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2023年11月21日 (火)

第54回明治神宮野球大会大学の部 慶應義塾大学が5回目の優勝

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優勝旗を受け取る廣瀬主将

昨日行われた第54回明治神宮野球大会 大学の部の決勝戦、慶應義塾大学と青山学院大学の試合を観に神宮球場に行ってきた。秋の大学野球日本一を決める明治神宮大会は、神宮球場を本拠地とする東京六大学野球連盟と東都大学野球連盟の秋季リーグ戦の各優勝校、それ以外の全国各地区からはそれぞれのリーグ戦やその後の予選を勝ち抜いて来た大学によって争われるトーナメント戦である。この大会は、1970(昭和45)年に明治神宮鎮座50年を記念して行われた奉納野球大会から始まりこれまで53回を重ねたが、その間、東京六大学代表が15回、東都大学代表が16回優勝と両連盟が優勝回数の多さを誇っている。今年も大方の予想通り、決勝まで勝ち上がってきたのは両リーグの代表チームであった。快晴の東京ではあったが木枯らしも吹き始めるこの時期は、一旦陽も傾いてくると観客席でじっと見ている身には寒さがこたえるものだ。この日は登山用の防寒下着を着こみ手袋やブランケットを持参しての野球観戦である。


午前中に行われた高校の部決勝の関係者も残り、いつもの東京六大学野球リーグ戦とは場内の雰囲気がやや異なる神宮球場のスタンドに座って、両校選手のノック練習風景などを見ていると、この大会における慶応野球部の過去の試合の模様が脳裏に蘇る。1985年、エース志村(桐蔭学園)の好投、相場(桐生)、仲沢(桐蔭学園)らの本塁打で愛知工大を下しての初優勝、1991年、若松(丸亀)の広島経済大学戦でのノーヒットノーラン達成の試合など、眼前で繰り広げれられたさまざまなシーンを思い出していると、働き盛りだった当時の我が仕事ぶりや生活の記憶が目前の情景とシンクロして不思議な気持ちが胸に去来する。そのうち神宮球場も取り壊されて新しく生まれ変わるそうだが、この古色蒼然たる場所は「我がフィールド・オブ・ドリームス」なのかも知れない、などと感慨に耽っているうちにプレー・ボールである。過去のブログ「第50回明治神宮野球大会(2019年11月18日)


入れ替え戦がなく対校戦の形式を採る東京六大学野球リーグに対して、2部、3部に降格もあり、熾烈な順位争いが繰り広げられる東都大学野球リーグは「人気の六大学」に対し「実力の東都」と呼ばれることもある。その中にあって青山学院大学は今年の春・秋のリーグ戦を連覇し、6月に行なわれた大学野球選手権大会の決勝戦では、六大学代表の明治大学を下して日本一になっている強豪。特に先のプロ野球ドラフト会議において、阪神に1位に指名された下村投手、広島1位指名の常廣投手と2人の強力な投手陣を青学は擁している。対する慶応は「昨年の主力がほぼ抜け『日本一になれるとは思ってなかった(廣瀬主将)』」(読売新聞11月21日)と云うチーム。慶応の2年生エース外丸(前橋育英)のクレバーな投球がどこまで相手打線に通じるかだが、青学投手陣から大量点をとるのは至難とあって、よほどのことが無ければ慶応は青学に負けてしまうのだろうと内心ひやひやしながら試合を見つめていた。


ところが試合は外丸君の投球術が光り、予想に反し序盤は慶応が押し気味に試合をすすめる。コースが決まり緩急を操って投げていた外丸君は、中盤からはライナー性の良い当たりをしばしば打たれるものの、守備陣のファインプレーもあり7回を終えて両校 0-0と決勝戦に相応しい緊迫した試合展開。しかし野球とは不思議なスポーツである。8回表の青学の守備は二つのエラーの後、好投の下村君が突如ストライクを取れなくなり、一死満塁から押し出しの四球。急遽代わった投手の常廣君から広瀬君(ソフトバンク3位)の大きな外野犠打で慶応が2点目を挙げ、そのまま慶応は終盤守り切ってゲームセットとなった。なぜ下村君はこんなに急に崩れたのだろうか。DH制を採る東都大学(六大学はDH制なし)で、直前の回に一塁まで全力疾走してリズムを崩したのか、東都のリーグ戦では経験したことのない相手側の大応援団に圧迫されたのか、それまでの素晴らしいピッチングとは別人になったような急変ぶりだった。一方の外丸君は打たせて取るピッチングから、9回裏はそれまで見せなかった最速145キロの速球も交えて3三振と、豪速球だけが投手の強さではないことを見せて青学打線を完封したのは見事だった。2023年は夏の慶応義塾高校の甲子園優勝に加え、秋の大学日本一と、慶応野球ファンには生涯忘れられない年になった。

