりが気持ち良さそうに舞っていた。
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