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2024年5月27日 (月)

飛鳥Ⅱ 2025年世界一周クルーズ 急遽発売

20240527
'2025 MITUI OCEAN FUJIと '2024 飛鳥Ⅱ世界一周クルーズのパンフレット

飛鳥Ⅱは、今年に続いて来年2025年3月31日に横浜を出港する103日間の世界一周クルーズを催行すると発表した。しばらく前にある船友からは、飛鳥Ⅱは来年にまた世界一周クルーズを催行するらしいとの噂は聞いていたが、昨年から今春のグアム・サイパンクルーズまで、船内のセールスオフィスでは、一貫して2025年はこれを行わないと断言していただけにびっくりである。過去の例を見てもワールドクルーズの旅程と代金の発表は遅くとも1年半前ほど前にはあったのに、今回はあと10か月になろうという時点で突如としてのアナウンスである。一体どういう情勢の変化なのだろうか。飛鳥Ⅱはいま現在2024年の世界一周クルーズの真っ只中だが、このクルーズが滞りなく行われそうなことを見届けての発表なのか。


今年の世界一周クルーズは元々のスケジュールがスエズ運河を通って地中海を廻る予定だったものの、中東情勢の悪化で紅海が通過できなくなってケープタウン周りとなり、その結果ヨーロッパの寄港地が減る旅程になってしまった。これによる予約のキャンセルを最小にするために、「2025年は世界一周を行いませんから是非2024年に乗船を」と船側は今年の予約を薦めてきたのである。もし2025年に世界一周クルーズを連続して行うと早くから発表すれば、寄港地の少ない今年はやめて、来年に繰り越そうと考える乗客も相当数いたかもしれない。いま飛鳥Ⅱは日本を離れ1ヶ月半、クルーズも大西洋と佳境に入っており、もはやキャンセルすることはできないし、来年は急遽決まったという体裁なら現在の乗船客にも面子がたつということで、この時期に発表したのだろうか?


今回発表された2025年のスケジュールを見ると、外地の寄港地は103日で19港(含むパナマ運河)と今年の100日間で18港(含むパナマ運河)とさして変わらない。ところが料金はまたまたあっと驚く大幅値上げで、我々がよく利用するDバルコニーに関しては、今年の10月末までに全額支払うことが条件のワールド特別旅行代金が、なんと915万円と云うから椅子から転げ落ちそうである。もともと我々は2020年の世界一周クルーズ(料金が600万円・29港寄港予定)を申し込んでいたが、これが世界的な感染騒ぎで中止となり、翌年向けにスケジュールを組みなおして再募集すること4回。ようやく実施された今年の2024年クルーズは、寄港地の少なさに加えて料金が一挙に800万円に上がり、すでに支払った金額に追加を支払えとのことで、流石にこれはもうムリと今年の乗船を諦めたものである。それが発表された2025年度は寄港地は1港増えただけなのに、なんと一年でさらに料金が100万円以上アップとはなんともやるせない。(下表)


たしかに世界的なインフレ情勢の中で、飛鳥Ⅱの料金が大幅にアップするのも海運界に身を置いた者として一定程度は理解できる。なにより為替の大幅な円安である。乗客からのクルーズ代金は円貨で受け取るのに対して、世界各国で支払う費用や外国人クルーなどのコストはほとんどがドル建。最後に世界一周に乗船した2018年には、為替は約110円程度だったので当時と比べて今ならそもそもかなりの費用が40%アップ、加えて燃料油(バンカー油)も約40%高くなっているし、新たに船会社には硫黄酸化物(SOx)対策の諸費用が追加される。船員費もこの6年で約50%は上がっているようだ。そのほか各地のポートチャージや食料品の値段も相当インフレが進行しているに違いない。2018年の世界一周料金は520万円だったので、以後のある程度の値上げは理解できるし、2025年は為替も物価も予想困難ゆえ、その分のマージンを見越しての915万円なのだろうと想像はつく。しかし乗る身となると「遊び」の代金としての一人900万円余、夫婦で倍額はチョット高すぎる気がしてならない。


