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2022年12月

2022年12月29日 (木)

アスカクラブクルーズNEXT乗船とニューイヤークルーズ瀬戸内航路中止

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年末のアスカクラブクルーズNEXTに乗船した。飛鳥Ⅱに乗船した人たちで作るリピーターズクラブとその同行者限定の今回のクルーズは横浜発着で無寄港の2泊3日である。NEXTとは飛鳥クルーズの未来を模索する意味を込めて命名したそうで、2018年1月のNEXTクルーズは(下記リンク)は「大人の雰囲気、ワイン、ネット予約」などがキーワードだったが、今回はフォーマルナイトのほか「新造客船への想い」として2025年に竣工する新しいクルーズ船についての船内トークショーが目玉企画となっている。暮れも押し迫った時期とは云え、このクルーズは料金が少し安めな設定の上に、アスカクラブの泊数割引券や「乗るトクキャンペーン」特別割引券を同時に使えるので、最近の飛鳥Ⅱにしてはかなり穏当な値段となったのが乗船の理由である。2018年1月29日アスカクラブクルーズNEXT 

 

今回はリピーター限定とあって知っている顔に多数出会ったが、そのほか冬休みシーズンで子供連れの家族や、祖父母に連れられた子供も多く心和む船内光景だった。終日航海日の2日目は天気晴朗で波も穏やか、午前中は駿河湾で富士山の絶景に目を見張り、午後は相模湾で湘南海岸や江の島を遠望しつつドリフト航海を続ける飛鳥Ⅱのゆったりクルーズを楽しんだ。特に本船の露天風呂から見る富士山は、青空をバックに聳え立ち、どんな名人の描いた風呂屋の書割も到底及ばぬ本当のホンモノ!。穏やかな風を頬に感じながら湯に浸かって富士山を眺めていると、この一年の疲れが吹き飛ぶようだ。そのほか武漢ウイルス発生以来、長らく中止になっていたダンス教室がやっと午前・午後と2回開かれるようになったのは特筆すべきことと云える。本年年内はまだ組んで踊ることはできないとの(日本船の?)申し合わせがあるようで、初心者用のマンボとブルースの足型などを男女分かれて練習したが、ダンス教室再開はまことに喜ばしいニュースである。


このクルーズの乗船客は約350名ほどで、そのうち約50名が次の「ニューイヤークルーズ瀬戸内航路」の連続乗船と云うのが、ヘビーリピーターの多い飛鳥Ⅱらしい。ただ舷門をくぐって以来、アスカクラブクルーズなのに中村大輔アスカクラブ会長の挨拶はおろか、彼の姿がまったく見えないことは変だと思っていた。レセプションで尋ねると「中村会長は体調不良で乗船できなかった」とのことで、ヘビーリピーターたちは「多分コロナね」と察していたようだ。翌日は朝は元気で会話をしていたクルーが夕方には顔を見せないこともあって、何かが起こっているかもしれない事をうすうす感じさせる船内であった。そういえば乗船前のPCR検査でも、何組かのカップルに陽性反応があったらしく、荷物を持ってひそかに検査結果待ちの待合室から入口の方へ出ていく乗客の姿を見ることもあった。


さて横浜港で無事下船したのち、我々はこのクルーズの乗船で貰った地域支援の「いざ神奈川」クーポン(一人6,000円分)を費消するために、大さん橋や近所の売店で何か適当なものを物色することにしていた。しかし例によって買い物となると妻はあちこち行ったり来たりの上、年末ですでに閉まった店やら、クーポンの使えない店もあってあまりに時間がかかるため、私はクルマを駐めている大さん橋に一人引き返して妻を待つことに。さっき下船した大さん橋に戻ると、ちょうど次の「ニューイヤークルーズ瀬戸内航路」に乗船する客が荷物を手に次々にバスやタクシーを降りて集まり始めていた。なにしろ武漢ウイルス騒ぎ以降、乗船前に必須となったPCR検査が1時間半以上かかるため、集合時間はぐっと早くなっている。が、この時なにやら入口すぐ近くの乗船受付近辺はただならぬ気配になっていた。


