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2021年4月 1日 (木)

飛鳥クルーズ新造船発表 飛鳥Ⅱの後継?

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M/V "SEVEN SEAS MARINER" 48,000トン 飛鳥クルーズ新造船はこれに近いフォルムになりそう:2008年アラスカ・シトカにて


日本郵船が飛鳥クルーズ向けに5万トン級の新造船をドイツで建造すると発表した。少し前に「飛鳥Ⅱもおばあちゃんだからそろそろ新造船を?」と関係者に水と向けると、「そうなんですけどなかなかうまくいかなくて」と困った顔で答が返ってきたが、最近は「いろいろ考えています」とややトーンが変わっており密かに期待をしていたところだ。世界で次々と新しいクルーズ客船が就航するなか、日本を代表する”豪華客船・飛鳥Ⅱ”が船齢30歳以上の厚化粧貴婦人なのはいかがなものか、と残念に思っていたところに久々の嬉しいニュースである。飛鳥Ⅱは引退し、新造船に替わるのだろうが、新しい船は何と命名されるか、大方の予想通り「飛鳥Ⅲ」となるのか興味津々である。昨日発表された新造船のスペックは、総トン数は飛鳥Ⅱの50,444トンから51,950トンとさして変わらないが、全長が240米から229米に短くなっており、飛鳥Ⅱのあの美しいクリッパーバウが見られなくなるとすればちょっと寂しい。乗客定員は飛鳥Ⅱの436室・872名から385室・740名と15%少なくなっているので、船内のスペース的にはややゆとりが広がるようだ。


目を引くのが新造船の喫水で飛鳥Ⅱの7.8Mから6.7Mと大きく減少している。これは燃料をこれまでの重油炊きからLNGにし、補助的に低硫黄重油やガスオイルを使うという推進方針の転換によって生じたものだろう。液体化すると容積が極めて小さくなるLNGを使用する事によって、燃料やタンクの重さが大きく減り、喫水が浅くできたものと思われる。日本国内を始め世界には水深が浅く入港制限のある港湾や河川が多数あるから、喫水が浅くなることは本船の寄港地オプションが増えて汎用性が増す事に繋がる。また錨を下さずとも定点に留まれるダイナミック・ポジション・システムを採用するとの事で、プロペラはアジポッド推進になるだろうから船の回頭性や安全性の向上も期待できる。外国の大型船がタグボートもなしに入出港を繰り返す港で、飛鳥Ⅱは安全第一でタグボートを従えるが、これからはそういう風景も少なくなっていくかもしれない。


発表された外観図をみると、5・6デッキがダイニングなどの各種パブリックスペースに充てられるようで、プロムナードデッキは従来の7デッキから6デッキになっている。その上の7デッキから10デッキまでが客室スペースですべてバルコニーが付いている。最上階12デッキの船首側には従来の飛鳥Ⅱにはなかった構造物が見え、そこには開口部らしき空間があるのでここが露天風呂になるのだろうか。とするとその周囲はスパ&サロンやフィットネスの空間になると予想される。我々がジョギングをするプロムナードデッキは、船首部が船体の中に隠れているので、ここを一周全通できるのか不明。また資源が枯渇しているとされる本物のチーク材がプロムナードデッキに張られるかもまだわからない。ブリッジは今風のウイングまで屋根に覆われたデザインになるが、11デッキから離着岸の模様を見下ろし、スタンバイ後の船長らと言葉を交わしていた我々には楽しみがなくなってしまう。ならば世界初の試みとしてオープンカーのように天井が空くウイングなどがないか、と外観図を前に空想たくましくする。いずれにしても早く一般配置図が発表にならないか楽しみである。


M/V"VIKIN ORION"48,000 トン 乗客定員930人でこの船の雰囲気も飛鳥クルーズに近いようだ:2019年東京にて
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コメント

夜遅くすいません。待ちに待った新造船の建造発表がありましたね。最先端の機能も搭載され一人用の客室も新たに新設するなど大変期待しています。船内の様子も見ましたが所々に和のテイストが混じっていてとてもいい印象を受けました。ただ飛鳥Ⅱがどうなるか日本船の特徴の和室やプロムナードデッキが全通できるか分からないですが乗船できる日が待ち遠しいです。質問ですが飛鳥Ⅱの客室にDVDプレーヤーってありましたかね。

TKさま

コメントありがとうございます。コメント歓迎です。

新造船が就航後にいまの飛鳥Ⅱがどうなるかの発表はなく、いろいろ憶測が飛んでいます。飛鳥Ⅱは廃船や売却になるとか、新造船と飛鳥Ⅱの2隻体制になりどちらかが世界一周など遠洋クルーズに、もう一隻をカジュアル化する案など、皆が自分の期待を込めて夢を語っているようですね。

飛鳥Ⅱは昨年初めの改装でキャビンのDVDプレーヤーは撤去されました。代わりに大画面になった液晶テレビでビデオ・オン・デマンドがサービスされていましたが、視聴できる映画は昨秋乗った時点ではしょぼかったです。

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