参政党 新しい保守に注目
参政党参議院選挙予定候補者の発表会見の終了後画像(Youtubeより)
クリスマスの時期になった。若かりし日を思い出すと、この時期は欧米諸国や豪州が休みに入り、海外からのテレックス受信もほとんどなくなり、新年を前にホッと一息、のんびりと出社していた候である。あの頃は世界経済や国際貿易・物流に中国という国の存在がまったくなく、いわゆる白人の先進国だけが商売の相手であった。まだ学生気分も抜け切らない若い頃、英法に基づく論争や、欧米先進国流の商習慣で攻めてくる人たちとの対応に一年間悩まされ続けてきただけに、テレックスのマシンからはじき出される通信内容が、クリスマスのお祝いメッセージ一色のこのシーズンは、平和な気持ちで過ごすことができた。
当時は、欧米と日本が世界の経済の中心だったが、今や中共の覇権主義が世界を席捲せんとし、世界のパラダイムも大きく変容している。仕事も暇になった昨今、新年を迎えるに当たって我が国はどこへ向かおうとしているのか大いに気になるところである。まず来年早々に迫った北京オリンピックの外交的ボイコットにしろ、対中非難決議にしろ、岸田首相の対中共姿勢はまだ明確になっていないが、このままずるずるとわが国は、無法な中共との関係を続けていくのかが心配だ。また地球が温暖化しているとする怪しげな前提で、脱炭素社会の実現を早急に目指すというあきれた世界の潮流を見ると、やはりその裏にディープステート的なるものの存在があってもおかしくない、という疑心さえ湧きあがる。国内では「ポリコレ」の名のもとにLGBTの権利やら夫婦別姓などを声高に叫び、日本の良き伝統を潰さんとする勢力が跳梁跋扈し目障りな事この上ない。何にもまして、重症化もしないのに、オミクロン株なるものの出現で、またメディアや(いわゆる)専門家がお祭り騒ぎを繰り広げるのかと思うとほとほとうんざりである。そろそろ我々も真剣に将来を考えるべきが来たのではないか。
そんな時に一つ、興味を惹かれる新しい話題を発見した。「参政党」という昨年結成された新しい政党が、来年の参院選に選挙区で最低でも15人、比例代表に5人以上の候補者擁立を明言したニュースである。なぜ山の物とも海の物とも付かない新政党に注目するかと云えば、その中心メンバーがこれまで保守の立場からYoutubeで政治や社会問題での発信に熱心に取り組み、彼らの顔やその主張を良く知っていた事にある。Youtubeを通じて知る限り、彼らの言動は、日ごろ私が抱く思考と重なり首肯する点が多い、というのが彼らに期待する所以である。リベラルという名の左翼や共産主義の人たちが報道界の主流を占め、ポリコレ的なエセ正義を喧伝するのに対して、保守の側、良き日本の伝統を守ろうとする側の発信は、これまでネットや一部の雑誌などに偏ってきた。参政党なる新組織の人たちがネットの場から国政に進出し、広く保守的な正論を開陳する事が、これからの我が国に必要だと私は考える。それは公明党や党内親中派の顔色を窺い、なかなか動かない自民党を突き上げる契機にもなることだろう。
という事で、さっそく参政党の綱領を読むと「先人の叡智を活かし、天皇を中心に一つにまとまる平和な国をつくる。」「日本国の自立と繁栄を追求し、人類の発展に寄与する。」「日本の精神と伝統を活かし、調和社会のモデルをつくる。」とあって、その言やよし!とまずは拍手を送りたい。参政党の幹部として私が知るのは、元大蔵省の官僚で衆議院議員を一期務めた経験もある松田学氏である。Youtubeを通じて知る限り、彼の考えは経済的にはリフレ派ないしMMT論に近いようであり、また最近は武漢ウイルス騒動は大騒されすぎと冷ややかにとらえた発信を続ける点に好感が持てる人物である。同じく幹部の篠原常一郎氏は小室・眞子問題に切り込み、小室母を刑事告発したことでかねてよりネット界では注目を浴びている人物だ。この告発自体はややミーハー的過ぎる気もするが、問題を自ら掘り起こし行動する積極的な姿勢は大いに評価できよう。それにお馴染みの武田邦彦氏は「虎ノ門ニュース」や彼のサイトで地球温暖化に疑義を唱えるなど、ポピュリズムにおもねることなく、常に独自の視点で切り込むのが人気の科学者である。かの赤尾敏氏の姪が幹部の一員、というのも興味深い。彼らを中心に動き始めた参政党が、今後どのような活動を展開するのか、注目してフォローしたい。
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