いも菓子の年末
サラリーマン時代の取引先から、年末になると変わらず「いも菓子」が届く。もうお付き合いがなくなって数年になるのに、ありがたい事である。その取引先の近くの愛媛県岩城島でつくられる「いもケンピ」なのだが、田舎の人の常で、贈答品はこれでもかというくらい量が多い。なにしろ「いもケンピ」がダンボールの箱に一杯、5キロも一遍に工場から直送されるから、毎年お歳暮を頂いた後はどうしようかと頭を抱えていたものだ。
油であげた菓子の常で、食べ始めるとなかなか止まられなくなるのだが、さすがに一回一人で食べられるのは100グラムほど。毎日、親の仇の様に食べ続けても、正月を越えた頃には油も酸化して食べ飽きてしまい、残ったダンボールの中を見てはため息をつくのであった。そこで妻が一計を案じ、数年前からジップロックを買ってきて、一人400グラム弱づつ小分けし、職場の同僚に配る事にした。
数年これを続けている中に、彼女の職場の仲間もすっかり新鮮ないも菓子のファンになり、12月になると「今年はいもケンピはないんですか?」などと話題になるらしい。実は、もうその会社との関係が無くなってかなりの年数になるので、今年も頂けるものか内心ちょっと危惧していたのだが、暮れも押し迫った先日、待望のいも菓子が届いた。さっそく妻は、ビニールに小分けした「いもケンピ」を大きな買い物袋に詰め込み、朝の地下鉄に乗り込むのであった。これをすると「今年ももう年の瀬だな」と感じる近年である。
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