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2010年11月 3日 (水)

鉄道博物館

野球の早慶優勝決定戦に行ったが、8割位が守っている感じの試合には疲れた。なので今日は先日訪問した大宮の鉄道博物館の事を思い出し、今日の疲れを忘れたい。

さてその鉄道博物館だが、神田万世橋の旧「 交通博物館 」から移設され、「 鉄道博物館 」という鉄道に特化した博物館になったからには、それなりに専門的でマニアックな施設に変貌している事を期待しつつ入場した。しかし建物は立派になり、多くの展示車両も良く整備されているものの、総じて子供目線の展示の様だ。鉄道がシステムとして安全をどう担保してきたか、車両や台車の構造がどう変遷したか、保線の技術、鉄道の歴史や社会的役割などがどうであったか等など、いわゆる大人の鉄道ファンが”目からうろこ”とばかり楽しむには、専門的な展示や資料が少なすぎ、かつ突っ込みが足りないと思った。

そもそも、ちょっとした専門的質問に答えられる係員が会場に見当たらず、どこも子供に占領されたディスプレイを見せるだけでは、”鉄道博物館”でなく”鉄道車両展示児童館”ではないか、と不満を感じる。私などは新しい知識を吸収しようとノートや筆記具まで持参したのだが、鉄道ファンなら誰もが知っている様な事が簡単に解説されているだけなので、結局メモはしないで帰ってきたのである。唯一なるほどと思った展示が、近代的台車のキーポイントになる”たわみ継手”と呼ばれる部分の簡単な模型であったが、ここも子供のおもちゃになっている有様である。

子供が楽しめる博物館を目指す事は良いのだが、これだけのカネをかけスペースも潤沢にあるのなら、大人の鉄道ファンも満足させる別の展示が同時にあっても良かったのではないか、というのが今回の感想である。博物館脇を走るJR大宮工場の線路を利用して、電車の車窓から普段見えるさまざまな鉄道標識を展示したり、大人のファンが参加できる催し、たとえば碓井鉄道文化村で行っている様な実車の運転講習などを企画できないだろうか。そういえば、先年せっかく大枚をはたいて講習を受け、運転免許をもらった碓井鉄道文化村に動態保存されたEF63に急に乗りたくなってきたが、今年の野球の応援も今日で終わったので、休日には時間ができていろいろ行けると負け惜しみの夜なのである。

<カルダン駆動の仕組みの模型はたわみ継手の働きが簡単にわかって興味深い>
20101102

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