総選挙を前に
世界のジョーク集(早坂隆著・中公新書クラレ)という本に、面白い話が載っている。「アメリカ人のジョンが日本でホームステイを始めた。・・・朝食の時、ジョンはホストファミリーにいくつか質問をした。『ミソスープは、何からできているのですか?』 『これがナットウですか、何ですかこれは?』 『トウフですね。これはどうやってつくるのですか?』 『ショウユの原材料は何ですか?』 『オカラというんですか、これは。何からできていますか?』 ホストファミリーの答えを聞いていたジョンは、メモ帳にこう書き記した。 『日本の主食は大豆である!』 」。
もう一つこの本の「アメリカを笑え」という章に「驚くべき調査結果」としてとても面白い話が出ていたので、それを借りてきて日本人用に次の通りちょっと改作させてもらった。「ある大規模な調査の結果、日本人の入院患者のうち90%以上が日常的に白米を食べていた事がわかった。また入院前の3日間に白米を食べた人は95%にのぼった事も判明した。さらに明治時代の日本人の平均寿命は50余才だったが、当時人々の栄養は今よりご飯に偏っていた事が判っている。なんと白米を日常的に食べる人の半数は寿命が平均以下である。以上から米の飯が健康に悪い事が立証された!」(注:本の中の原作は米でなくパン)
これらはあまりにも判り易いジョークで思わずニヤっと笑うだけだが、実はこの様な手法で我々は様々な統計上のトリックにひっかかっていないだろうか。あるいは詭弁の上に成り立ったもっともらしい政策に振り回されていないだろうかと、世界のジョーク集を読みながら現実の世界を考える。いわく日本ではこの10年で格差が拡大した、消費税をあげなくとも財政破綻などはしない、TPPに参加したら日本の農業は大変な事になる、沖縄に米海兵隊はいらない、その他巷間云われている様々な議論の中にレトリックを使った嘘や誇張、さらに我田引水や牽強付会の論が含まれていないか、学者でもない我々には判りづらいのが事実である。いよいよ総選挙となったいま、それぞれの党の主張や彼らが挙げている根拠にだましがないか、少なくともよくよく見極めようとする姿勢が有権者にも問われていると休日の朝に考えた。
追記;世界のジョーク集を寝る前に読んで笑うと、夢見が楽しい事が多いようだ。
« ルーチョンキ | トップページ | コスタ・ビクトリア »
「日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事
- 読売新聞夕刊・インティマシーコーディネーターの流儀 (2025.09.25)
- シニアの秋(2025.09.16)
- ビールはミニグラス、ワインには氷(2025.03.06)
- 八千穂寿司のおいなりさん(2025.02.27)
- 神田川・環状七号線地下調節池(2025.02.24)

コメント