近寄ってみると、郵船クルーズの係員たちが「クルーの定期検査で多くの陽性者が見つかったため、次のニューイヤークルーズは中止になりました」と平身低頭で謝っている。船内で感じた違和感はこれだったのかとすぐに合点がいったが、それにしても笑顔で手を振って船内に残った連続乗船の人たちもここで降ろされてしまうのかと思うとなんとも気の毒でならない。年末年始を本船で過ごす予定で横浜にやって来た乗船客は、7泊のクルーズに備え家の冷蔵庫も空にしてきたに違いないから、これから急遽スーパーに買い出しに急ぐのだろうか。ニューイヤークルーズは予約が多いと聞いたので、本船はお節料理の準備のために普段使わない食材も大量に積み込んだ筈だ。我々にとっては年内最後の楽しいクルーズだったが、次の乗船者や関係者に深く同情しつつ、こんな騒ぎは今年限りにして欲しいと願いながら帰路についた。

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2022年12月25日 (日)

飛鳥Ⅱ 2023年 世界一周クルーズ中止 2024年世界一周発表

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アムステルダムの飛鳥Ⅱ 2018年5月世界一周クルーズにて

飛鳥Ⅱ2023年世界一周クルーズの中止が発表された。飛鳥Ⅱを運航する郵船クルーズ社は、感染症対策で「一部寄港地への寄港が困難」「クルーズの円滑な実施」や「期待にこたえる水準でのサービスの提供が極めて困難」なうえ、「目下の不安定な世界情勢」を鑑みて中止の止む無きに至ったとしている。来春のワールドクルーズが中止になるであろうことは、すでに旅行社からだけでなく飛鳥Ⅱ船内でも非公式に聞いていたし、昨今の諸情勢を見れば仕方のないことだとは思うが、この決定でもともと2020年に予定されていたワールドクルーズは、4回連続で催行されないこととなってしまった。私達も早くから2020年世界一周の予約をして料金も支払っていたのだが、中止のたびに発表される次年度のワールドクルーズに料金を振り替えることをこれまで3回経験してきた。今回も例によって中止発表と同時に、新たに2024年のワールドクルーズ(99泊)が発表されたがさてどうするか。


4度目の正直、2024年のワールドクルーズに振り替えるかと新料金表を見て、まずはその高騰ぶりに驚いた。最後に乗船した2018年にはDバルコニーキャビンがフルクルーズ早期全額支払割引で525万円(以下同様の割引料金)で一泊当たり54,700円であったが、中止になった2020年は637万5000円で一泊62,500円と上がっていた。2021~2023年は700万円で一泊当たりは66,000円~68,000円(単価が異なるのは年によって泊数が異なるため)であった。今回発表された料金はフルクルーズが850万円、一泊あたりは一挙に2万円近く上がった85,900円である。早期全額支払い割引でないDバルコニーキャビンの正規料金となると一人1,010万円と発表されたから夫婦でなんと2,000万円超である。その上に燃料サーチャージ(数万円か?)を追加で支払えとのことであまりの負担増に料金表を読む我が目を疑うほどだ。たしかに船舶燃料のC重油は低硫黄のものしか使用できなくなり総じて強気な動向だし、船員費も感染症下で大幅にアップ、世界的なインフレで各地の港費も上昇していることであろう。なにより船が費用として支払うのはドル建てが多いのに、乗船客から受け取る料金は円だから最近の円安で目減りしてしまっていることはよく分かる。しかし2020年から4年も待たされた挙句にこの料金はあんまりじゃないか。


新規発表された2024年の寄港地は一見2022年のそれとよく似ているが、その時の目玉であったアカバ(ヨルダン)がなく、2023年に寄港予定だったミコノスや北欧のフィヨルドにも行かず、もう一度訪問したいと思っていたレイキャビク(アイスランド)にも寄港しない。楽しみなヨーロッパ各国の寄港地数がとても少ないし、その他の地域もこれまで飛鳥Ⅱで訪れた定番の地が多いため、我々にとって旅程はそれほど魅力的に感じられない。飛鳥クルーズではこのクルーズからあと1年経って2025年になれば新造船が出来るし、商船三井客船も2027年に35000トンの新しい客船が就航する。ここまで待たされたのだから、どうせこの高い値段を払うならそれら新造船を待つというのも悪い選択肢ではない気がしてきた。今回、振り替えずにキャンセルして払い戻される料金を使って、念願の欧州リバークルーズに行こうか、外国船に何度も乗船して楽しむか、はたまた10年以上乗っているクルマを高齢者向け安全運転サポート車に乗り換えるか、などと代替案をぼんやり考える週末である。飛鳥Ⅱは「普通のサラリーマンだった人たち」が定年後のご褒美として楽しめる値段でなくなってしまったようだ。

