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2021年8月 5日 (木)

妻の東京オリンピック2020

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オリンピックの日程は早くも終盤となったが、それに先んじて妻のボランティア活動が修了した。2018年にボランティアに応募して以来、翌2019年春に面接、秋の代々木での共通研修を経て役割と会場が決まったのは2020年の12月であった。顧みれば武漢ウィルスによる大会の一年延期や、立憲共産党などのサヨクやマスメディアの煽動による中止運動、森会長の発言を意図的に切りとった辞任騒動によるボランティア大量辞退ニュースなどこれまでさまざまなことが起こった。武漢ウイルス騒動に対する菅政権のポピュリズム的弱腰政策に嫌気がし、早々にボランティア辞退した私とは対照的に、好奇心のなせる技なのか妻はどうしてもこれを体験してみたかったようだ。


妻の役割はテクノロジー部門の中の「ベニューリザルトチームメンバー(VRTM)」で、担当を割り当てられたのは大井ホッケー場で行われるフィールドホッケー競技であった。試合結果の何かに関係しそうな名称ではあるが、「一体何をするのやら想像がつかない」状態で臨んだ7月上旬の現地研修で、説明を受けて役割がやっとわかったそうだ。ホッケーはキーパーを含め11人が先発するが、リザーブに入ったベンチの5人との交代に回数の制限がなく、一度下がってもまたフィールドに立つことが出来るルールで、その交代で出入りする選手の背番号をベンチ裏の席から読み取って然るべき人に伝える係だった。


ベニューリザルトチームメンバーには、五輪開会式前に役割に対する2日間の研修があり、そこからユニフォームでの彼女の本格的な活動が開始した。実はオリンピック開催に反対するノイジーマイノリティーからの風当たりを考慮し、私服で会場に来て現場でボランティアの制服に着替えることも可能、と直前に案内が来たが、「何か言われたら睨み返してやる」と気を張る妻に「おう、堂々と行って来い」ということで自宅から青のユニフォームで出立する妻を見送った。この日の為に死にものぐるいで精進してきた次世代を担う世界のアスリートを援助するためなら、例え東京が少々犠牲になろうともそんなことは大した問題ではない、これぞ日本のホスピタリティだ、という気合を妻には体現して欲しいものである。


ホッケーのボランティアは開会式の翌日から実戦が始まった。大井のコンテナターミナル傍らにできた新しいホッケー競技場で、次々と入れ替わる選手の番号を読み取ってはトランシーバーで本部に伝える係や、それを手元のメモに書きとるのが実際に担当した仕事であった。炎天下、一日4試合のうち2試合を片方のチームを2名~3名で担当するのだが、ボランティアは高校・大学のホッケー経験者が多いなか、妻のようにこれまでなんらホッケーとは縁のないおばさんたちや、大会が無観客になってしまったために別役割から振り分けらた人たちが混ざって、そこそこバランスよくシフトが組まれていたそうだ。最初は慣れない上に緊張したらしいが、経験を積むにつれ余裕も出て何となく試合の展開も追えるようになったと喜んでいるうち、準決勝までで彼女の役割は完了した。こうしてホッケー競技に関わるうちに贔屓のチームもできたようで、その後のホッケー競技の展開に妻は画面の前で歓声をあげている。

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東京2020その他のリンク
東京オリンピックまで2ヶ月切る ボランティアユニフォーム受領(2021年6月2日)

2021年6月14日 (月)

第70回 大学野球選手権 慶應が34年ぶりに優勝

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6月9日、和歌山大戦を前に神宮球場で記念撮影

第70回全日本大学野球選手権記念大会は東京六大学野球連盟代表の慶應義塾大学が優勝した。1987年の第36回大会以来34年ぶりの日本一となり、野球部や関係者の喜びもひとしおであろう。決勝戦は神宮球場に応援には行かなかったが、大会3日目の6月9日水曜日、午後3時からの慶應 対 和歌山大学の2回戦はテレワークをさぼって試合を観戦に行ってきた。この日は初夏の日差しが照り付ける中、国立の和歌山大学の左腕・瀬古投手の緩急つけた投球術に慶應打撃陣が翻弄されたものの、終盤になって下位打線の踏ん張りでなんとか勝利をもぎ取った試合であった。あまり意味があるとも思えない感染対策とやらで学生野球にしては珍しく応援団やチア、ブラスバンドもないゲームだったが、その分選手同士やベンチの声がよく聞こえ、グラブやミットの捕球音、カーンというバットの音がグランドに響きわたり「あ、これも野球の原点のようでいいね」と一人内野席で観戦を楽しむことができた。


