箱根は花盛り
週末は箱根の強羅にある区営の山荘に行ってきた。この施設も武漢ウイルス騒動中はガラガラだったが、最近の週末は予約で一杯になっている。今回は偶々、直近のネット検索中に空きを見つけたものである。セミリタイア夫婦の身とあって、なにも混む週末でなく、空いているウイークデイに行っても良いのだが、最近、妻がパートで季節的な仕事をするようになり、暫くの間、遠出は週末という事になった。ちょうど我が愛車であるカブリオレの屋根を開けて走るにも良い季節でもある。そもそも10年ほど前にこのクルマを購入した際には、夫婦二人でオープンカーに乗ってのんびりと郊外でオープンエアドライブを、というコンセプトであった。普段は都内のごちゃごちゃした道ばかりを走っているため、たまの長距離ドライブとあってクルマも喜ぶ気がする。
途中で立ち寄った御殿場の富士霊園には妻の父の墓がある。ここには見事な桜の並木道があり、霊園の参拝者の他にこの季節は花見の人たちで大賑わいする場所である。宿泊する山荘の夕食時間を気にしつつも、東京より2週間ばかり遅れて咲く桜の満開を屋根のないクルマから楽しみ、いつもよりゆっくりと墓参りの時間をとった。思ったより桜に見とれてぎりぎり夕方に到着した宿だが、温泉と云えばご飯前にひとっ風呂がお約束。浴衣に着替えて風呂場へ駆けつければ、弱酸性、硫黄泉の露天風呂の上を桜の枝が覆い、湯舟に浸かった肩に一片の桜の花びらとは正に風情満点、極楽気分。日本人で良かったとつくづく思う。平日に来ると高齢者の姿が目につくが、週末には現役世代の家族連れが多く雰囲気も賑やかであった。
別荘などを持てば貧乏性の私なら償却費やら固定資産税、維持管理費などを考えてしまい、年間これぐらいは行かないとペイしないなどと却って振り回されるに違いない。妻も着いた途端に掃除や食事の準備、寝具の確認などは真っ平だと言うとおり、別荘を持つより気軽に宿泊できる宿に泊まった方がすべてにおいて負担が少ない気がする。豪華な旅館やホテルはそれなりのサービスでリッチな気分に浸れ、それもまた良しだが、公営の宿舎でも豪華食材は出されなくとも家で食べるより料理の品数は多いし、味もそこそこ旨い。夫婦2人で夫々3回づつ湯につかり満腹になって宿賃は1万5千円。年に数回は利用するが、高速道路やガソリン代を入れても2人で2万円ほどの休息の週末である。
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