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コメント

バルクキャリアー様
慶應義塾の明治神宮野球大会大学部の優勝おめでとうございます。よくぞ東京六大学代表として諸々のプレッシャーに負けず春の青山学院に完封負けした明治の敵討ちを見事果たしてくれました。私も素直に「嬉しい」の一言であります。

明治神宮球場に半世紀以上に渡って通い続け人生の節々の場面を走馬灯の様に想い巡らしながらの決勝戦現地観戦とはさぞかし格別の感慨だったとお慶び申し上げます。
高校と大学の同年全国制覇とは一生もので慶應義塾OBにはまさに堪らない一年でしたね。経済力ある三田会面々の忘年会も盛り上がること間違いなしで日本経済にも少なからず貢献することでしょう、誠に良きことかなと。

私も是非とも現地観戦と意気込みましたが出張でそれも叶わず。それでも出張先でのほぼフルタイムネット観戦(笑) 初回の無死満塁の絶好のチャンスを慶應が無得点に抑えられ膠着状態が続き青山学院ドラ1コンビの下山君が6回、7回を完全に抑えたところではやはり青山かなとの印象でした。

ところが8回の連続失策からのまさかの押し出しとは、、、、。下山君は無安打自責点ゼロでも試合後「自分のせいで負けた、この悔しさは一生忘れません、今後の人生の糧にします」との涙ながらも潔いコメント。下山君の阪神での活躍を願わずにはいられません。

バルクキャリアー様が仰る通り神宮を本拠地とする「実力の東都」と言えども神聖なる天皇杯をかけて戦う「東京六大学野球」が醸し出す異次元応援に飲まれたのかもしれませんね。
今回の慶應義塾兄弟全国制覇は早稲田にとっても大いなる刺激になったことでしょう。旧来の厳しい練習・指導の小宮山監督は慶應義塾が掲げる「エンジョイベースボール」には一言あるようですので新緑香る春季リーグ戦は早稲田の奮起に大いに期待致しつつ東京六大学の更なる栄を祈願致します。

バルクキャリアー様が「フィールド・オブ・ドリームス」と称する「明治神宮球場」で人生の節目節目を振り返るように今宵は馴染みの地方酒場(私なりのフィールド・オブ・ドリームス)で諸々の感慨に浸っております。森進一「港町ブルース」で歌わる街の片隅より。
「女心の残り火は 燃えて身を焼く桜島 ここは鹿児島 旅路の果てか 港、港町ブルースよ」

M・Y様

「♯背伸びしてみる海峡を、今日も汽笛が遠ざかる♪」しばらく聞きませんが名曲ですね。

日本各地でご活躍のご様子でお喜び申し上げます。今日はどちらでしょうでお過ごしでしょうか。


今年は思わぬ「慶応野球の年」になりました。明治神宮大会の大学の部決勝戦を見てつくづく思ったのは「野球は流れのスポーツ」ということでした。一回表に無死満塁の絶好機を慶応が逃して「これはまずいなあ」と思っていたら、その裏の守備で外丸君がストライク先行で簡単にアウトをとって流れを取り戻す。中盤に青学大のヒット性の当たりを慶応の守備がファインプレーで幾度かしのいだ挙句、8回表に試合を決める得点を無安打で慶応がゲットしました。8回表は何でもないセカンドゴロを青学2塁手がエラー、バントの処理を捕手がお手玉すると、その後好投手の下村君が突如乱れて8連続ボールで押し出しで先取点。代わった常廣君から廣瀬君の大きな犠打で2点目と「あらあら!」という展開だったのはご存じの通りです。野球の流れって怖いものだなと思いながら観戦していました。


この試合は応援の力も大きかったと思います。青山学院と云えば、神宮球場と目と鼻の先にキャンパスがあるのに応援の学生がそれほど球場に来ておりませんでした。対して慶応は平日にもかかわらず、塾生(現役学生)だけでなく多くの男女塾員(OB)が球場に詰めかけていました。野球を応援すると云う文化が東都リーグの各大学には育まれていないのでしょうね。生涯に亘って応援する対象が身近にあるというのは幸せなことだと思いながら私は野球を観戦しておりました。


慶応野球部は高校からうまく強化していますが、駅伝は大変な努力をしても箱根出場は遠のくばかり、ラグビーも最近はパッとしません。サッカーはなんと関東の3部リーグ。これだけ代表スポーツの活躍で現役やOBが盛り上げるのだから、せめて早稲田大学程度まで、もう少し各種トップアスリートたちへ入試の門を広くしても良いと私は思っています。M・Yさんが羨ましいです。来る12月第一日曜日の伝統の早明戦が注目ですね。

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