昨日の決勝戦は相手が福井工業大学となったが34年前の大学野球選手権でも、慶應は大会2日目の1回戦で鈴木(哲)投手(福島高校、のち熊谷組からライオンズなど)の頑張りで福井工大に4対0で勝っている。あの頃は鈴木の他に好投手の志村(桐蔭学園)、打者ではジャイアンツに行った大森(高松商業)がおり主将は猿田(秋田高校)だった、などとNHK BS放送の決勝戦TV中継を見つつしばし懐旧の念にひたっていた。画面を眺めていると、そういえば鈴木も猿田も2浪だったことなど当時の様々な記憶が自然に蘇ってくる。この時の決勝戦の相手は東北福祉大学で、日ハムへ進んだ上岡投手に随分苦しめられたが、志村の粘り強い投球と大森、猿田らの活躍で3対2で慶應が競り勝った試合だった。その日本一達成の瞬間を私は神宮球場の3塁側スタンドから見ていたのだが、あれからもう34年経ったかと思うと、時の流れの早さに愕然とするばかりである。


昨日の慶應のオーダーを見ると慶應高校や大阪桐蔭高校、桐光学園などいわゆる野球の強い学校の他に文武両道の県立学校出身者が多いことが目についた。先発投手の増居君やショートの朝日君は彦根東高校、DH北村君が福岡の東筑高校、ライト橋本(展)君が島根・出雲高校、クローザーのピッチャー橋本(達)君が兵庫・長田高校である。その他に慶應の顔ぶれを見れば、この選手権の2回戦・準々決勝でDHだった中澤君はなぜか法政二高から浪人しての入学、かと思えば幼稚舎から慶應というリードオフマンのセカンド広瀬君のような選手もいて正にその顔ぶれは多士済々といえよう。一貫教育で下から上がって来る者、甲子園に出るなどスポーツが優れておりAO入学してくる者、学力試験を突破してくる者、初志貫徹で浪人して入ってくる者、それぞれ出身は違うが大学に入れば皆が同じ塾生である。私の経験から言えば慶應では下から来た選手と、大学からの入学組にはスポーツをする上では何の垣根もなかった。野球部も強いだけでなくこのまま良いチームであり続け、秋季リーグ戦に勝って、秋の日本一である明治神宮大会を目指して欲しい。日本一おめでとう、野球部!!

優勝旗授与の場面のNHK(BS)放送
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2021年6月 7日 (月)

山縣君 日本新おめでとう 

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6月6日NHKニュース7の映像より

陸上競技、男子100米で競走部の後輩、山縣亮太君が9秒95の日本新記録を出した。2019年には気胸を患いその後も度重なる故障で、一時は彼ももうこのまま終わるのかと心配していたがそこから見事な復活である。心からおめでとうと祝福したい。試合見学などでたまに日吉の慶應義塾の陸上競技場に行くと彼の姿を見かけることがある。ただ先輩といってもこちらはその他大勢のOBの一人であり競技の実績からすればまさに天と地ほどの差がある。競技人としては神様と奴隷のようなもので「よ、調子はどうだい」などと彼に声をかけるわけにもいかない。それでも「山縣は最近良くなって頑張っているよ」との話をいろいろな人から聞いていたから、東京オリンピックに向けてトレーニングを積んでいるのだろうと密かに期待はしていた。それが今回の記録は我が予想を上回る大記録である。追い風2.0Mの公認ギリギリだが「運も実力のうち」で、そもそも実力がない選手には運も味方しない。


