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2021年3月14日 (日)

膀胱がん+前立腺がん治療記(5/6)

20210415

泌尿器科の主治医の先生は退院後の生活について、あれをしないで下さい、これをしないで下さいと云う禁止主義ではなく、普通の生活で無理せずできる事は徐々にしても良いですよ、と言ってくれる。よって盛夏にも拘わらず退院の翌日から近所のウォーキングを開始し、1週間後には軽いジョギングも再開できた。もっとも膀胱内はまだ手術後のキズだらけとあって運動時には頻尿感・残尿感が強い。すぐにトイレに駆け込める道を辿って走ると、一緒にジョギングする妻からは「女性はいざという時にすぐできないから、トイレスポットの事はいつも頭に入っているのよ。女性の気持ちが少しはわかるでしょ」との言葉。病気になってみて初めて気づく世の中の事も多いものだ。


その後、膀胱がんの標準療法ということで、手術から2ヶ月経過した2018年の秋口から、週に1回づつ、BCG薬液を尿道から注入する治療を6週間に亘って受けることになった。結核の予防で子供の頃に受けたあのBCGである。この薬液で人工的に膀胱内に炎症を起こし、がん細胞を取り除くのだそうだが、膀胱炎を人為的に起こすのだから、人によって高熱、痛み、血尿などに悩まされるらしい。幸いなことに私は、この期間にごく軽い血尿を自覚した位で乗り切る事ができ、年末の内視鏡検査を経て、ひとまず膀胱がんの治療が終了した。こうして、正月明けの人間ドックから飛鳥Ⅱの世界一周クルーズを挟み、予期せぬ泌尿器の疾患に忙殺された2018年が終了したのだった。この頃になると残尿感や頻尿も日々改善されてきた。


明けて2019年、数か月おきの採血・採尿と膀胱内視鏡、MRIやらCTシンチテスト検査など膀胱の術後経過と前立腺に関する各種の検査を受けつつ、手術から一年した夏場になると先生は、「膀胱は順調に回復しているから、そろそろ前立腺を考えましょう。諸検査で中にがんがあるのは分かったのだから」とそちらに言及する発言が多くなってきた。ただPSAは5.0前後で推移しているし、もう手術など真っ平だから、なんとか放射線治療など手術以外の方法がないのか、こちらは先生に幾度か尋ねてみる。しかし前立腺に放射線を当てると手術をした膀胱に影響を及ぼす恐れがあるので、それは選択肢に入らないそうだ。「最新のダビンチ(腹腔鏡ロボット)が入ったばかりです。〇〇さん(私)の為に入ったようなものですね。〇〇さんは持ってますね」と彼はやはり摘出手術を薦めるのである。傍らで付き添いの妻は「取ってすっきりすれば良いのに」と呟くが、先生はこちらの希望を察すると「それなら再度生検を行って慎重に進めましょう。それは医師にとってもこれこれのメリットがあることだから」などと患者に寄り添って代替案を示してくれるのが嬉しかった。


かくして2020年春。先生は「前立腺がんの悪性度は中程度、この前のMRI検査では影がやや広まっているようです。このまま放置しておいて良いという訳にはいきません。今年はウイルス禍で長い旅行が中止になったそうですし、もう思い切って取ってしまいましょう」と今度は有無を言わせぬ雰囲気である。ここに至れば「この先生が言うなら信じて従ってみよう」と清水の舞台から飛び降りる覚悟で前立腺手術をお願いすることにした。もっとも今回は小さな器官とはいえ身体の一部を摘出するし、全身麻酔の腹腔鏡ロボット手術は時間がかかるとの事で、身体が手術に耐えられるのか多くの術前検査が待っていた。脳や胸、循環器などの検査に加え、人工呼吸のため挿管するため歯医者の検査まで1か月ほどかけてのチェックである。これだけ色々調べられると、当該部分を除き却って身体中が異常なしという気がする。こうして昨年の夏に、今度は前立腺手術でまた同じ病院に入院することになった。(続く)

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