グリコのおまけ
我が妻はおまけや景品のたぐいが大好きである。コンビニでコーラやお菓子の新製品のプロモーションがあると、必ず景品のフィギュアなどが付いたのを購入する。私にすればこんなチャチなものを持ち帰れば、ただ家が散らかるだけと思うのだが、彼女のこの習性は子供の頃のグリコのオマケ以来だそうで、これは終生変わらない様にみえる。クルマのディーラーなどに新車をヒヤカシに見に行くと、私などは下手な借りを作りたくない一心で、ひざ掛けやらビニールシートなどのギブアウエイをもらわずに、用件が終わるとそそくさと帰ろうとするのだが、彼女はセールスマンに「これ、もらうわね、それにこのグッズももう一つ特別にいただいていいかしら?」など、臆面もなくあつかましい要求をしている。
彼女の大好きなクルーズになると、ほとんどの旅行会社に定期的な案内や刊行物を郵送してもらう様に申し込んでいるようで、飛鳥やにっぽん丸のパンフレットなどは、同じものがあちこちから送られてきて居間に山積みになっている。また彼女が持っている株は、ほとんどが株主優待つきで、時々それらの会社からお菓子やらコーヒーセットを貰ってはよろこんでいるのだが、あまつさえ景品やパンフで一杯の我が家の床は、株主優待郵送の季節には段ボール箱が散乱する事になる。
さてそんな妻だが、先日パソコンの前でなにやらごそごそ作業をしていたと思ったら、ほどなく画面を見ながら「当たった、当たった」と欣喜雀躍している。一体何かと画面をのぞくと動画を見てクイズに答えると、抽選で1万名にプレミアム缶ビール6本セットが当たると云うアンケートに応募し、当選したと言っている。数日して届いたそのビールを目の前に、妻は「 パソコンでちょっと指先を動かして、アンケートに答えただけで、町で買えば1500円くらいするビールが届いたのよ」と鼻高々である。「日頃あなたはジャンクばっかり持ち込んでと、ブツブツ言ってるけど、こんな良い事もあるのよね~。これは一人で飲んじゃおうかしら」と横目でちらと見るので「 いや、そんな事もあるんだ。良かった、さすがだ 」と取りあえず褒めて余禄に預かるのである。
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