新記録達成のNHKニュースでは陰に高野大樹氏と云う新しいコーチの貢献が語られ「重心の位置を前にしてバランスの良い走りをしたことが今回の記録に繋がった」とされていた。慶應の競走部には各パートのコーチの他に、アドバイサーと呼ばれる人たちがおり、たしかに高野氏も短距離部門のアドバイサーの一人としてその名を連ねている。ただ他のパートのアドバイサーは棒高跳びの丹羽清氏(法政大出身)や幅跳びの川越孝悦氏(日大出身)、臼井淳一氏(順大出身)などかつてそれぞれの種目の第一人者だった人たちで、高野氏の競技者として実績を知る者はほとんどいない。調べると彼は「フリーランス」の陸上コーチで埼玉大学出身、大学院では義足スプリントの研究をしており、その関係もあって山縣君と競走部の同期でロンドン、リオのパラリンピック2大会に出場した高桑早生選手のコーチを務めていたようだ。高桑選手の縁で知り合った高野氏のコーチングもあって山縣君が日本新記録を出したのだろう。インタビューで山縣君は周囲への感謝を口にしていたとおり、人の縁もこの記録達成に味方したと思われる。


今回の「布施スプリント」競技会の100米決勝には、棄権した桐生選手と在米のサニブラウン選手以外の日本のトップスプリンターが集結した。この中には2015年度の競走部主将だった山縣君のほか、2018年度の主将・小池祐貴君(住友電工)、2019年主将の永田駿斗君(住友電工)と3名の慶應の元キャプテンが名を連らねており、ニュース画面で彼らの雄姿を一挙に見ることができて感無量であった。5位となった永田君の10秒22は自己新であろうし、小池君は10秒13で3位と健闘。小池君は200米も得意な選手でまだまだ100・200とも伸びる余地がありそうだ。さて広島・修道高校時代から注目されていた山縣君がスポーツ推薦のない慶應を選んだ理由は「自由にのびのびと勝利を目指せる大学でないとダメ」であり、彼は「自由であることは自分ですべての責任を引き受けること」(慶應義塾ホームページ『KEIO TIMES』2019年5月17日)とその覚悟を述べている。この言葉のように彼は環境を上手に利用しケガや病気にもめげず自己責任でここまで伸びてきたが、新しいコーチを得て今後走りがどう変わっていくのだろうか。

山縣亮太君、高桑早生さん 慶應競走部リオ壮行会(2016年7月22日)

2021年5月24日 (月)

慶應野球部3季ぶり優勝

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4月24日(土)慶應・明治戦

昨日は知人宅に招かれ夫人の料理に舌鼓をうちながら、スマホで東京六大学野球の途中経過をちらちらと検索。この日2位の立教が明治に敗れると、母校・慶應の優勝が決まる。ここ数年強いと云われながらも、昨年は春・秋ともあと一歩で優勝に手が届かなかった慶應である。特に昨秋は最終カードの早慶戦でこれに勝てば優勝となる試合、9回2アウトまでリードしておきながら、早稲田の蛭間君の逆転ホームランにするりと天皇杯が逃げてしまったこともあり見ている方も気が気でない。招待して下さったお宅はご主人が明治出身とあって「ここ数年、慶應は強いから今日立教が負けなくても、次週の早慶戦で慶應は間違いなく勝って優勝する」と言ってくれるが、今期は不調の早稲田もこと早慶戦になると目の色が変わって挑んで来るので、そう悠長に構えてはいられない。結果、この日は立教が明治に負けて慶應の3季ぶり優勝となり、飲む酒も一段と旨かった。


