飛鳥Ⅱ 2025年世界一周クルーズから帰って
7月12日神戸港に帰ってきました。
飛鳥Ⅱの世界一周クルーズを神戸で下船し、新幹線で東京に戻って早くも一週間が過ぎた。帰宅した後は、不在の間に大量に貯まった手紙類の整理、車検まで有効期間が一週間もなかった愛車のディラーへの持ち込み、医療機関の定期通院、仕事の取引先への挨拶などで、慌ただしく毎日が過ぎていった。洋上の楽園から一挙に現実に戻って来たわけだが、ふとしたはずみに体が揺れているような感じがまだしており、その感覚が楽しかった日々を思い出させてくれる。どうもこの陸酔い現象は、年齢を重ねる度に、回復期間が伸びているようだ。猛暑と言われていた日本列島だが、この一週間は曇り空の日が多く、体にもそれほど負担になっていないのが幸いである。
今年の104日間のクルーズでは、アジア・アフリカの港に5日、ヨーロッパ諸国で7日間、北米・中南米には12日(含むパナマ運河)と、陸地にいたのが合計24日、残りは海の上という日程であった。2018年の世界一周クルーズでは、102日間に28港(陸上での滞在が32日)の寄港日だったため、旅行代金が高くなった割には、寄港地がかなり少ないことが3月に出発する前はやや不満であった。しかし今回は日本を出て早々に毎日の過ごし方を決め、全行程を通じてマイペースを守ったため、船内生活が自分なりにパターン化されて至極快適に日々を過ごすことができた。まず朝は8時に起床、すぐにデッキを2周(約1000米)ウオーク、朝食はリドで摂り、その後はパームコートで衛星版の新聞を読みつつエスプレッソを一杯、部屋に戻って表計算やメールなどリモートで仕事、11時からの初心者ダンス教室に顔を出し、昼食は抜いて1時間ほどのジョギングが午前中の日程である。
午後1時すぎにほぼ貸し切り状態の露天風呂に飛び込み、その後におやつ兼軽食、午後のラウンジコンサートやら講演を聞くうち、4時からのダンス教室(経験者クラス)に参加、教室の後はリドでビールを軽く一杯(無料)飲んでダイニングでディナー、夕食後のショーは基本的に見に行かず部屋で読書またはネット閲覧の日々である。日によっては新井プロのゴルフレッスンや電子ピアノを借りてのピアノ練習、時々夜のダンス会場に出て軽く踊って帰るなどするうちに、一日が瞬く間に過ぎて行く。この生活に慣れると、港に着いて上陸することが面倒に思えてくるから、不満であった寄港地が少ないのも一切気にならないことが新たな発見であった。船内生活は正に「光陰矢の如し」で、ガラガラの露天風呂から上空を流れゆく雲を眺めていると、「昨日からもう24時間が経ったのか」と驚き、この一瞬が永遠に続いて欲しいと願ったものだった。この様に幸せな時間を過ごせたのは、何より自ら健康であることが第一ではあるが、周囲の理解と協力、また重篤な病人や介護を必要とする親類などがいないことが大きい。これらの境遇に恵まれたことにただただ感謝している。
最近のコメント