BS フジプライムニュース 真田・鈴置コンビに司会の反町氏
最近テレビをほとんど見なくなってしまった。武漢ウイルスを煽りまくり、森元五輪組織委員長に集団リンチをかけるような偏向報道ばかりを見てもしょうがない。スポーツ中継以外にテレビをつけるとすれば「笑点」や月曜日のテレビ東京の「YOUは何しに日本へ」「世界!ニッポン行きたい人応援団」くらいだろうか。そんな中だが、ウィークデイ夜8時からの「BSフジ・プライムニュース」は取り上げるテーマによって週に1~2度興味深く見ている。「BSフジ・プライムニュース」は2時間枠で、政治・経済・国際問題・時事などフレッシュな話題を解説・討議する報道番組である。その日のテーマに沿って各回2~3名出演する専門家や学者・政治家は同じような顔ぶれが多くややマンネリ気味ではあるものの、司会の反町 理の進行やツッコミが面白く毎回安心して見ることができる。
昨日は、東銀出身の国際金融学者である真田幸光氏と、「米韓同盟消失」(2018年10月22日ブログ)を著した韓国通ジャーナリスト鈴置高史氏の、東アジアに詳しい名コンビによる中国・韓国問題に関する討議で、バイデン政権に代わってからこの地域で起こっている出来事を両氏が分かり易く解説してくれた。なかでもバイデン大統領はやはり中国利権でスブズブの可能性があり、トランプ政権から引き継いだ今の対中強硬姿勢は”ポーズ”に過ぎない可能性があるとして、バイデンを礼賛する日米メディアとは違う説明がユニークだった。また同盟重視というバイデン政権は結局リーダーシップなどはふるえず、中国の台頭を今以上に許すのではないか、という両氏の見立ても肯けるところだ。
注目すべきはイギリスのアジアへの再関与で、空母を太平洋に展開すると発表した彼らの動きは、香港返還の際の中・英の約束を簡単に反故にした中国共産党への怒りと、アングロ・サクソンの復権という基調があるのだと云う。考えてみれば従来の世界の商取引は、永い間ポンドや米ドルの基軸通貨体制の下、英語を用い英米法を準拠法にしアングロサクソン流で行われていたが、今このスキームに中共がチャレンジし覇権を奪おうとしている。英国と米国は時として離反することはあっても、その付き合いの根底にはアングロサクソン同士の信頼がある、という意見は一聴に値する。TPPに英国が興味を示しているのも、国内対策で動けない米国に代わっていち早く英国が加入することで、中共の加盟を阻止するという暗黙の了解が米・英にあるとする真田氏のコメントには思わず膝を打った。
韓国の文政権に対しては、バイデン政権は何も期待していないと両氏は口を揃える。いま米国新政権の高官やVOICE OF AMERICAが中国と米国の間でフラフラする韓国に厳しい論調をとるのも、おだてればつけあがる韓国の国民性が周知され、1年半後に迫った韓国大統領選挙に向けて「次はサヨク政権を許さない」という米国の強い意志を示しているのだと云う。次も左翼政権になれば半導体などの産業政策や通貨政策でアメリカは韓国をつぶしにかかるだろうとの両氏の予測であった。あっという間の2時間番組だったが二人の専門家の意見を聞いていると、ただちにディープステート論をすべては信じられないものの、国際社会は我々が想像もつかないようなさまざまな流れが渦巻く権謀術数の世界であることに改めて気付かされるのだ。
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