今春は開幕の法政戦で相手のエース三浦君(4年福岡大大濠)の好投に打線が湿り、ノーヒット・ワンランという珍しい記録で黒星スタートした慶應である。この打てなさぶりではあまり良い結果は期待できないのかと心配していたが、どうやらこれは三浦君の今季一番の快投が優って慶應打線が抑えられたようだ。その後の慶應は投手陣と打撃陣がよくかみ合い、まず危なげなく7連勝して早慶戦を待たずに優勝できたのはご同慶の至りだ。投手陣ではエースの森田君(4年・慶應)と第2戦先発の増居君(3年・彦根東)が粘り強く試合を作る投球をしたのが大きい。特に一昨年の明治神宮大会優勝以来、相手に研究しつくされた感のある森田君がここまで四死球3という記録で、彼の安定した投球が優勝につながったと云えよう。


打撃陣は特筆するアベレージを残していないものの、適材適所の役割に徹したバッティングで安心して見ていることができた。特にドラフト候補の4番正木君(4年・慶應)の長打や、キャプテン福井君(4年・大阪桐蔭)の粘り強い打撃が光った。守備では外野の渡部君(4年・桐光学園)の好守がチームのピンチをたびたび防いだことを挙げたい。あとは期待されて入ってきた若林君(4年・履正社)のバットから快音を聞きたいというのがファンとしての贅沢な望みである。今期、私は4月24日の対明治戦に神宮球場に足を運んだものの、その後は緊急事態宣言による無観客試合で暫く家でのネット中継の観戦となってしまった。早慶戦の入場者は上限5000名とあって球場には入れそうもないから、この後に行われる全国大学選手権は球場に赴くこととしよう。意味もない自粛(したふり)を強制されるこの頃だが、思わぬ楽しみも増えちょっと嬉しい月曜の朝である。

2021年5月 3日 (月)

2021 東京六大学野球 春季リーグ戦 ABEMAテレビの広澤克実の解説

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風薫る空の下、屋外の神宮球場を使い入場者数制限のために決して密になどならないのに、なぜ東京六大学野球はゴールデンウイークのリーグ戦を無観客としたのだろうか。まあ「対策やってます」感を出すために、感染防止ごっこのふりをして皆の自粛に右ならえということなのだろう。先の日曜日は神宮球場に母校の応援に行こうと思っていたが、仕方がないのでネットのABEMAテレビで中継を見ることにした。この日のカード、慶應 対 東大と早大 対 法大2回戦のテレビ中継解説者は明治大学出身でヤクルト・巨人・阪神などで活躍した広澤克実氏で、慶應出身でもないのに「わが慶應」などというとぼけた若いアナウンサーとの絶妙な掛け合いが面白く、画面の前から離れられなくなってしまった。


神宮球場の内野席で学生野球を見ていると、周囲でいい年のオヤジたちが数人ワイワイガヤガヤと気持ち良さげに会話を交わしていることがある。概してみな態度が大きく、年齢のせいか唾が飛んできそうな大声で野球談議に花を咲かせている。一人で戦況を見つめているこちらは「うるせーな、もう少し静かに観戦しろよ」と心のうちで舌打ちしつつ、よく見るとテレビでお馴染み、プロでも活躍した六大学出身の元大物選手たちだったりすることがよくある。そんな時は「これはおみそれしました」と一人呟き、以後彼らの会話に耳をそばだてるのだが、このような神宮球場あるあるを再現したかのような広澤氏とアナウンサーの放送である。


「これは学生ストライクだね」としばしば画面から聞こえる広澤氏の解説は、どうやら縦のカーブやスライダーのストライクゾーンがプロより広いことを言うらしい。「このカウントになれば内か外か決めて直球を狙っていくだけ、それでだめなら仕方ない」「東大ならここで1点やるのはやむなし、それより1つアウトをとること優先」「野球は一瞬の決断の連続競技」と戦術に対する彼の視点はきわめて明快だ。走者が塁上にいる場合の難しいファウルフライを捕る捕らぬの確認や、ランダウンプレーの隊形など、永年に亘り球界で活躍した広澤氏の言葉に教えられる事が多い。相手の野手がファウルフライを落球すると、その後バッターはヒットの確率が上がるとの解説も元打者ならではで、経験に裏打ちされた数多くのコメントにうなづくことしきりだった。