一方で同じ時期、2025年4月12日から7月20日までの100日間で、世界一周クルーズを発表している商船三井クルーズの"MITUI OCEN FUJI"を見れば、こちらは27港に寄港し、ベランダスイートが約600万円から900万円との価格設定で、船内に大浴場こそないものの、すべてのキャビンがスイートでウォシュレットも完備するらしい。この船は海外からの買船で世界一周に際してはまだ日本籍船にならないが、日本人クルーも多数配置するとのことで、なにより元々は高級ラグジュアリークラス船の"SEABOURNE ODYSSEY"とあって、キャビンが飛鳥Ⅱより広く、船齢も若いのが魅力的である。飛鳥Ⅱがこの強気の値段ならここは諦めて"MITSUI OCEAN FUJI"に乗り換えるかとも思うが、今後ガザでの戦乱が収まらなければ、いずれこちらも航路変更は不可避であろう。昨日の新聞の書籍広告には「貯金を残して死ぬことは人生タダ働きしたのと同じ」との名言があった。思い出はプライスレスである。飛鳥Ⅱ最後の世界一周に興味はあれど、値段は高騰とあってしばらくは為替動向を見つつ様子見か、2025年新造の”飛鳥Ⅲ”はもっと高くなることが間違いないから、清水の舞台で慣れたる”飛鳥Ⅱ”で行くか、はたまた”MITSUI OCEAN FUJI”か、いろいろ逡巡するところだ。

飛鳥Ⅱ 世界一周クルーズDバルコニーの料金(いずれもワールド特別割引)
催行年 料金 日数 寄港地数 2018年比
2018年 520万円  102日間  28港(含む運河) -
2020年 600万円  103日間 29港(含む運河・フィヨルド) +15%
2024年 800万円 100日間 18港(含む運河) +54%
2025年 915万円 103日間 19港(含む運河) +76%

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コメント

『飛鳥Ⅱ 飛躍・大規模改装』『飛鳥Ⅱ春の東北大船渡・小名浜クルーズ』の記事にコメントいたしましたマリアンディールと申します。
奥様のツイッターXに質問してご丁重なお返事をいただきましたが、スエズ運河を通らなければエジプトや地中海を巡る機会も減り、飛鳥で訪れたかったため残念でなりません。
クルーズ(コンテナ)船はヨーロッパ発も含め今はすべてスエズ運河を通っていないのでしょうか。
バルクキャリアー様は以前、飛鳥でスエズ運河を訪れていらしてよかったですね。
できるだけ早く飛鳥世界一周のスエズ運河を通るアラブ・ヨーロッパ寄港地を増やすルート再開を熱望いたします。

こちらで初めて内情を知りましたが、今年の世界一周乗船客には、来年度二年連続乗船大幅割引の適用があるべきですね。
円安もありますし、インフレに収入(給与・年金)が伴っていませんね。
飛鳥ファンの私としては、バルクご夫妻の飛鳥Ⅱ最後の世界一周と、飛鳥Ⅲ世界一周処女航海のブログ・SNS発信を楽しみにしております。

情報誌飛鳥にダンディなバルクキャリアー様と、お若くて魅力的な奥様の世界一周インタビューが掲載されていらしたように思います。
私は生涯一度飛鳥で世界一周をするのが夢ですが、それゆえにスエズ運河を通る(飛鳥Ⅱ世界一周処女航海のテレビ番組のコース)寄港地でなければ、乗船意欲が削がれてしまいます。
お高く寄港地は少なく収入は倍増しない中で乗船するであろう私から見れば、バルクご夫妻は今よりもお安い価格で、今よりも寄港地の多い飛鳥での世界一周を体験なさって羨ましい限りです。

博多発着の飛鳥Ⅱショートクルーズは寄港地が限られていて同じ寄港地に乗船していましたが、Aスタイルクルーズは二度、今年はウィーンスタイルクルーズもあり、飛鳥クルーズファンが楽しめるコースが用意されています。
バルクキャリアー様、奥様のウィーンスタイルクルーズの記事を拝見して、予習をしております。

倍の値上がりに加えて寄港地減少の飛鳥Ⅱ最後の世界一周ではありますが、美味しい日本料理とチーク材ウッドデッキジョギング、露天風呂に大浴場、インクルーシブ特典、仲の良いクルーやご船友に免じてぜひご検討を(他に飛鳥Ⅱが優っている点はないかしら)

マリアンディールさん

お久しぶりです。コメントありがとうございました。

コンテナ船は紅海~スエズ運河の通行を再開していますが、クルーズ船はまだこのエリアは通っていないようです。

飛鳥Ⅱの世界一周クルーズは、だんだん回数を重ねる度に特別なイベントもなくなり寄港地も減ってきています。アレクサンドリア、サントリーニ島かミコノス島、イスタンブール、ベニスなどの東地中海を経由する世界一周クルーズなら何としても乗船したいが、今の20港に満たない寄港地に対して、この料金ではちょっと????と迷うところです。アメリカもボストン、ニューヨーク、サンフランシスコの定番に加えて、西海岸でも東海岸でも良いからもう一港行って欲しいと思います。

飛鳥Ⅱで最後の世界一周と飛鳥Ⅲでまたの世界一周は、いくらなんでも厳しいです。


今秋11月の博多発着のウイーンスタイルクルーズに乗船を予定されていらっしゃるのでしょうか?我々もこのクルーズに予約を入れております。ご一緒できたらよいですね。

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