2022年12月23日 (金)

年の瀬のふぐ

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早くも年の瀬が迫って来た。月日の経過するのは本当に早いものだ。なぜ歳をとると時が過ぎるのを早く感じるのかという疑問については、日々何が起きるか大体わかるようになってくるから、との説もあるが、私は今まで生きて来た時間によって一日の感覚が相対的に小さくなるからだと思っている。2歳の幼児にとっては1年の経験は人生の2分の1の重みがあるが、70歳の人にはこれが70分の1に過ぎないから早く感じるのではないだろうか。こう考えると80歳になればあと1割ほど時の経過が早まるのかもしれない。何はともあれ、いろいろあったもう2022年もあと1週間で終わってしまう。


思い返せば武漢ウイルス問題にせよ円ドル為替予想にせよ、専門家と称する人たちは自分たちのポジショントークばかりで、なんとも彼らが頼りないことがますます皆に分かった一年であった。また安倍さんが暗殺され政界から彼の影が政界から消えていくのをみるにつけ、確固たる国家観のない政治家ばかりの日本の行く末もはなはだ心配に思えた年でもあった。感染症対策や老人対策の大衆迎合型予算はもう充分である。来年以降はこれらの予算を国防や少子化対策、産業力強化に振り向けるように政治に望みたいところだ。2月に勃発したウクライナの戦争で見えてきたものは国家の存在の為には核を保有する事の重要性であった。加えてロシアの天然ガス供給制限から、脱炭素やらSDGSやらの”ポリコレ”的偽善に焦点が当たった年でもあった。2023年はこの怪しげなポリコレにより世界的な議論が湧きおこる事を期待したい。


ということで今年も歳忘れ、近所のふぐ屋の飲み放題付、ふぐ鍋コースに行って来た。12月23日までの限定で、湯引き・てっさ(ふぐ刺し)・てっちり(ふぐ鍋)・雑炊にデザート付き、さらにひれ酒飲み放題でなんと税込み6000円!この値段なら天然のふぐではなかろうが、天然も養殖も区別はつかないのだからこれで充分である。接待族でなくなった身からすれば1年に一度の年の瀬の行事である。ふぐ自体にはさしてこれといった味もないし香りもない(ように思う)が、ポン酢ダレでてっさを喰い、ひれ酒のお替り(次酒)を繰り返せば、日本人たる幸せが胸にわく。もしふぐを初めて食べれば人生1分の1で印象深い初経験になろうが、こうして毎年繰り返していれば何十分の1の恒例行事となって、また一年が過ぎるのも早く感じることだろう。

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2022年12月17日 (土)

大腸内視鏡検査

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モビレップ薬と2リッター水を注入する前の容器

14年ぶりに大腸内視鏡検査を受けた。毎年受ける定期健康診断の便潜血反応は今のところ問題ないが、父親が大腸がんを患って晩年はストマを装着していたし、私も70歳を過ぎたのでこの辺りで一回内視鏡検査を受けておこうかということである。自ら好んで病気探しをする気などはサラサラないものの、泌尿器系の2つの癌手術後の経過も順調なので、ちょうど良い機会との気持ちである。実は50歳台前半に会社の健診でひっかかり、紹介された病院で大腸内視鏡検査を受けたことがあった。その時に見つかって取ったポリープを病理検査したところ悪性のものがあったため、以後数年間定期的な大腸内視鏡検査を余儀なくされた経験もある。気がつけば最後の内視鏡検査より随分と月日が過ぎ、「是非この辺で私のためにも内視鏡で見て貰って」との妻の強い言葉(強要?)を受けて病院に行くことにした。


そこで現在定期的に泌尿器科に通っている近くの総合病院で、「今は何も問題ないのだが、過去のことがあったので大腸内視鏡を健康保険適用で受けられますか」と真っ正直に相談したところ、「うーん、それはやはり自費診療になりますね、なにかあればその時に保険になりますが」とのつれない返事が返ってきた。大腸内視鏡検査は6万円ほどするので、これが健康保険適用になるか全額自費かの差は大きい。やむなく地下鉄で一時間ほどかかる14年前にお世話になった病院に電話をすると、「まず診察(初診)を受けていただき、健康保険適否はその先生の判断になります」とのこと。というわけで久しぶりに行った以前の病院だが、すでに当時の担当の先生は転勤してカルテも残っておらず、改めて対応してくれた初診の医師に過去の経緯を説明した。先生曰く「お話を伺った限りでは微妙ですね。まあ保険で良いと思います。」となり、晴れて負担費用3割で大腸内視鏡検査を受けることになった。


