« 海運業界、思わぬ好決算 | トップページ | 烏森の焼鳥「ほさか」とニイハオ・トイレ »

2021年2月 9日 (火)

森 オリンピック組織委員会会長批判に反論する【言葉狩りはやめよう】

このブログの読者の方から、女性蔑視とされる発言をした森オリンピック組織委員会会長を批難するメディア報道に対し、憤りを感じるとのコメントを昨日頂いた。詳細は2月6日付け「海運業界、思わぬ好決算」のコメント欄に記したとおりで、私もこの方の意見に完全に同意する。例によって森氏に対するバッシングは、氏のコメントのごく一部を切り取ったものに違いないから、スピーチ全体で何が述べられていたのか、どういう場での発言かの検証が必要と感じネット検索をしたところ、日刊スポーツで以下のスピーチ全文を見つけ早速読んでみた。

スピーチの概要は以下のとおり:
時間・場所:本年2月3日・渋谷区に2019年5月に新しくできたジャパン・スポーツ・オリンピック・スクエア(JSOS)会議室で開かれた日本オリンピック委員会(JOC)の臨時協議会に於いて、東京オリンピック・パラリンピック組織委員会会長である森氏が行ったもの。時間は約40分と他のソースが伝えている。
スピーチの骨子:(注:森氏独特のサービス精神なのか、話はあちこちに触れながらの半ば与太話風のスピーチではあるが)

  1. JOCや日本スポーツ協会が入るJSOSの新しいビルは素晴らしいとの賛辞。
  2. 自分が体協の会長に選出された経緯や東京オリンピックの組織委員会が入る岸記念体育館のあれこれ、体協への不満など。(注:いずれのトピックスもリラックスした口調で面白可笑しく紹介し、お茶の水にあるサッカー協会の建物などにも触れ脱線気味の内容となっている)
  3. 森氏がラグビー協会に関わった際の病身を押してのロンドン訪問や、今のウイルス禍などの小噺。
  4. 東京オリンピック・パラリンピックに無責任に反対する人たちへの不満。
  5. 会長、名誉会長であったラグビー協会への不満。
  6. オリンピックは今年何としてでも行うとの固い決意。

などが読み取れる。どこをとっても、活字にしたら何やらよくわからない与太話の類であるのが全文を読めばわかる。

いまさかんにメディアなどで女性差別とされる発言は5. の項目で、名誉会長としてラグビーワールドカップ日本大会を大成功に導いた際に、氏が経験したラグビー協会の人事軋轢などのあとに為されている(下記全文、太字参照)。文脈から明確に分かるのは、女性の比率を一律4割にという乱暴なガイドラインに疑問を呈し、例としてラグビー協会の女性理事たちの事を否定的に言及した後に、組織委員会の女性理事は素晴らしいと述べていることである。早稲田のラグビー部に入りながら病気で退部せざるを得なかった森氏には、ラグビーに対して特段の思い入れがあることは衆目の一致するところだ。であらばこその様々な不満が身内とも言える日本ラグビー協会にあることを彼は吐露したまでで、これとは対比しながら組織委員会の女性理事については評価しているのである。(身内のラグビー協会への不満はスピーチの他の部分にもある通り)


JOCの入るビルでJOCの臨時協議会で招かれ、組織委員会の女性理事を引き立てるために謙譲の精神で身内を引き合いにしたのだろうが、そういう対比が良いかどうかは別として、全体を見れば何ら女性をおとしめる発言はしていないのが明瞭だ。果たしてこれのどこが時代遅れの女性蔑視の発言なのであろうか。さらに問題の発言の部分を声に出して読んでみたが、ここをゆっくり読んでもせいぜい2分程度で終わる長さで、やはり批難は「切り取り」であることがわかる。こうしてみると森氏の今回の発言に対する批難は、サヨクやリベラルお得意の「ため」にする批難、批難のための批難であると断言できる。40分と云われるスピーチのほんの一部を切り取り、曲解を重ねた上でよってたかっってバッシングするような社会が寛容な社会といえるだろうか。昨日のコメント欄でも触れたが、このような「言葉狩り」や「メディアの集団リンチ」が横行する社会はごめんこうむりたいものだ。


2月11日追記:森発言について下記赤字部分を追加しました。「全文」と謳いながらメディアはここでも自分の都合のよいように切り取っていることがよくわかります。それも森さんが女性をほめている部分を意図的に削除し「全文」だと言っているのです。いかにメディアが劣化しているのかよくわかります。

以下森氏「日本オリンピック委員会(JOC)の臨時評議員会(2021年2月4日)」での発言を
日刊スポーツ2月4日付「森会長/発言全文1~3」から引用
毎日新聞2月3日付「森喜朗氏『文科省がうるさくいうんでね』JOC評議員会での女性理事についての発言」から赤字部分補記

この建物(ジャパン・スポーツ・オリピック・スクエア=JSOS)に、いろんな会議場があるんでしょうが、会議というものに参加したのが今日は初めて。実に立派な会議室だなと。

