時カレー
落語の”時そば”には、まずい蕎麦屋にいった男が 「 竹輪はカンナで削ったくらい薄いや、月が透けて見えるよ 」って嘆くところがあるが、以前にも書いた通り私が好きなカレーは、安い豚肉の細切れがちらほらと入ったものである。子供の頃はまだ日本が貧しい時代で、カレーといえばご馳走であったから、月が透けて見える位うすく切った豚肉が入っているだけで美味しくて、それがカレーの味だと思っていたのだ。
反対に子供の頃ブラジルで過ごした妻は、牛肉の塊が入っているのがカレーだと信じていて、我が家のカレーも前にアップしたとおり大きな牛肉が入っている豪勢なものである。しかし私にとってみると、これは何だかカレー味のする肉料理という気がして、どうもカレーライスを食べたという満足感がしない。
で、先日「久しぶりにカレーを作る」と妻が言うので、「今度は月が透けて見える位、安い豚肉を使ったカレーにして」と言ったところ出来てきたものがこれである。このようにじゃがいもやにんじんが大きく切ってあり、肉がどこに隠れているのか判らないくらいに溶けてしまったカレーこそが”おふくろの味”。妻は自分のポーションは別の鍋に入れ、大きく切った牛肉をどっさり入れて温めなおして食べている。「こっちの方が美味しいよ」と妻は言うが、安く薄い肉を使ったカレーこそ日本の味であると私は信じている。
バルクキャリアー 2010-03-20 13:20:37
それは本当は、薄切り豚肉ソテー・カレー風味という料理だったに違いない。
いいなあ、松阪牛!
元気プラザ 2010-03-20 09:24:11
日本の給食のカレーがでたとき、カレー味の豚の薄切りだと思った。
でも今じゃ、なんとか「もち豚」とかのほうが輸入の牛肉よりも倍以上するんだから。これもびっくりだね。
明日は松坂牛だー!
« 宇宙の始まり | トップページ | エンジョイベースボール »
「グルメ・クッキング」カテゴリの記事
- 八千穂寿司のおいなりさん(2025.02.27)
- 浅草の鮨松波(2024.01.30)
- 神田神保町の老舗ビヤホール「ランチョン」(2023.04.23)
- 烏森の焼鳥「ほさか」とニイハオ・トイレ(2021.02.11)
- 銀座 LA BETTOLA(ラ・ベットラ)の夜(2020.09.07)
コメント