こうして久しぶりに経験することになった大腸内視鏡検査も昔と比べると随分と変わったものである。以前はたしか検査前日は消化の良いものを食べ、当日朝から病院の一室で下剤を飲み午後の検査に備える手はずだった。ところが今回は検査3日前から納豆などの豆類、海草類、小さい種のある果物、キノコなど繊維の多い食品は食べること禁止と、腸内を見やすくするためにずいぶん細かい説明書が渡された。その上、検査前日には「クリアスルー」というあざとい名前がついた検査食を取れとの指示である。この「クリアスルー」なる食品、味はそこそこだったが、前日昼は肉じゃがと鮭がゆ、夜がチキンシチューのレトルトパウチにクラッカー5枚の内容と消化は良いに違いないが、なんとも量的には情けないものだ。箱をみれば2食で670キロカロリーとあり、これで一日過ごせとは拷問に近いと言えるのではないか。とくに夜の食事のボリュームはまったく不足だったので、指示書きには禁止とないのをもっけの幸いビールを多く飲み、家にあったクラーッカーも追加して食べてしまったが、それでも前夜は腹が減って水ばかり飲んでいた。こういう検査前の手順も年が経つにつれ、どんどん厳格な方へ向かっているようだ。


検査当日は自宅で「モビレップ」という下剤を2リッターのビニール容器内で水に溶かし、朝から休み休み少なくとも1リッター、お腹が下痢状態になるまで飲まねばならない。スポーツ飲料をひどく不味くしたようなのが「モビレップ」なのだが、久しぶりに無理やりこの液体を喉に流し込んでいると、教師にきつく言われてあのまずい脱脂粉乳を泣きながら飲んでいた小学校の同級生の女子の顔が目に浮かんできた。しばらく飲み続け、急に効いてくる薬の作用でトイレに何度も駆け込むうち、昼前には腸には何も腸に残っていない状態になるが、それでも電車で1時間かかる病院に着くまでにまた便意が切迫したら恐怖である。やむなく泌尿器科の手術の際に買っておいた成人用のオムツを着用し、検査中ポリープが見つかり切除すれば一泊入院が必要になるため下着や洗面用具などを持って、昼過ぎにトボトボと病院に向かった。以前のように午前中から病院内に詰めていられればオムツも必要なかろうが、これもコロナ禍で止むをえない。


大腸内視鏡検査そのものは点滴の鎮静剤の効果もあって極めて簡単、痛くもなんともないが、終わってからは「小さなポリープが10個ありましたので切除しました」との説明があった。「ただみな小さいし問題なさそうなので今日は帰っても大丈夫です」と一泊入院を覚悟して来た身にはやや拍子抜けである。その日に帰宅出来たのは嬉しいものの、14年間で10個ものポリープをお腹の中で育ててきたのかと思うとちょっと複雑な気分ではある。腸内のポリープを切除したため暫くの間は禁酒と運動禁止となり、ちょうど良い肝休日、かつジョギングで疲労気味の関節や筋肉の休養と思ううち、一週間後に判明した組織検査の結果は問題なく晴れて無罪放免となった。医師からは「2年~3年のうちにまた内視鏡検診は受けて下さい」とのことであるが、年々厳しくなる検査前の食事制限や下剤のことを考えると、そう頻繁に受けたいとは思えないものである。お尻に穴があいた検査着などあまり着たくないし。

クリアスルー
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2022年12月 9日 (金)

嗚呼 いまだ終わらずコロナ狂騒曲!