私どもの組織委員会の会議室とまったく違う。私どもの会議にはじゅうたんは入ってないです。つまり、我々のは瞬間的な時間が決まった団体で、JOCは長い歴史がある。これからもスポーツの中心的役割を担うということだと思う。

ああいう、全部すぐ(映像が)映るような部屋はわたくしどもののところにはない。毎日のようにIOC(国際オリンピック委員会)と会議としてますが、会議場があっちこっち変わって、その都度職員が大きなテレビを持ち歩いて、そこから放映したり視聴したりしている。言い方よくありませんが、お粗末な会議場でありまして。(JOC会長の)山下(泰裕)さんはうらやましいなと。

しかし、建物、これで公式的には3度目かな、いや4度目。最初は竣工(しゅんこう)式のパーティーの時。その時、長々と歴史の話はしましたので省きます。2番目は山下さんが決められて、なんかあったな、それで参りました。3回目はバッハ会長が安倍前総理にですね、功労賞をお渡しになるのでそれをどこにしようかと官邸から相談がありました。すぐに新しいスポーツ会館(JSOS)がいいだろうと。バッハさんも、安倍さんもこれるし、みんなこれるんじゃないかと。ここでやったのはつい最近であります。その次は参りました4回目が今日です。

いずれも立派なお仕事ができる環境。新国立競技場の真ん前にあり、その横に、競技場のエリアにあった青年館を横に、というよりスポーツ会館の後ろにもってきた。競技場のエリアにあった青年館を横にもってきたと。

そういう構図で、JOCを中心に競技場もあり、これからラグビー協会というより国策に基づき、秩父宮競技場を移転させると。これは国が決めたことで、近所に移る予定だそうです。いずれにしても、この場所は日本のスポーツ界の中心地だと。こんなところはない。結果として、私は当時、(渋谷にあった)岸記念(体育館)におりました(日本)体育協会の会長をしてまして。なった経緯を申し上げますと、河野洋平先生だったんです。河野洋平先生がきて、「一生に1度の頼みだから」と。「体協の会長に推薦されたんだ」と。「実は息子の太郎から肝臓をもらった」と。移植をやった直後で。「医者から飛行機に乗ってはいけないと言われているので、だめなんです。やる気持ちがない」と。従い、「よく分かってくれているのは森さん、あんただから、私は君を推薦したいんだよ、頼むよ」と言われまして。まあ、選考委員長はラグビーの大学の先輩である日比野先生だったものですから、「お願いだから断るな」と、「オレに恥をかかせるなよ」とこう言われまして、それでスポーツ協会、当時の体協の会長をいたしました。

今日は見えているかな、体協の方?さぼってんですか、それとも。(「オンラインです」の声に)オンラインでいるなら、あまり悪口は言えないな。

当時体協の専務、岡崎さんです。「一切口は挟まないからただひとつ」と。「岸記念館を建て直すことがあなたの仕事です」。えらいことになったなと。土地は国のものなんですけど、その下に水道局の施設が入り、そう簡単に動かせない。石原知事にも「森さん無理だよ、動かしたらダメだよ」と。

その時おもしろい話をしてくれた。次の五輪は晴海のほう、新しいフロントシティーでやりたい。従って国立競技場はそっちに持って行く。その時、NHKから相談があったので、NHKは国立競技場がもし晴海に行くなら、NHKの建物もかなり年期がたっているので大きくしたいと、そこ(跡地)に移ると。いまのNHKのビルはそのまま使える。それを協会のビルにすればと。そりゃいい話だと。

岸記念体育館のほうが渋谷の商業地に隣接しているのに、緑地公園なんちゃらで上に伸ばしちゃいけない。NHKの横は閑静な住宅街でしょ。どういう政治的判断があったのか。岸記念体育館は5階建てですか。結局、国立競技場の移設は反対になりました。日本陸連が、あそこは海から風が来るので、陸上競技の種目、風具合にでは公式記録では扱えなくなると。基本的な問題を考えないで、よく考えないで石原さんらしいけど、海側にいくのを断念した。結果として、いまのNHKのところにいくことができなかった。あれだけ大きいのでNF(国内競技団体)の方には広々とした部屋を提供できると思っていたのに、残念でありまして。NHKは動かないと。

さて、岸記念体育館をどうするかと、随分苦労しましたが、見事にスポーツ協会、JOCは、この建設地になったんですね。東京都のみなさんが考えてくれたことだろうと思いますが、もう1つ、あとは日本青年館ですね。青年館の郷里には農業関係の青年が多いですが、青年館は地位が高いですね。東京では日本青年館というのはあまり評価されていないですが、古い団体であることは間違いないですね。当時(新国立競技場建設にあたり)怒られました、なんで国立競技場から出すんだと。避けて建てればいいと。死んでも動かないとなりましてね、たまたまその当時の理事長が、鹿児島県選出の先生でした。私は平身低頭して日本のスポーツ界のためにお願いした。それだけ日本青年会は素晴らしい建物になるはずだと。国立競技場もラグビー場も神宮の野球場もみんな見える、酒を飲みながら見れるいい部屋が理事長室になるはずだと申し上げたら「それはいいな」と。していいかどうか、本人の名誉のために言っちゃいかんかったですが、もう亡くなられましたので。亡くなられる前にお見えになり、感激をしておられました。