この日何より楽しませてもらったのは、かつての明治大学の名物監督だった島岡氏のエピソード。練習前の校歌斉唱、掛け声をかけての行進、ユニホームは神聖、バットは武士の誇り、グラウンドには神様がいるなどとする島岡精神野球を現す数々の逸話を面白おかしく話す。「社会人と練習試合をやって明治が負けそうになると、相手は手加減してくれるんだよね。明治が負けると(島岡監督から)バチバチ(に選手が殴られるということ)を知っているからね。東芝以外はね・・・!」。最近は絶叫するだけのアナウンサーや、きれいごとばかりの毒にも薬にもならない解説者が多い中、明快でわかりやすい解説をした上で内輪話もテンコ盛り、サービス精神が旺盛な広澤氏のような解説者はほとんどいない。昨日はネットテレビの画面を前に、納得したり腹を抱えて笑ったりと二試合分たっぷりと楽しませてもらった。彼が地上波テレビ放送の野球解説者になったらさぞうけることだろう。

2021年1月 4日 (月)

第97回箱根駅伝 駒澤大学・創価大学の逆転劇

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久しぶりに見るワイドショーでの逆転劇場面

新春恒例の箱根駅伝は2日目もテレビ観戦である。復路はアンカー10区にタスキが渡る時点で、創価大学が駒澤大学に3分19秒もの大差、距離にすれば1000米以上も離しての独走態勢となる。悪いが新興宗教に関連している大学には興味がないから、日課のジョギングに出かけてしまったが、帰宅して結果を見たら駒沢大学が逆転優勝していたのに驚いた。どちらの大学にも縁もゆかりもないものの、創価学会より曹洞宗の方が強くてまだ良かったと思う。また創価は留学生と云う名のケニア人助っ人を頼んでいるのも面白くない。それにしても逆転された10区の小野寺勇樹選手ははどうしたことだろうか。


記録を見ると小野寺君の10000米は29分27秒でハーフマラソンは1時間5分40秒と発表されている。一方で逆転の立役者である駒澤の石川拓慎君は10000米が28分46秒、ハーフが1時間3分7秒とやはり二人に力の差はあったようだ。創価大学の監督の、10区にタスキが渡った時点で2分差あればなんとか逃げ切れると思っていたとのコメントは、このハーフの記録差(2分33秒)から出されたものであろう。しかし小野寺君は想定以上に大きく遅れ10区23.0キロを1時間13分23秒で出場21人の最下位となり、1時間9分12秒で区間賞をとった駒澤の石川君に逆転されてしまった。


ここまで走って来てアンカーが片や区間最下位の大ブレーキ、片や区間賞というのも勝負の綾である。ただ小野寺君の10000米の記録に近い記録を持つ他校選手の多くは、10区を1時間11分台で走っているので彼もブレーキを起こさず無難に走れば逃げ切れた可能性はある。一方で彼のハーフマラソンの記録は10000米に比べると相対的に悪いので、もともとスタミナが懸念されていた選手だったのかも知れない。とすれば23.0キロと他区に比べて長丁場の10区に起用するのは無理があったとも考えられるが、そのあたりは駒があと一枚足らなかったという事なのだろう。


もし以前のように10区のコースが馬場先門を右折して中央通りに向かわず、そのまま外堀通りを読売新聞本社に直進していれば距離が1.7キロ短いから、残り2.1キロでの逆転劇はどうだったか、などあれこれ想像するのも観戦後の楽しみと云える。それにしても小野寺君の心中は如何ばかりか。私も学生時代に駅伝大会で何度かアンカーで走ったことがある。エースでもないのにたまたまアンカーを務める時に限って前の走者がよく頑張る。配置の都合で前から速い順に並べた結果、実業団の強豪チームや有力な大学チームと競る展開になった時は、「そんなに前の方で来なくていいよ。ごぼう抜かれされたくないよ」と何とも複雑な気持ちだった。小野寺君はSNSでまた来年強くなった戻ってくると発信しているそうだ。期待して待っていよう。

2021年1月 3日 (日)

第97回箱根駅伝 関東学生連合・杉浦君

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箱根の杉浦君のゴール(テレビ中継より)