武漢ウイルスの第7派が落ち着いたら感染症法2類相当から5類にすることを「検討」すると岸田首相が言っていたが、いまだに「検討のまま」今度は第8派到来とかで、いつから5類になるのか期限は示されない。首相は国の行方など知ったことのない感染症専門バカの意見を採り入れ、メディア受けする施策を優先し、「世論」におもねるばかりで、まさに「検討使」の面目躍如たるものがある。私はこの春から外ではマスクなしで通しているが、ドーハのワールドカップサッカーでマスクもせず大声で声援する日本人サポーターを見るにつけ、マスクを外さない国内の同調圧力の強さにへきえきとしていた。一体なぜ我が国は政府から市民までこれほど「コロナ脳」になってしまったのだろうか。今回の武漢ウイルス騒ぎを初めから振り返ると、次々と疑問が浮かんでくるので思いつくまま列記してみることにした。


1.当初、2021年春先にはワクチンは2回打てば感染が収まると言っていたのが、政府はいつの間にか3回目のブースターを接種せよと言い出し、それでもおさまらず4回目、さらに5回目を打てと言っている。このままだと7回目、8回目と際限なくワクチンを打てと国民は言われそうだ。米国では2回接種の国民が68%、3回目は34%に過ぎず、欧州諸国ではもっと早くからWITHコロナに舵を切り、ワクチン接種を薦めていないばかりか感染者数さえ数えていない状況である。なぜわが国(とシナ)だけがいつまでも感染者数とワクチンに拘泥するのかがまったく不明である。また欧州を中心に、重なるワクチン接種は却って体の免疫力を弱める可能性が強いとする論文が多数発表され、追加ワクチン接種を中止している国が多いのになぜ我が国ではこれがまったく考慮されないのか。


2.ワクチンには感染を防ぐ効果はあまりない事が分かり、(多分)ワクチン接種後の数ヶ月だけ重症化を防ぐ効果があるだろうという事しか分かっていない。また若者は感染しても重症化する確率がほとんどないことは統計上明らかになっている。であるならば感染によって重症化しやすい高齢者や、基礎疾患があるものだけがワクチンをうてばよいはずなのに、なぜか青少年、果ては幼児にまで接種を薦めている。まさに論理の破綻である。家庭内感染が心配されるから家族と同居する若者もワクチンを打てという理屈のようだが、そもそも感染予防効果がほとんどないとされるワクチンゆえこの理屈も成り立たないはずだ。


3.結果、ワクチンを接種した国民の割合が世界で一番となり、かついつまでもマスクを外さない国柄なのに、いまやオミクロン株の感染者数は「世界一」であると云う現状はどう解釈したらよいのか。シナでさえ厳格なノーコロナから制限を緩和するように変更したのに、我が国は「世界一ワクチンをうって、世界一マスクをして、世界一の感染者が出る国」のままでよいのか。(シナは自国の衛生状態が劣悪であり、自国ワクチンは有効性がまったくない、そもそも武漢での研究所から新型ウイルスが漏れた詳細を知っているため、このような厳しい対策をとっているのだろう)


4.我が国のメディアに毎度登場する(いわゆる)感染症専門家と称する人たちは、現状に対し言うに事欠き「諸外国では厳しい対処をしなかったためにすでのウイルスに曝露した自然免疫獲得者が多いが、我が国ではワクチンとマスクなどの予防策で免疫保持者が少ないから今感染者が多い」とし、このまま数ヶ月おきに何回もワクチンを打てとの主張を展開する。このようなことを主張するなら、その前にこれまでワクチン接種を広く進めた上に人流を抑制し、マスクを推奨したのが間違いであったことを詫びねばならないはずだ。論理的には速やかに日本国民が自然免疫を獲得すべく、これからはワクチン不要、マスク不要がこれら(いわゆる)感染症専門家の口から出て良いはずだが、これがまったくないのも不思議。感染症専門家と称する人たちは、まったく頼りにならないことがこの3年で露呈したようだ。


5.ワクチンを一回も打ったことがない人が年内の接種を希望すると、いま有効とされるオミクロン株対応のものではなく、古い武漢ウイルス対応型を打たねばならないとのこと。現時点において一番有効(であるとされる)ワクチンを打たせず、効果が薄いものを配布するのは国民の健康より在庫処分を優先しているとしか考えられない。巷間うずまくワクチン利権、コロナ利権のうわさも否定できないような行政の対応である。


6.世界でも有数のベッド数を保持しながら、武漢ウイルス発生からすでに3年経過してもまだ医療体制の危機を叫ぶのは、完全にサービス供給側の対応ミスだと断言できる。感染騒ぎの初年度は、ウイルスの正体が不明だったのでやむを得ないとは思うが、ふつうの組織なら3年も同じ危機を繰り返せば責任者の首が飛ぶことは必定である。一方で多額の補助金で懐が温かい医療関係者も出ているそうだ。国民に感染予防を訴える前に、厚労省や医師会などは、医療体制の根本的な見直しに注力すべきでないのか。


