第59回東京六大学陸上競技大会 観戦
注目の早大 大型新人 新妻遥己(西脇工業)が優勝した男子5000米
第59回東京六大学陸上競技大会が横浜市の慶應義塾日吉競技場で行われ日曜日は応援に行ってきた。今シーズンの開幕公式競技会である。各校の選手達が冬季練習を終えてどのように成長したのか、早稲田大学に入った注目の長距離新入生陣などが出場するのか観戦への興味は尽きない。ただ最近は、陸上競技にせよ、野球、ラグビーにしろ、学生スポーツを見る際は試合結果だけではなく、孫のような世代となった選手達がスポーツに打ち込み、全身全霊を傾けて競技に挑む姿そのものを見るのが楽しみになってきた。また全国から集まったアスリートに伍して、最難関入学校である東大の選手達がどう奮闘して大会を盛り上げるかを見るのも、この大会でちょっと注目しているポイントである。アマチュアスポーツが高度に専門化するにしたがい、逆に東大の活躍は気になるものだ。などと思いつつ、気温が20度超えとやや暑いほどのコンディションの中、周囲にまだ桜の花が残る日吉のグランドで、出場する各校の選手たちに声援を送った。
今年で大会は59回となるが、我々が現役だった50数年前は、この大会がうぶ声を上げたばかりの頃であった。当時は原宿の織田フィ―ルドなどの会場で選手と東京陸協などの関係者が集まるだけの、応援する人もいないような大会だったが、昨日は6校の応援団やブラスバンドも入って競技場は大いに賑わっていた。応援団以外にも大会に寄せる歌なるものを演奏するバンドや、選手を盛り上げる子供たち(エスコートキッズ)の応援、さらに優勝者インタビューが行われるなど、ショーアップされた企画は手作りの時代を知る者にとっては隔世の感がする。なんでも「一般社団法人東京六大学陸上競技倶楽部」が組織され、大会がこの法人によって開催されるようになったために、スポンサー企業の協賛も得られ、このような盛り上げ方が出来るようになったのだそうだ。かつては陸上の試合といえば「純粋に体育が好き」とか「走ったり跳んだりが好き」系のジャージ姿が似合うオタク的関係者が目立ったが、我々の世代からすれば、その時代が懐かしく思えるほどの大会の盛り上がりである。
華やかになったと云えば、陸上に限らず、最近の学生スポーツの試合会場に足を運ぶと感じるのは、選手の父兄、特に母親の応援が多いことだ。かつて我々が現役だった時代は、高度成長期とあって親世代に余裕などなく、子供たちが勝手に駆けっこしている程度に考える親が多かった。試合会場に選手の母親でも来れば「おい、お前んとこママがまた見に来ているぜ、気持ちワルー」と皆でからかったものである。インターハイに出場したような選手も、親が応援に来ることはほとんどなかったと記憶しているが、最近は母親らしき黄色い声援が観客席からよく聞こえる。両親の世代が子供の成長にじっくり付き合えるようになったのは、正に平和な日本、豊かで成熟した時代になった証であろう。また以前、この大会は男子だけだったが、近年は女子の部があるのも時代の流れである。周囲を見回せば、観客席では我々同期がどうやら最長老グループになっているようだ。いまや立派に改装され近代的な競技場になったが、かつて青春時代に汗を流した場所で、50有余年を経て後輩達の奮闘を見ると、ほんの僅かなりとも今に繋がる伝統の一コマになれて良かったとしみじみ思う。と共に老境の身となっても戻って来る場所があるのはとても幸せなことだと感じる試合観戦である。












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