ハイパーエコ
地球温暖化の原因が、二酸化炭素の排出によるかどうかは、まだ科学的に立証された訳でないと云われている。中国やアメリカが排出抑制の義務を負っていない京都議定書の実行力には疑問が残るものの、世はあげて省エネの気風である。私も省エネは努力・達成すべき課題と考えるが、それは環境の問題というより、化石燃料資源をもたない日本のエネルギー戦略や技術競争力の問題として捉えたいと思っている。
さてそんな中、尾道のドックで一隻の新しい内航の貨物船が繋留されていたが、その姿を見て目が点になった。”ハイパー・エコ”と船名が描かれたその船体にはエントツがどこにもなく、後部のハウス上のデッキがのっぺらぼうで、なんとも奇異な外観をしている。最近はマストに似せたスマートなファンネル(船舶の煙突)の船も多いが、原子力潜水艦や空母ではない普通の貨物船にファンネルがないのは、いかにもフネとして間抜けなデザインで、思わず「画竜点睛を欠く」と云う言葉が脳裏に浮かぶ。
世界の二酸化炭素の排出量の5%くらいは船舶から出されているそうで、この数字自体が正しいものか私は疑問を持っているのだが、内航船の世界では外航より一足早く電気推進の貨物船の実用化が進んでいる。電気を起す発電機から出た排気ガスは、普通はファンネルを通って排出されるはずだが、一体このフネはどういう構造で、発電機の排気ガスを外に逃がしているのだろうか。
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