7.ワクチンによって健康を害されたり死亡した者の実態をなぜメディアが発表しないのか。令和4年11月25日に開催された超党派の国会議員による「新型コロナワクチン接種と死亡事例の因果関係を考える」の勉強会には京都大学の福島雅典名誉教授などの他、医師はじめ厚労省の担当者も多数出席しており、ネット界では大変な話題になっている。しかし出席している当の厚労省はもちろんメディアからもこの会議の報道は封殺状態である。名古屋CBC放送などごく一部を除き、ワクチンの危険性を指摘することに対してなんらかの規制・申し合わせがあるようだ。遺伝子組み換えの家畜用飼料でさえあれほど大騒ぎするのに、なぜ十分な治験も済んでいない未知のワクチンを直接人体に入れる事に何の疑問も湧かないのか。安全性に関するきわめてアンバランスなメディアの態度が実に不思議である。

 

こう考えてみると、いまの状況は大東亜戦争に突入する時代を彷彿とさせるようだ。政府の感染症対策専門家会議は、まるで当時内閣から独立していた旧帝国陸海軍の参謀本部や軍令部のように見える。昔は軍事、今は感染症の専門家と称する人たちが声高に主張する施策ばかりが、憲法の制約や経済合理性に反して堂々とまかり通り、決断できない政府を動かして莫大な国家予算がつぎ込まれる。彼らは世界情勢を無視して自分たちの論理に閉じこもり、ひたすら国難を煽ることで自らの存在意義を示し、国民に大きな負担を求める点で共通する。警鐘を鳴らすはずのメディアが、逆にイケイケどんどんなってなっているのもまったく同じ構図である。ワクチン推奨の政府広告ばかりを流しつつ、相変わらずバカの何とかで「今日の感染者○○人」「今度はインフルエンザと同時流行でより危険」と煽るメディアと、戦前の大政翼賛メディアは重なって見えてしょうがない。私は昭和の開戦前の世相と現在のウイルス騒動がかなり似通ったもののように感じている。日本人はなにも変わらなかったのだ。

2022年12月 7日 (水)

Don't tailgate 2

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以前は皇居の周回コースを走っていても、たまにいる現役の本チャンらしい選手以外にはまず抜かれることがなかった。しかし馬齢を重ねた昨今、かなり一生懸命に走っていても簡単に追い抜かれるようになってしまった。こんな時、内心は面白くないが「若いんだから精々気張って走ってくれ」と、遠ざかる背中を見ながらと気をとりなおす。このようにスッと越されてしまう時は良いのだが、皇居一周5kmを24~25分くらい、時速にすると12キロ強で走っている時にしばしば遭遇することがある。前を走っていたランナーをひょっと抜くと、そのランナーがちょうど良い目標ができたとばかりに、俄然スピードを上げてすぐ後ろを付いてくるのである。見ず知らずの人の足音がパタパタ、ゼイゼイする呼吸音が背後からいつまでも聞こえ続けるのはあまり気持ちの良いことではない。


「面倒くさいやつだな」と思い、こちらがスピードを落として背走ランナーを先に行かせると、1kmもいかないうちに抜いていったランナーはしんどくなったのか急にゆっくりとなり、またこちらが追いついてしまうケースも多い。どうもにわかランナーたちは、行けそうだと思うと突っ走り、目標を勝手に設定し、ちょっとしんどくなるとペースダウンを繰り返すようだが、そんな彼らには「まずは時計を見ながら平均的な速度で走る練習をしたらどうだい」と忠告したくなる。このあたりは2008年のブログ「荒い息づかい」で、その後2015年にも「Don't tailgate!」でアップしたとおりである。妻もかつて25分前後で走っていた頃は同じような経験を何度もしていて、男性のランナーがすぐ後ろを付いて来るのがウザかったそうだ。


