アスカクラブクルーズNEXT乗船とニューイヤークルーズ瀬戸内航路中止
年末のアスカクラブクルーズNEXTに乗船した。飛鳥Ⅱに乗船した人たちで作るリピーターズクラブとその同行者限定の今回のクルーズは横浜発着で無寄港の2泊3日である。NEXTとは飛鳥クルーズの未来を模索する意味を込めて命名したそうで、2018年1月のNEXTクルーズは(下記リンク)は「大人の雰囲気、ワイン、ネット予約」などがキーワードだったが、今回はフォーマルナイトのほか「新造客船への想い」として2025年に竣工する新しいクルーズ船についての船内トークショーが目玉企画となっている。暮れも押し迫った時期とは云え、このクルーズは料金が少し安めな設定の上に、アスカクラブの泊数割引券や「乗るトクキャンペーン」特別割引券を同時に使えるので、最近の飛鳥Ⅱにしてはかなり穏当な値段となったのが乗船の理由である。2018年1月29日アスカクラブクルーズNEXT
今回はリピーター限定とあって知っている顔に多数出会ったが、そのほか冬休みシーズンで子供連れの家族や、祖父母に連れられた子供も多く心和む船内光景だった。終日航海日の2日目は天気晴朗で波も穏やか、午前中は駿河湾で富士山の絶景に目を見張り、午後は相模湾で湘南海岸や江の島を遠望しつつドリフト航海を続ける飛鳥Ⅱのゆったりクルーズを楽しんだ。特に本船の露天風呂から見る富士山は、青空をバックに聳え立ち、どんな名人の描いた風呂屋の書割も到底及ばぬ本当のホンモノ!。穏やかな風を頬に感じながら湯に浸かって富士山を眺めていると、この一年の疲れが吹き飛ぶようだ。そのほか武漢ウイルス発生以来、長らく中止になっていたダンス教室がやっと午前・午後と2回開かれるようになったのは特筆すべきことと云える。本年年内はまだ組んで踊ることはできないとの(日本船の?)申し合わせがあるようで、初心者用のマンボとブルースの足型などを男女分かれて練習したが、ダンス教室再開はまことに喜ばしいニュースである。
このクルーズの乗船客は約350名ほどで、そのうち約50名が次の「ニューイヤークルーズ瀬戸内航路」の連続乗船と云うのが、ヘビーリピーターの多い飛鳥Ⅱらしい。ただ舷門をくぐって以来、アスカクラブクルーズなのに中村大輔アスカクラブ会長の挨拶はおろか、彼の姿がまったく見えないことは変だと思っていた。レセプションで尋ねると「中村会長は体調不良で乗船できなかった」とのことで、ヘビーリピーターたちは「多分コロナね」と察していたようだ。翌日は朝は元気で会話をしていたクルーが夕方には顔を見せないこともあって、何かが起こっているかもしれない事をうすうす感じさせる船内であった。そういえば乗船前のPCR検査でも、何組かのカップルに陽性反応があったらしく、荷物を持ってひそかに検査結果待ちの待合室から入口の方へ出ていく乗客の姿を見ることもあった。
さて横浜港で無事下船したのち、我々はこのクルーズの乗船で貰った地域支援の「いざ神奈川」クーポン(一人6,000円分)を費消するために、大さん橋や近所の売店で何か適当なものを物色することにしていた。しかし例によって買い物となると妻はあちこち行ったり来たりの上、年末ですでに閉まった店やら、クーポンの使えない店もあってあまりに時間がかかるため、私はクルマを駐めている大さん橋に一人引き返して妻を待つことに。さっき下船した大さん橋に戻ると、ちょうど次の「ニューイヤークルーズ瀬戸内航路」に乗船する客が荷物を手に次々にバスやタクシーを降りて集まり始めていた。なにしろ武漢ウイルス騒ぎ以降、乗船前に必須となったPCR検査が1時間半以上かかるため、集合時間はぐっと早くなっている。が、この時なにやら入口すぐ近くの乗船受付近辺はただならぬ気配になっていた。
近寄ってみると、郵船クルーズの係員たちが「クルーの定期検査で多くの陽性者が見つかったため、次のニューイヤークルーズは中止になりました」と平身低頭で謝っている。船内で感じた違和感はこれだったのかとすぐに合点がいったが、それにしても笑顔で手を振って船内に残った連続乗船の人たちもここで降ろされてしまうのかと思うとなんとも気の毒でならない。年末年始を本船で過ごす予定で横浜にやって来た乗船客は、7泊のクルーズに備え家の冷蔵庫も空にしてきたに違いないから、これから急遽スーパーに買い出しに急ぐのだろうか。ニューイヤークルーズは予約が多いと聞いたので、本船はお節料理の準備のために普段使わない食材も大量に積み込んだ筈だ。我々にとっては年内最後の楽しいクルーズだったが、次の乗船者や関係者に深く同情しつつ、こんな騒ぎは今年限りにして欲しいと願いながら帰路についた。
最近のコメント