「音楽日和」 JAF会員のための音楽会
「音楽日和」~JAF会員のための音楽会~で新日本フィルの演奏と前橋汀子さんのバイオリンを聞きに、昨夕はサントリーホールへ行って来た。最近はクラシック演奏会のチケット値段も上がったが、JAF個人会員向けのこの音楽会はS席:4,000円、 A席:3,000円、 B席:2,000円と破格のうえ、曲目もベートーヴェンのコリオラン序曲、メンデルスゾーンのバイオリン協奏曲にベートーヴェンの交響曲第7番とポピュラーなものばかり。こんなお得な演奏会があることをJAFの機関誌で知り、初めて申し込んだものである。考えてみればこれまでJAFには毎年数千円の会費を約40年間も払ってきたが、幸いなことに路上では一度も彼らのレッカー車のお世話になったことはない。せいぜい機関誌についてくるファミレスの割引券をたまに使うか、各地の博物館などの会員割引を利用するだけだったので、今回はJAFの会員特典を初めてエンジョイできたことになる。ちなみに新日本フィルの定期演奏会は通常S席が8000円ほどなので、コンサート料金の半分くらいをJAFが補助している勘定になるのだろう。
この「音楽日和」~JAF会員のための音楽会~は2009年度から始まり、東京のほか大阪や名古屋、札幌、福岡など日本各地で地元オーケストラの出演で開催されているそうだ。今回はコロナ禍で2年ほど休止した後の全国で初めての再開コンサートとのことである。私達もここ数年クラシックの演奏会には足を運んでいないし、サントリーホールは久しぶりとあって、最近は滅多にしないネクタイを隆としめ、妻と二人してデート気分で会場に赴くことにした。場内の座席は満員盛況だったが、申し込んだS席のうち抽選で当たったのが2階の前方で、なかなか良い場所である。定刻となり照明が暗転、ざわざわとした観客席がシーンと静まり指揮者が登壇すれば、演奏者と観客による真剣勝負が始まるかの緊張感が一瞬場内に漂い、クラシック音楽を聴くという気分が高まってくる。指揮者の梅田俊明氏のタクトが振り下ろされ、まずはいかにもベートーヴェンという作風のコリオラン序曲の演奏が始まった。
我が家のビクターのウッドコーンスピーカーの音も良いと思っていたが、久々にオーケストラの演奏を耳にすると、やはり「ナマ」は機械の音色とはまったく違うことに改めて気づかされる。圧倒的なダイナミックレンジ、艶やかかつふくよかな弦楽器の音色、管楽器のブリリアントな響き、特にティンパニーの連打が残響の良いサントリーホールの特性にマッチし「本物はやっぱり良いな」との思いが込み上げる。この夜はコリオラン序曲でまず引き込まれ、前橋汀子さんによる円熟の技でメンデルスゾーンのコンチェルトを楽しみ、最後に「舞踏の聖化」とワグナーが評したベートーヴェンの7番シンフォニーで盛り上がると云う、いかにも一般ファン向けらしいプログラムでコンサートを堪能することができた。リズミカルかつ華やかな第7番の後には、アンコールとして、このコンサートの定番(であるらしい)エルガーの「威風堂々第一番」をフルオーケストラ編成で聞けたのも一興であった。「いやあー、やっぱりクラシック音楽は良いねえ、年に一度くらいは来なければ」と妻と二人話しながら、ベートーヴェンとメンデルズゾーンにちなみ、近くのドイツビアレストランでコンサートの余韻を楽しみ秋の夜長を過ごした。
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