「あまり他人に煩わされずに走りたいね」と妻と話していたら、誕生日にネットで注文した2枚の特注オリジナルTシャツをプレゼントしてくれた。"TAILGATE"は「すぐ後ろを運転する」「あおり運転をする」という意味の米語で、アメリカの街でパーキングメーター料金を回収するため道の端をゆっくりと走っている小型自動車(ゴルフ場のカートのような乗り物)に"DO NOT TAILGATE"(このクルマのすぐ後ろを走るな)の表示がよくあった。その他、駐車場のゲートなどで車間を詰めすぎるとバーが適格に作動しなくなるため、「前車との間隔を保て」とする場所でも使われる。この米語に高齢者マークも入れて「ジジイをあおらないでください」「すぐ後ろにいないでください」という意味をTシャツ背中で表したものである。もう一枚のTシャツは、高齢者マークと共に「お先にどうぞ」とプリントし、「ジジイなので私についたりせず、さっさと抜いて下さい」と示しているのだが、果たしてちょうど良い目標が出来たとばかり必死のランナーたちにはこれらサインに気が付いてもらえるだろうか。


「前車と間隔をたもて」とするアメリカの駐車場バー脇にある表示
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2022年12月 3日 (土)

カハラホテルと商船三井の新造クルーズ船発表

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カハラホテルより横浜港を望む クルーズの前泊・後泊にいかが


先日、横浜みなとみらい地区のカハラホテルでランチを摂る機会があった。ハワイ・オアフ島のラグジュアリーホテル、ザ・カハラが2020年に日本に進出した国内第1号ホテルである。場所はみなとみらい地区のなかでJR横浜駅寄りの東北部、最寄駅はみなとみらい線(東横線)の新高島駅から700米ほどであり、決して交通至便とは言えないので、観光バスやシャトルバス、タクシーを利用する海外からの観光客をターゲットにしたものであろう。客室を見学することができたがアジア系の人たちが好みそうな白を基調とした内装であった。ウイルス騒動で海外からの観光客が大幅に減っているが、それでも14階のロビー脇にある展望の良いラウンジは予約が取りにくいほど盛況だそうで、なかを覗いてみると平日の午後にも拘わらず婦人客を中心に優雅にアフターヌーンティを楽しむ人たちで一杯であった。いまホテルは国内の旅行者、特に横浜港を発着するクルーズ船乗船者の前泊・後泊に大いに期待を寄せているとのことである。


クルーズと云えば、商船三井は1000億円を投資し2027年に35000総トン、乗客600名の日本籍新造船2隻を就航させると先ごろ発表した。海運各社はこのところ業績が絶好調とあって、その余波をかって商船三井も一挙にクルーズ船を2隻を新造するようである。ただふつう新造客船の発表には造船所の名前と完成予想図くらいは呈示するのにそれがないのは不思議である(最初にこの事を発表した日経のインタビューに商船三井の社長が口をすべらしたのか?)。まだ船価やデザインの詳細が煮詰まっていないのかもしれないので、その発表が待たれるところだが、発表された3万5千トン級ならば全長は200米以下であろう。このサイズなら日本のクルーズ船顧客の需要にも合致するし、200米以上の船舶は夜間航行制限のある瀬戸内海など国内の港湾・航路事情でも取り回しが難しい。2025年に就航する飛鳥クルーズの新造船は5万トン超、長さ230米、乗客が740名とあって、今後どのように両社が競争するのか、或いは棲み分けていくのかが注目される。


商船三井の新造船2隻は、それぞれ内装や仕様を異なったものとして顧客層ターゲットを変えるのか、それとも姉妹船として同じコンセプトで就航させるのかも興味深い。可能ならば1隻は定員を増やして3人部屋や廉価なインサイドキャビンを造り、家族連れにも気を配って経済性や楽しさを志向する船に、1隻はシニア向けの高級志向で落ち着いた船はどうだろうなどと勝手な想像はつきない。造船所の点では大型フェリーを下関で造っている三菱重工が客船事業を復活させ商船三井の2隻を建造するのか、飛鳥クルーズのように海外造船所に発注するのか、はたまた全く新たな造船所の名前が出てくるのかも気にかかる。独アイーダクルーズ発注による大型客船2隻の建造で2000億円もの損失を出し客船建造から撤退した三菱重工だが、今度は気心の知れた国内船主である。日本を中心とするクルーズなら、今後のメンテナンスのためにも国内機器、国内船用品、国内造船所の方が都合が良いはずだ。複雑なIT関連のケーブルやらエンターテイメントの設備もアイーダ船のような特別な要求はないだろう。三菱をはじめ国内造船所の発注を期待したい。

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