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2021年3月12日 (金)

膀胱がん+前立腺がん治療記(3/6)

20210312

2018年春から夏にかけて懲りずに自身3回目の飛鳥Ⅱワールドクルーズに乗船する事を決め、2017年内に嘱託だった第三の会社を退社。飛鳥Ⅱには日本人船医も乗船しているとはいえ、陸地を離れた洋上で一番怖いのは病気である。ということで100日のクルーズを前に、2018年1月に近所の総合病院で半日人間ドックを受ける事にした。5万円もする人間ドックとはいえPSA検査は追加料金有りのオプション設定ではあったが、たまたま受診者が少ない正月明けのプロモーションで、この時期に限りPSA検査は無料にします、ということである。前立腺は気になっていたことでもあり、このオプションを申し込むことにしたが、こう見ると私にはPSA検査となぜか切っても切れない縁があったようだ。


ドック受診から2週間ほど経った頃、郵便で届いた結果報告書の封をおそるおそる開けると、体のほとんどの部分は概ね健康であったものの、やはりPSA値は5.218で「要精密検査」と記されている。さらに定型の報告フォーマットに加え病院の健康管理センター長名で「尿検査の結果、異形細胞が±(擬陽性)になっております。3か月以内に泌尿器科をご受診されるようお願い申し上げます」とのレターが尿検査の細かい結果とともに同封されていた。はて尿の異形細胞とはなんだろうかと耳慣れない用語に戸惑いつつも、100日の海外洋上生活を前にさすがにあまり呑気にしていられないと、2月半ばにドックを受けた病院の泌尿器科に予約を入れることにした。


人生初めて受診する泌尿器科である。診察室前の椅子には老人の男性が目立ち、奥さんらしき女性に付き添われている人も他科に比べて多いようだ。そういう私も不安で妻に来てもらった。出産以外で婦人科に付き添う男性はあまり見ないそうだが、泌尿器科では夫人同伴の男性が目立つとは男は弱いものだ。さて診察室の扉を開けて、その後長くお世話になることになった主治医に対面すると、彼は50歳前の働き盛りという感じのすっきりとした先生であった。先生にはまずこれまで数年間のPSAの変化の経緯とドックで見つかった異形細胞の事を説明し、さらにこの後にクルーズで7月初めまで海外に旅行することを告げる。


確かな事は精密検査をしてみなければわからないが、PSAがこの一年強で4.2~4.4から5.2と1近く上昇した場合は前立腺がんの可能性が疑われると統計値を出して、主治医は理路整然と解説してくれる。異形細胞は膀胱または尿路に何らかの問題があると思われるが、両方ともまだそう緊急性が感じられないので、クルーズから帰ったら直ちに2泊の入院で前立腺の生検をし、併せ膀胱内視鏡で中を見てみましょうと提案をされた。麻酔をするとは云え、生検は直腸から針を10数回も刺して前立腺の細胞をとるもので、ついでに膀胱に内視鏡を入れると聞くと、想像するだけで卒倒しそうだ。ただ100日ものクルーズの後の事などまだ及びもつかない遠い未来であると気を取り直し「その時はなんとかなるさ」と腹をくくって先生の方針に従うことにした。


その日、話が終わるとやおら先生は「ズボンと下着を脱いでそこの診察ベッドの横になって下さい」と言う。一体何をされるのかとビクビクしながら横になると、下腹部のエコー検査に続いて、ビニールの手袋を付けた彼が私の尻の穴に指をいれて腸の中を探り始めた。そういえば映画「花嫁の父」で主役のスティーブ・マーチンが泌尿器科に迷い込んで同じように触診されそうになり、絶叫して逃げ出すというシーンがあったが、それが笑いごとではなく我が身におこっているわけだ。えらい事だ。これから泌尿器科のお世話になるということは、こういう恥ずかしい場面も多々経験することを覚悟しつつ、「今直腸から触った所では、前立腺はそう肥大していませんし、明らかに異常という感じもしていません」という主治医の説明を夢の中の出来事のように聞いていたのであった。(続く)

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