新春恒例の箱根駅伝をテレビ観戦する。後輩の杉浦彗君(3年・成蹊)が関東学生連合の主将として山登りの6区を走るので小田原にでも応援に行きたかったが、今年は沿道での応援は控えてという主催者の呼びかけである。沿道で応援しても三密になるわけでなく、何の関係があろうかと思うも、競走部やOB会からも現地での応援はしないようにとメールが来ているので仕方がない。それにしても画面から見る各校の選手は、半世紀近く前、我々が箱根駅伝を走った時代より総じて足が長くなり走る速度も隔世の感がする。何しろ今年の箱根駅伝の選手は1万米の記録で27分台の記録を持つものが8人、全体の上から20番目でも28分20秒を切っているから壮観だ。私が大学生だった時代に行われた1972年のミュンヘンオリンピック1万米決勝では、世界新記録で優勝したラッセ・ビレン(フィンランド)の記録が27分38秒34で、今の大学生の上位は、当時なら各国のオリンピック代表クラスの選手が揃っていることになる。いやはや時の経過と共に進化する記録の変遷には目を見張らされる。


関東学生連合チームは箱根駅伝の予選会で敗退した学校から各校一人、本番に出場した経験のない日本人の選手が記録の良い順に選抜されている。選ばれた各選手はそこそこの力は持っているが何せ寄せ集めのチームだし、山登り・山下りなどポイントの区間を始め、各区間に適材の選手が抜擢されるわけではないから近年は低位に甘んじているのが実情だ。チームもオープン参加で各選手の記録も参考記録扱いになるが、選抜されて大舞台で走った経験を持ち帰ることで、それぞれのチームや選手のモチベーションアップになることが期待されている。長い間、チームとしては予選で敗退して本レースに参加できない母校だが、学連選抜チームに選手を輩出するのは2年ぶりで、これを機に全体の力も向上してほしいところだ。


画面を見ていると高速レースが予感された1区が団子状態のスローペースで、学連チームの難波選手(麗澤大)は僅差の区間10位と期待を持たせる位置でタスキを運んできた。しかし各校のエースが揃う2区では亜大の河村選手が区間21位で順位を大きく落とす。1万米が28分台後半の記録を持つ河村君も、27分台や28分そこそこで走る各校の2区の陣容の中ではこの順位も仕方なしか。3区中央学院の小島選手や4区立教の中山選手も区間18位相当の走りで山登りの杉浦君にタスキが亘る。この時点でシンガリの一つ前だが、チームの主将らしい走りをして1日目を締め切ってくれと画面に向かって声援を送った。約1時間後、テレビ中継が往路のゴールの様子を伝える中で、順位は変わらずブービーメーカーで杉浦君はゴールのテープを切った。彼のひょろっとした体形や走姿からすると、山登りの5区はあまり適所とは言えないのではと危惧していた通り、個人記録は区間で最下位というのは残念。ただ初日のゴールとあって彼の雄姿が校名とともに画面で大きく映し出されたのが嬉しい一瞬ではあった。復路の学生連合の盛り返しと、いずれの日にか母校のチームとしての出場を願いつつ、テレビ中継を眺める1月3日である。

2020年10月 4日 (日)

早稲田大学・早川君の好投

キンモクセイの匂いが漂う季節になった。昨日はこの時期の恒例行事、東京六大学野球秋季リーグ戦観戦に神宮球場へ行ってきた。第一試合の早稲田 対 法政戦は早稲田の早川君、第二試合の慶應 対 立教戦では慶應の木澤君とプロ野球ドラフト会議で上位指名が予想される両投手の登板が楽しみである。六大学野球の今季リーグはウイルス対策で上限5000人の入場制限となっているが、この日は好カードとあって入場するとどう見てもそれ以上の観客で賑わっている(もっとも公式発表は2試合とも観客5000人)。場内ではもし感染した場合の連絡体制のために、スマホでQRコードを読み自席をカメラで撮影してくださいなどとアナウンスが呼びかけているものの、スタンドの周囲にはそんな事をする人はまず見られない。なにしろ高齢者の多い六大学野球の観戦者には、スマホでなくガラケーの人も目立つから求めること自体が無理というものではなかろうか。


