尾道帰路雑感
昨日は、尾道から東京へ出張帰り。尾道・福山方面への出張は普通、行きは飛行機だが、帰りは仕事の都合(というか、前夜の飲みすぎを計算して?)で乗車時間に縛られないJR利用が多い。
尾道駅は、伝統的な旧国鉄駅の仕様、駅本屋改札口が上りか下り本線のどちらかのホームに直接連がっている構造で、ここでは山陽本線の下り本線が改札口前のホームを走る。一旦改札を通り地下道で上り本線のホームに進むと、その向こうには貨物列車の待避線や車両の留置線(引込み線)がかつて引かれていたであろう空き地が広がっている。なぜかこういう昔風の駅に佇むと心が和んでくる。
電車を待っていると、山陽本線の貨物列車がホイッスルの響きも高らかに、目の前を駆け抜けて行き旅情も盛り上がる。この駅の案内放送が良い。上りホームは電車が入ってくると「我は海の子」の音楽に続いて「列車が入りますのでご注意下さい」旨の放送がある。この辺りは、寝台列車など客車列車が停車するのだろう、電車でなく「列車」が入ってきます、と言うのは今時分しびれる。
尾道から新幹線接続の福山まで、約20キロの道のりは115系の電車、例によってかぶりつきに陣取り、東京地区との線路標識の違いなどを観察して楽しむ事にする。すると松永あたりで、下り本線をJR貨物の新鋭電気機関車EF210が1000トンを超えるだろうコンテナ貨物列車を牽引して対向して来る。この機関車ならこの後の瀬野ー八本松の難所も楽々越えて行くだろう、などと思っていると運転席には女性の運転士の姿が。
機関士が運転士と名前が変り、電気機関車の運転台にさっそうと女性が座って長大編成のコンテナ列車を運転していると、旅情の中にも、時代は徐々にではあるが確実に変わっている、と実感したのであった。
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