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2023年3月 1日 (水)

日本のGDPは本当に伸びていないのか?

20230301
津軽鉄道車窓風景

ジョギングをしていると、どこからかほのかに沈丁花の香りが漂ってくる。匂いには決して敏感ではない私だが、子供の頃に庭に沈丁花の植え込みがあったせいか、この花だけは妻より早く嗅ぎ分け春が近いことを実感する。町行く人は何故かまだ多くがマスクをしているものの、やっとこのバカバカしい武漢ウイルス騒動から解放されそうでホッと一息の春である。そういえばこの3年間、ほとんど開かれなかった各種集まりも再開の機運が高まったようで、幼稚園や中学、高校、大学、それに元いた会社の友達、さらにクルーズ仲間などによる誘いが次々と舞い込む。3月の予定も早々に詰まってきて、飲食店に行く回数もこれから増えそうだ。また先月、富山県に寒ブリを食べに行った帰りの北陸新幹線では指定席が一杯でやむなく自由席に飛び乗ったが、その自由席も終始満席の状態で、旅行者の数もだいぶ戻って来たことがうかがえた。こうしてみると、今年は飲食やサービス産業を中心に、ウイルス禍の反動で景気が大幅にアップするのではないかと大いに期待ができそうだ。


振り返ればこの3年間、海外に出られない分、これまでになく数多くの国内旅行をした。その都度感じるのは、国内どこに行ってもきれいになったということである。吹雪の中に訪れた正月の本州最果ての竜飛岬も、番屋風の建物を除いて、いわゆる「東北の寒村」的な風景を見ることはなく、民家も総じて小ぎれいであった。峠道でも道路は完全に舗装され、路肩にはガードレールや標識がこれでもかというくらい丁寧に設置されている。アメリカの山道を運転すると、アスファルトはツギハギのうえ、ガードレールなどない場所も多く、ちょっとハンドルを誤れば谷底真っ逆さまかというカーブによく行き合うが、それとは対照的だ。海岸線を行けばあちこちに防波堤で守られた立派な漁港が整備されているのも日本的風景と云える。旅に出ると旅館にしろ名所にしろ、国内どこでもきめ細かいサービスを提供してくれる。特にこの10年で印象深いのは、日本中でトイレが美しくなったということであろう。汲み取り取り式便所は山にでも行かないと出会わず、和式トイレもかなりの数が洋式に換えられ、ウオシュレットまでついている公共トイレも増えた。都内に帰ってくると、方々で高層ビルとタワーマンションの建築が進んでいるのがわかる。何度もこのブログで疑問を呈しているが、日本はこの20数年間本当にGDPが伸びていないのだろうか? 発表される国の経済指標は我が実感と大きく乖離しているように感じてならない。


国内の建物や公共設備が新築、改築、改良されているの見るにつけ、我が国の統計の取り方は他国より厳しい基準になっているのではないかと時々訝しく思う。ウイルス禍でPCR検査の閾値(しきいち=CT値)が他国の基準より敏感に設定され、多くの陽性者を数えたのと同じ様な現象が経済統計にもあるのではと勘繰ってしまうのである。そう考えていたらシナでは新興の高級車メーカーの雷丁(レイディン)自動車が、地元の経済実績を挙げたい山東省共産党によって、実際の3倍以上売り上げを水増し申告するように強要されたことが明らかになり問題になっている。もともとこの国の各種公式発表は眉唾ばかりだが、今回はさすがに規模が大きく、レイディンだけではなく国中あまねく同様な虚偽申告が行われているのではと批難の声が挙がっているそうだ。シナは究極の対極的存在とはいえ、どうもわが国では各統計の分類方法や閾値の設定が真面目に厳しめに偏っているのではないだろうか。GDPの集計方法などはまったく素人ながら、一度ユルそうな南欧や南米諸国並みの基準(いい加減さ)で数値を集計し再計算したら、大幅に日本のGDPがアップするか見てみたいものだ。本当に日本の経済は伸びていないのか、さらには社会の格差が広まったのか常々疑問に思っている。

本州最果ての龍飛岬にも立派な漁港
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