さて第一試合のマウンド、注目の早稲田・早川君(4年・木更津総合)はもともと球が速くて良いピッチャーだったが、4年生秋になるまでは9勝12敗と大事なところで勝ち切れていなかった。ところがこの日は速球に加え球が思ったところへコントロールされて四球はゼロ、精度の高いピッチングで法政打線を4安打におさえ13三振を奪う圧巻のピッチングだった。スタンドで見ていても彼の投球が強打の法政打線に連打を浴び打ち崩される気配は微塵も感じられなかった。早川君は最後のシーズンを迎えてなにか一皮むけたようで、これでネット裏に詰めかけた言われるプロ野球スカウトの評価も一段と上がったことだろう。背番号10のキャプテンでグランドの仕草一つ一つもナインを引っ張っていることが分かる好漢とあって、来年はプロに進んでから活躍して欲しい選手だ。


それに対して第二試合の慶應の木澤君(4年・慶應)の方は、どうも制球がままならない。速球が高めに浮いたり変化球がワンバウンドしたりと球を受けるキャッチャーの福井の動きが忙しい。自慢の速球も150キロを超える球は少なく、ほとんどが140キロ中盤から後半である。せっかく2ストライクをとっても、球にキレがないのか立教打線にファールで粘られカウントを悪くし、最後は置きにいった球を打たれるという感じであった。幸い慶應打線が爆発してこの日は余裕で投げることができたが、木澤君のピッチャーとしての完成度はこれからと思われた。この日のピッチングでプロの評価はどうなったであろうか。こうして馴染みの場所でひがな一日、どの学校の選手でも孫のような若者の溌剌としたプレーをゆっくりと眺めていると、なぜか心が軽くなった気がしてさわやかに帰宅したのである。

マウンド上の早川君
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2020年9月28日 (月)

武漢ウイルス下の東京六大学野球・2020年秋季リーグ戦

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遠く外野の一角に封鎖された応援団の前での東京六大学野球リーグ戦(明治 対 立教)

昨晩はTBS「半沢直樹」の最終回をどうなることかと興奮して見ていた。ドラマの途中まではお約束通り、このブログ「これぞネタバレ?半沢直樹(2020年9月22日)」で予想したことにかなり近いストーリー展開である。テレビの前で一人ひそかにほくそえんでいたのだが、最後は大和田が銀行をやめ、どうやら半沢がこれから出世コースを歩む事を示唆する場面でジ・エンドとなった。このまま進めば巨大な権力を手にするであろう半沢が、最後ににやっと笑う場面は、何を意味するのだろうか。彼の不気味なほほえみには何か含みがあるような気がするが、常に権力や悪に立ち向かうという半沢直樹の立ち位置からすれば、このままドラマがハッピーエンドで終わるので本当によいのか?とちょっと消化不良気味の最終回であった。


今朝はこれまでの日々と違い、天気が一変して本格的な秋晴れである。思い出してみれば一年前の秋はラグビーのワールドカップ開催で日本国中が盛り上がっていた。武漢ウイルスでとんでもない日々を送る今から見れば、国を挙げてラグビーで盛り上がったあの頃が、ひどく遠い過去のような気がする。ラグビーワールドカップの開催が今年でなく一年前でよかった、と心から思う。そしてこのウイルス騒動もまもなく沈静して、来年は日本中が東京オリンピックで盛り上がることを大いに期待したいところだ。それにしても武漢でウイルスを発生させたうえ、事実を長い間隠蔽し世界にウイルスをばらまいておきながら、今はいけシャーシャーと正義の使者のようにふるまう中国共産党を世界はなぜもっと糾弾しないのかと不思議に思えてならない。少なくとも菅新政権は、習近平の国賓招待だけは「正式」に撤回すべきであろう。


