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2022年4月12日 (火)

飛鳥Ⅱ 電気系統の不具合・原因

20220412ii

3月26日に「飛鳥Ⅱ電気系統の不具合で4月11日まで長期修理」をアップし、郵船クルーズに「不具合に関する情報公開を望む」と文章を締めた。しかし飛鳥Ⅱはその後も故障個所が復旧しないばかりか、少なくとも5月一杯までクルーズの催行中止を発表、その後の販売スケジュールも未だ発表されていない。私たちは当初3月11日発のA-styleクルーズ~春彩~を申し込んでいたのだが、ウイルス禍によりクルーの配置が整わずで中止となり、その代金を充てて5月8日から3泊の「グループサウンズクルーズ」の予約をしていたところ、これまた本船都合でキャンセルとなってしまった。今は外国船は日本に来ていないので、動き始めている”にっぽん丸”か”ぱしふぃっく びいなす”に乗ろうか、などと旅行会社から送られてくるパンフレットを眺めながら懸命に旅心を掻き立てているところである。


この間に旅行会社からは「本船の電気系統に12個あるシンガポール製の『部品』のうち、一つの調子が悪く、スピードが出ない。その部品を調達出来る時期が未定であると郵船クルーズから連絡がありました」との情報は得ていた。エンジンは動くがスピードの調整ができないとなれば、考えられる原因はディーゼルエレクトリック推進装置か、可変ピッチプロペラの制御に関するものかと想像していたが、旅行社の担当者にそれ以上の詳細を求め郵船クルーズに問い合わせを頼むも筋違いである。そもそもこちらも船の機関のことについては素人だから、今度乗船した時に本船のエンジニアでも見つけ今回のトラブルの詳細を聞いてみようか、などと考えていた。


と思っていたら、郵船クルーズから旅行傷害保険を掛けていた人のための「飛鳥Ⅱクルーズ運航中止証明書」や、上下船の為にすでに手配済みだった費用についての精算案内が届き、私達も証明書に同封されていた次回クルーズに使える1万円の船上クーポンを受領した。それとは別便で先日アスカクラブからもハガキが送られてきたが、そのハガキにはお詫びの言葉と共に「本船機関内の変圧器の一部に不具合が生じ、換装に時間を要する見込みです」「変圧器自体は一昨年入れ替えたもので、現在原因を究明中」と原因が記されていた。これにより、予想の通りディーゼルエレクトリック推進の制御関連システム不具合が今回の一連のクルーズ中止の原因であるらしいことが判明した。


飛鳥Ⅱは5基あるディーゼル発電機で6600ボルトの高圧電力をおこし、周波数変換装置や変圧器でこの高圧電力を制御、2基の推進モーターで可変ピッチプロペラを廻して推進力を得るというシステムである。発電エンジン本体は三菱重工MAN製だが、変圧器などは当初欧州製(フィンランド・ABB)のものを据え付けていた。一昨年のシンガポールでの大規模な改装ドックの際に、これらの電気関係の機器を換装したそうで、その内の一基の変圧器が今回不調となり、推進モーターの電気制御が出来なくなったものと考えられる。飛鳥Ⅱは日本で建造された初めての本格的ディーゼルエレクトリック推進船とはいうものの、世界では客船はじめすでに多くの船舶に電気推進は使われている。システムの一部が故障したとしても代替・換装品の完成時期が不明であるとはなんと頼りないドックないしは機器メーカーであろうか。シンガポールにおけるドックの選定やメーカーの指定は正しかったのだろうか、飛鳥Ⅱは今後のためにも体制を早く立て直して欲しいところだ。

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船・船旅」カテゴリの記事

コメント

こういう事だったのですね。
飛鳥2には気の毒ですが、 新しい船の就航が待たれます。
マイヤーベルフト造船所で建造されるようですが、エムズ河をしずしずと下る姿を是非見たいものです。見学ツアーが企画されると期待しますが、レンタカーで追っ掛けるのが一番でしょうか。

健ちゃん さん

ご無沙汰しています。コメントをありがとうございました。

飛鳥Ⅱについては素人目にはそう難しいエンジン故障でもないようにも思えますが、問題の機器は特注なのでしょうね。日本の船主が、日本の造船所で造られ日本の標準機器を装備した船にこだわるのはこういう危険性をみこしたことなのでしょう。

飛鳥クルーズの新造船の就航が待たれます。そういえばアイーダの新しいクルーズ船が三菱長崎で引き渡されヨーロッパに回航されると聞いたので、ドイツのアイーダクルーズ本社に乗船できないかメールで聞いたことがありました。丁寧な返事がきましたが、日本では乗船を受け付ける術なく船内はすべてドイツ語対応のみ(英語も不可)とのことで諦めました。
飛鳥の新造船では何かイベントがあって参加できると良いですね。

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