フェリーありあけ
フェリー”ありあけ”は突然の横波で大きく傾き、積荷の荷崩れによって回復不能になったらしいが、8000トンの大型船舶が一瞬にしてこの様な状況になった事に、大変驚いた。乗客を乗せるフェリーなどは日本政府(JG )や検査機関 ( NK ) の厳格な検査に依って堪航性が担保され、少々の時化などでは横倒しなどにはならないのだが、荷崩れの状況によほど不幸な何かが加わったのであろうか。ただ荷崩れはしばしば船舶の沈没原因となる大変恐ろしいもので、最近でも、ニッケル鉱石や銅鉱石を運搬中に一瞬にして転覆した大型貨物船の例も散見される。
フェリーに積載する車両は、今回の事故の報道によると大型車はチェーンなどで固縛されていたとの事だが、小型車の場合は普通は船舶に固定されていない。私もこの夏に北海道まで自家用車をフェリーで航送したが、クルマは前後のタイヤに車止めを噛ませただけだった。この時は結構シケたので、翌朝に車両甲板に戻る際は、クルマが横滑りをして隣のクルマに接触などしてないかちょっと心配した覚えがある。”ありあけ”は普通のフェリーと違い、ROROと云って船会社側で車両を乗船させる方法の様だが、この事故を契機に、車両の搭載方法や固縛の基準、さらには車両甲板に縦断隔壁などを設置する様な法令の改正なども検討されるかもしれない。
写真は、この9月21日夕方に奄美大島の名瀬港に入港する”ありあけ”である。この時は私達が乗った、”ぱしふぃっくびいなす”の名瀬の出港と、東京から名瀬港に来た”ありあけ”の入港予定時間が重なった為、港外で”ありあけ”がしばし漂泊し、”ぱしふぃっくびいなす”を交わした処だった。あの時、夕陽に映えた青い美しい船体が、今日は横倒しになって船腹から重油を流しているのをテレビから見ると胸が痛む。
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