昨日は一年ぶりに神宮球場へ東京六大学野球観戦に行ってきた。先に2勝した方が勝ち点を得る従来の方式ではなく、各カード2回戦総当たりで延長戦もなしとまだ変則的なリーグ戦だが、まずは秋空の下で若者たちのプレー観戦を楽しめた。リーダやチア、ブラスバンドは外野の一角で独立して(というか孤立して)の応援だが、真夏に行われた応援なしの春季リーグ戦からすれば、神宮球場に学生野球が戻ってきたと感慨深い。観客の入場は5000人まで、場内ではマスク着用にソシアルディスタンスをとれ、大声を出すな、席は移動するな、アルコール販売禁止などという諸規制もあったが、そこは観客の多くが中高年男性である。マスクは途中から形ばかりで顎の下にひっかけるだけの人も目立ち、仲間とワイワイしゃべっているグループもある。オヤジたちは酒は外から持ち込んで飲んでいるし、友人をみつければ席は自由に移動と、やはり彼らの振る舞いは頼もしい。感染防止でつまらない球場の雰囲気になっているかと危惧して行ったものの、場内は元気なオヤジたちで従来の活気とそう変わらず、久しぶりにすっきりした気分の一日であった。

場内の雰囲気は従来とあまり変わらず一安心
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2020年8月18日 (火)

真夏の早慶戦

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猛暑が続いている先週末は、退院直後でまだ無理もできず、冷房の効いた部屋でNHK BSで実況放送された東京六大学野球リーグの早慶戦を見ていた。東京六大学野球の春季リーグは、例年なら4月初旬から5月末までの8週間、風薫る季節に戦われるが、今年は武漢ウイルス騒動で8月10日からと真夏の開催である。それも同一カードで先に2勝した方が勝ち点を得る勝ち点制ではなく、今季に限り一回戦総当たりで、延長になればタイ・ブレークで決めるという変則的な方式である。また従来は成績に拘わらず早慶戦はリーグの最終週に行われるものも、途中の第六週目に対戦する日程となっている。


東京六大学野球で早慶戦を最後に行うのは、リーグの発祥が早稲田大学 対 慶応義塾の対校戦に他の4校が加わったという歴史的経緯によるのだが、今年の事態では伝統を変更するのもやむを得ないところだろう。このようなごたごたは大東亜戦争中の昭和18年の連盟解散、あるいは戦後昭和21年の一回戦総当たり時代以来との事だが、全国の他の大学野球リーグ戦がウイルス禍で開催できない中にあって、東京六大学野球連盟だけが天皇杯をかけて戦えるのは何とも名誉なことである。またこの早慶戦がNHKによって全国に放送されるのは、早慶両校選手には大変な喜びだと云えよう。


試合は今年のプロ・ドラフトで上位指名が予想される早稲田の早川投手(4年・木更津総合)対 慶応打線の勝負とみられていたなか、慶応の一発攻勢と堀井新監督の冴えわたった選手起用で慶応がリード。早稲田も粘って9回2死から追いつき3対3の同点でタイ・ブレークによる延長戦に入る見ごたえある熱戦となった。まさか東京六大学野球でタイブレーク方式の延長戦を見るとは予想だにしたこともなかったが、無死1塁2塁からの攻撃方法、先攻・後攻による戦術の違いなど、画面を通じて初めて見る攻防も興味深かった。結果、5対3で塾が早稲田にせり勝ち、ビールがまだ飲めない体なのでコーラで祝杯。

 

それにしても今季は学生応援席のない真夏の神宮球場スタンドである。応援団・ブラバンによる声援や演奏、エールの交換など、六大学野球をそうあらしめる伝統のお約束プロトコルが画面から聞こえないのが何か気の抜けたビールを飲んでいるようだった。選手の息づかいが伝わってきそうな静かなテレビ音声を聞いていると、チャンスパターンの応援や耳になじんだ各校の多くの応援歌、ラッパや太鼓の響きが東京六大学野球リーグ戦の重要な構成要素だとあらためて認識できたのだった。どうか秋には元の伝統の形式に戻って、ふつうのリーグ戦が開催できる状況になってほしいものだ。

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