さぼりの達人
90回の高校野球選手権、慶応高校が2回戦も勝った。お昼すぎ義弟から「もしかして今、甲子園ですか?」と言うメールが入ったが、そう毎試合甲子園まで行って遊んでばかりもいられない。ちょうどお盆休みに入って多くの会社は夏休みかもしれないが、船は世界中で一年中動いている。休む人が多い今どきが自営コンサル業の仕事の見せ場でもあるのだ。
仮にこのまま3回戦以降勝ち進んでも、お盆明けまで仕事が入っているので、できれば大阪地方に台風でも来て2日くらい順延にならないか、と勝手な想像をめぐらす。順々決勝からは甲子園は阪神タイガースに譲って「学生野球の聖地」神宮球場か、全天候の東京ドーム球場でやって欲しいくらいだ。東京でやってくれたら「ちょっと用事が急にできて」などと言って3時間くらい仕事をさぼる常套手段が使えるのだが・・・・・・。
そういえば若い頃、母校(大学)が久方振りで六大学リーグ戦での優勝に王手がかかった一戦に、例によって会社の仕事をさぼり神宮球場のネット裏に行くと、私の名前を呼ぶ声がある。ぎくっとして振り向くと飲料会社に就職してルートセールス服に身を包んだ大学の1年後輩ではないか。 「おい、一体ここで何してんの?この地区の担当じゃないだろ」 と問うと 「へへへ、先輩こそ何してるんですか」 お互い顔も見合わせてにっこり笑ったものだ。
その試合母校を応援して神宮球場から出ると、球場前には彼の大型ルートセールス車がコーラの広告も目に鮮やかに、あたかも営業中の様に堂々と駐車しているではないか。 「へへ、又神宮で会いましょうね」 と言って何食わぬ顔でトラックに乗り込む彼の姿を思い出すたび 「さぼりにも上には上がいるものだ」 と感心したのである。
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