傘は天下の廻り物
昔から、忘れ物は多い方であったかもしれない。昔、会社に入った直後に親しい友人と伊豆に海水浴に行った際は、現地に着いたものの、道中どこかで財布を落としていて、友人の財布にあった2万円ほどで二人で民宿に一泊した以外飲まず食わず、やっとの思いで東京に戻って着た事があった。彼と酒を飲むと、未だにその時のけちけち珍道中が話題になる。
名古屋駅では、東京まで帰る新幹線の切符を買ったものの、改札口までの間にどこにしまったのか切符が無くなってしまい、東京までの切符を二度買った事もある。
今も老眼鏡を探さぬ日はないし、腕時計をはめたまま「時計、時計」と騒ぐ事はしばしばである。なので冷蔵庫の中に合ったはずの食べ物を探す際は、ハナから妻に「済まんけど探して」と頼む事にしている。妻に言わせれば 「ない!」と思って見るから目の前にあっても見えないので「ある!」と思ってみれば探せるのだと言うが、本当か?
最近も小銭入れを球場に落として来た事は、先月のブログで書いた通りであるし、間違えや忘れ物の類はきりがない。 そんなわけで雨上がりの日に傘を忘れた際は「傘は天下の廻り物」と言って諦める事にしている。
今日は今日で、美味しいソース焼きそばを作りたいと思って、会社の帰り道に買ったはずの「蒸し焼きそば」が家に帰ってみると行方不明になり、思わずどこかで落としたのかと思っていたら、肝心の焼きソバはガスレンジの傍らに無意識に置いてあった。
そんな事で我ながら大概の事には驚かなくなってきたが、先般スーパーで買い物をした際は、考え事をしていたのか、料金を支払った後に品物をビニール袋に移し換えず、スーパーのカゴごと家に持って帰ってきてしまった。 台所でスーパーの緑色のプラスチックカゴと買ってきた野菜を呆然と見つめつつ、さてどうやってスーパーまで籠を返しに行こうかとしばし迷ったものであった。(結局、何食わぬ顔してカゴだけ返したら、その時は誰も気がつかなかった様である)
大体が二つ以上のルーティンを一度にこなす必要がある時に、かた一方の事に気を取られているともう一方で、物を忘れたりしている様である。歳と共に気をつけねばならないが、私に2つ以上の頼み事を同時にしないで、と身近の人に思わず頼みたくなってくる。
« お祭りオンナ | トップページ | Mission Impossible »
「日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事
- 読売新聞夕刊・インティマシーコーディネーターの流儀 (2025.09.25)
- シニアの秋(2025.09.16)
- ビールはミニグラス、ワインには氷(2025.03.06)
- 八千穂寿司のおいなりさん(2025.02.27)
- 神田川・環状七号線地下調節池(2025.02.24)

コメント