第52回明治神宮野球大会 慶應義塾大学 対 東農大オホーツク
慶應義塾大学が東京六大学野球秋季リーグ戦で優勝し、2年ぶりに明治神宮野球大会に出場するので、昨日はチャリに跨り神宮球場に行って来た。一昨年11月に慶應が出場したのを応援して以来「第50回 明治神宮野球大会(2019年11月18日)」の明治神宮大会である。東京六大学野球秋季リーグ戦は今季もウイルス禍で各校10試合づつのポイント制となり、しかも延長戦なしの変則的な運営のなか、4勝1敗5引き分けという「負けない」野球を展開した慶應が優勝した。「延長なし」のルールとなると、本来の大学野球の戦い方に比べ同じ野球といっても「似て非なる」もののようにも思えるが、リーグ開幕直前の東京オリンピックは無観客開催を余儀なくされたくらいだから、これも仕方のないところだろう。結果として秋のリーグ戦は引き分け試合が多くなり、負けずに粘って引き分けた試合が多かった慶應に勝利の女神は微笑んだ。また今季は開幕前に法政大学野球部で武漢ウイルスのクラスターが発生したのだが、各校が法政戦を不戦勝・不戦敗とせずリーグ戦の全日程を変え最後まですべてのカードを実施したのは、入れ替え戦のない固定校による「対『校』戦」精神の発露だと賞賛できよう「東京六大学野球秋季リーグ戦開幕(2021年9月20日)」。
昨年の51回明治神宮野球大会は中止だったので、2年ぶりとは云え慶應はこの大会へは実質的に連続出場となる。明治神宮外苑名物の銀杏並木も色づき人出も多かったが、その一画を占める神宮球場も相当な観客が入っており、早慶戦でもないのに学生野球としては珍しく第2内野席まで解放する盛況ぶりである。皆、お上のいうことを真面目に聞いて、これまで外出を控えていたのが、やっと武漢ウイルスも下火になり、安心して野球観戦に繰り出したというところか。長い間、武漢ウイルス騒ぎで学生野球の熱気も盛り上がらなかったからだろうか、振り返れば2年前の50回大会が遥か遠い過去のような気もする。見上げれば上空は今にも雨が落ちて来そうな曇天で、昭和の初めNHKの松内アナウンサーが「神宮球場、どんよりとした空、黒雲低くたれた空。カラスが一羽、二羽、三羽、四羽。戦雲いよいよ急を告げております。」と早慶戦をラジオ放送したような場内の雰囲気である。
慶應義塾の初戦の相手は、東農大北海道オホーツクと奇しくも一昨年の初戦で当たった東海大札幌と同じ北海道の代表チームであった。といっても最近の地方リーグはレベルも上がっているから、関東や関西の大学もしばしば足をすくわれることがあって油断はできない。案の定、相手の打席に立つバッターは1番から沖縄水産、熊本工業、暁星国際(千葉)と出身高校については慶應よりも全国区である。それでもドラフトでソフトバンク2位指名の主砲・正木君(4年慶應)のホームランなどで得点を重ね、投げては増居君(3年彦根東)が6回被安打1の好投、オリックス4位の渡部君(4年桐光学園)の好守もあって7対0と7回コールドで慶應が初戦を飾った。堀井監督の采配も相変わらず冴えていたので、願わくば前回と同様にこのまま優勝まで突っ走って欲しいところだ。さて明日11月23日はお隣の秩父宮ラグビー場で、毎年この日に行われる恒例の早慶ラグビーである。スポーツ観戦の度に色を増す外苑の銀杏並木を眺め、秋の深まりを感じるこの頃である。
« 飛鳥Ⅱダイニング イン 岡山天満屋 | トップページ | 西武鉄道 52席の至福 »
「スポーツ」カテゴリの記事
- 時代の証言者 こころで走る 瀬古利彦氏(2024.09.05)
- 袖ふり合うも多生の縁(2024.08.22)
- 第95回都市対抗野球大会 伏木海陸運送 vs 三菱重工East(2024.07.26)
- 豊田兼君 パリオリンピックへ(第108回 日本陸上競技選手権大会)(2024.07.01)
- 第103回関東学生陸上競技選手権大会(陸上 関東インカレ)(2024.05.13)
コメント