ワールド・ランゲージ
今晩はオランダの船会社と夜っぴいて用船交渉をしている。昔は海外との交渉はすべてテレックスであったが最近はすべてイーメールでやりとりをするので、最初にオランダのワールド・カップでの健闘を称えるメッセージを送ったら、日曜日の決勝に期待して欲しい旨と ”we very much enjoyed the japanese team specially honda-san” と返事が返って来た。本田も相手国では注目を浴びていると考えると、けっこう嬉しいものである。そのせいか、ここまでこちらの言う事をすべて丸呑みしてくるので、ちよっと恐ろしいのだが、バルチック指数も大幅に落ちている今日この頃、ヨーロッパでは不況風が一段と肌身に沁みている事を痛切に感じる。
そういえば昨日は東京駅前の歩道で、夕方歩道に横一列に広がった60歳絡みの婦人の集団を追い越せずに後ろからついて行くと、聞くともなく彼女たちの会話が耳に入る。それはキーパー川島を褒め称えたり、中村俊介の出番がなかった事など、今回のワールド・カップの話題で、皆かなり専門的な話題でひとしきり盛り上がっている様である。この年代の女性たちの間でサッカーの話題が尽きない事などは、ちょっと前までは想像もつかなかった現象で、ここ数週間の日本列島のワールドカップ熱を改めて思い起こすのである。
それはそうと仕事絡みの会食などで、話題に行きづまるとスポーツに関する話題は、万人に共感を得やすく便利なものだ。国内ではこの季節は出張先の高校野球の県予選をフォローして、地方の町で「 いやーここの県立高校は今年は強いですね 」などと言うと「 なんで知っているのですか?」と一挙に現地の人と距離が縮まる。アメリカでは「 日本人も若いジェネレーションはサッカーだけど、我々は野球ファンだ 」と言うと、大体日本人MLBプレーヤーの話題で、酒の席もしばし白けずにすむものである。その他ゴルフのプレーヤーなどもフォローしておけば結構時間もつぶせて、忘れがちの英語をアルコールで思い出そうとする必要もなく、ホテルに帰って頭が痛くなったりもしない。誠にスポーツはワールド・ランゲージと感じるのである。
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