飛鳥Ⅱ のんびり秋旅クルーズ
「飛鳥Ⅱ のんびり秋旅クルーズ」に乗船してきた。11月3日発のこのクルーズは、国内8泊にも拘わらず寄港地が高松、新宮、四日市の3港だけと名前通りきわめて「のんびり」の秋のクルーズである。なぜ「のんびり」かと云えば、本船は今春起きた船内発電機の故障がいまだ直らず、現在に至るも全力航行ができない状態であることが理由だと思われる(飛鳥Ⅱ 電気系統の不具合・原因 本年4月12日ブログ)。いま飛鳥Ⅱは最大でも11~12ノットしかスピードが出ず、よって1週間ほどの日程では母港の横浜から遠くの幾つもの寄港地まで往復できない。また感染防止の観点から国内でクルーズ船を受け入れる港がまだ限られているのも事実である。これらのいくつかの制約の中で、必然的に本船は洋上を「のんびり」遊弋するようなスケジュールになった模様である。
私たちは新宮や四日市はこれまで訪れたことがあるので、今回はクルーズ前半の横浜~高松間の3泊コース(Bコース)のみの乗船とした。300名の乗船者のうち、70名ほどがBコースだそうだ。出発日である11月3日(祝)は例によって乗船前PCR検査を受けるため、横浜港大さん橋での集合、受付は出港3時間前の2時であった。この日は国際観艦式に参加する自衛艦「いずも」が大さん橋に着桟しているため多くの艦内見学者が詰めかけ、飛鳥Ⅱの出港時にも最近になく人だかりができて、「ついで」にか、多くの人たちが飛鳥Ⅱを見送ってくれる。PCR検査も無事終わり久しぶりに賑やかな見送りの中、定刻5時に飛鳥Ⅱは大さん橋を離れたが、やはり客船の出港は華やかなのが一番だと感じた。
飛鳥Ⅱには約1年ぶりの乗船となったが、感染症対策は昨年末と大差なく船内パブリックスペースはマスク着用が原則。またフォーシーズン・ダイニングで友人夫妻と夕食を共にしたら、相変わらず同室者以外との間にはアクリル板のパーティションが置かれ、まるで耳の遠い老夫婦2組が会話しているように大声を出さねば通じない。これでは却って飛沫やらエアロゾルが飛ぶのではないのだろうか。クラブ2100もフロアーに無粋なソファが置かれたままで、せっかくの生バンド演奏とあってもダンスはできない。もっともパームコートや飛鳥プラザでバンドの演奏に合わせて踊ってみたが、クルーは何も言わなかったからこの程度は黙認なのだろう。総じて感染症対策でピリピリした昨年の雰囲気に比べれば、船内は大分マイルドになった気がしたが、もはやオミクロンは「ただの風邪」である。早く以前のように皆で集まって「アスカダンス」(エイキー・ブレーキーハート)を踊りたいものだ。
この「のんびり秋旅クルーズ」の船長は小久江キャプテン。いつもの様にさまざまな航海情報や本船の今後の予定、船長の意図などを的確かつ詳細に船内放送で語ってくれるのが素晴らしい。本船は11月中盤からドックに入り、いよいよ具合の悪かった発電機も直するそうだから、その後は減速航海やまるでドリフティング(漂泊)のような速度調整も少なくなるだろう。彼には思う存分腕を奮って欲しいものである。一方で日本船の一画である”ぱしふぃっくびいなす”が年内出港をもって、クルーズから撤退するとのニュースが飛び込んで来た。本船郵船クルーズの親会社である日本郵船のマニラにある関連会社は飛鳥Ⅱのフィリピン人クルー養成だけでなく、ディズニークルーズや”ぱしび”にも船員を供給している。飛鳥クルーズは2025年に新造船が投入され2隻体制になるので、日本語が分かり日本文化を知っている”ぱしび”のフィリピン人クルーはどうやら多数が飛鳥クルーズに転船してくるようである。
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