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2010年5月25日 (火)

掲示板

YAHOOや2ちゃんねるなどネットにはあちこちに掲示板がある。私も興味があって、野球の応援やクルーズ情報の掲示板をのぞいてみたり、時々意見をかきこんだりもする。掲示板での生情報は役立つ事も多いのだが、一方その情報を適切に判断したり、上手に取り扱うのも結構難しいものでもある。

以前米国に住んでいた時に、日本から派遣された駐在員や現法日本人社員の親睦会があった。正式な登録人数は300人くらいだが、だいたい行事などに参加するのは100人位だったろうか。慣れぬ異国の地で暮らす日本人同士、企業の壁を超えて日常生活の情報交換をするので、その情報はありがたく貴重だった。グルメ情報やバーゲンなどの情報の他、治安の件や習俗・エチケットの事、交通情報など多岐に渡って情報をもらったものである。しかし、そこで得た知識を後になって現地に永年住むアメリカ人などに聞くと、同じ事をまったく違う側面から捉えている事が判って驚いた事があった。

例えば、ある場所で犯罪が続けて起きたと云うニュースがあると、日本人の間では治安が悪いから近寄るなという事になるが、ローカルの人によると、たまたまその場所で犯罪が起きただけで、元来その場所は安全であると言われた事があった。その他、酒気帯び運転の許容範囲(なにしろ体重60キロ程度の人は一時間にワイン1杯程度が許容範囲と運転免許教本には記載されている)とか、交通違反などの情報などは、話に尾ひれや伝言中の異聞が混ざって実にいろいろな情報が飛び交ったものだが、後日ローカルのアメリカ人に聞いてみると実態は随分違うという事も多々あった。

これら経験から感じたのは、分母が100人程度の社会でもたらされる情報、それも聞きかじりの知識の上に成り立ったものは、しばしばバイアスのかかった、あるいは時として間違ったものを伝えてしまう可能性があるという事である。誰かが言い出した事が検証される間もなく伝聞されるうちに、いつかそれが事実であるかの様になってしまう事もある。正確な情報を伝達する為には、なるべく多くの事例や意見が必要である事、分母が多い(情報提供者が多い)事が必要であるとその時に感じた。掲示板なども、いろいろな考え方の持ち主が、多くの視点からの書き込んだ方が、より実効的で正確な情報が伝達できるのだろうと考える。

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