青年館が移ったものですから、こちらにもってきたのは妙案だった。それがこの建物です。

オリンピックのマークもつけてもらい。これは竹田さんがやられたのか山下さんがやられたのかわかりませんが、我々も五輪マークをどこかにつけようと、虎ノ門、晴海の時もつけられないか言ったが、絶対に駄目だと。それがいとも簡単にこの建物に。国立競技場を見に来るお客さんは、あれは五輪会館だとこういうんです。ちょっと寂しい感じがしました。本当は体協なのになと。スポーツ協会とJOCが協力して建てたのになと。ところが国民は誰もそうは思ってない。これは五輪会館だなと。どこにあるんだと聞かれると、国立競技場の前に建物がありますと。スポーツ会館というと、「オリンピック会館じゃないんですか」と。これはもう定着した感じがあります。

サッカー協会が自前でお金を作って文京区にビルを作られた。しかし、知らないですよ。これはあっという間にオリンピック会館と言われるようになった。サッカー会館というと、「どこですか」とよく聞かれたんですが。順天堂大の前を…とか言っているんですが、その点、オリンピックのネーミングはそれだけ強いものだなと思います。日本のスポーツ界のまさに牙城、本城だと理解してもらい大いに活用してもらえばなと思ってます。

私も84歳になりますので、この建物を建てるまでだなと。新国立競技場ができるまではどうせ命は持たないだろうと。もうだめだろうと思ってたら、2015年のワールドカップのラグビーがイギリスでありまして、その時に医者に頼んだら、ダメだよあなたは年内までだと。海外とんでもない。海外で死ねば本望と言ったら、賢明な女房がつえついて行きなと。歩くのもやっとだった。ロンドンに行ったときは抗がん剤をして、一歩一歩歩くのがやっとでした。帰ってきて、医者に行ったら、年内の命だなと思ってたら、その時に厚労省から薬が認可おろしてくれて。今のワクチンと同じで、もっと早く準備すればいいんですよ、今ごろになって準備とか。その頃からワクチンの準備しないといけないんですけど、厚生省に聞くとどの薬を使うか決まってないからダメだと。結局この薬いいだろうとなってからやるのが、何が必要かと話すのが日本政府のやり方ですね。この建物ももっと早く使えるようになればと。

余計なこと申し上げましたが、今日、本当はお願いに来たわけです。いよいよ、JOCのお力を借りて、スポーツ協会の方のお力を借りて、五輪目前であります。あと半年です。ぜひ実現をしたい。今日もですが、見出しをみていると「森が謝った」とか「早く辞めろ」とか、そういう記事がたくさんばかり出ています。こないだまで悪口は山下さんばかりだったんだけど、最近は私か菅さんとどっちが多いかというぐらい悪者になってますね。うちの家内にこの年になって「総理の時は我慢していたけれど、総理の時よりも悪口を言われるということはよっぽど悪いことをしているんですか」と言われるんですが、切り取るところが、悪いんだろうといって女房を説得しているわけです。

端的に言うと、いま出ているニュースは山下さんや私に対するものというのは、結局オリンピックをさせたくないんですよ。オリンピックを失敗したら菅さんに責任を取らせるし、森にも責任を持たせるし、山下さんも。ということを考えている方がスポーツ関係の中にはかなりおられると。スポーツ界、NF、役員構成、理事構成、年齢構成などで必ずトラブルがあるわけですね。長く務めていると、JOCの理事、スポーツ協会の理事、副会長というのは肩書は世間的にはいいですが、そういう意味で長くやられた方は辞めるのが苦痛なんだと思います。ですから私は体協もラグビー協会も本当は、前代未聞のラグビーワールドカップをやったんですから、皆さんがもうちょっと残ってやったらどうかと言ってくれるかなと思っていたが、誰もそうは言ってくれなかった。それでしゃくに障ったんで、九州にいる森(重隆)さんを会長にしたんです。いずれにしてもラグビー協会の会長も早く辞めて、私に名誉顧問や名誉理事くらいと思ってそれもない。いかにラグビー協会は冷厳であるか。

そのラグビー協会もW杯前の19年6月に人事。新聞記者に聞いたら、W杯を目の前に辞めることないんじゃないかと。W杯が終わったら辞めればいいと。当時の会長もそうだとなり、みんなが黙って言えないことになっていたんだと。私はそれで憤慨したんです。自分たちがやりたいがために役員人事を半年延ばすのはもってのほか。私は強く抗議した。ただし、今まで一生懸命に苦労した役員のみなさんにはW杯の試合を全部見られるように手配しなさいと。見事に直前に岡村さんから今の森さんに変わられたと。山下さんからガバナンスコードについて、かなり難しい状況なんじゃないかなと。これもいろいろ聞いていました。同じように理事として頑張った方をどうやってオリンピックの時にと。これは山下さん、理事としてきちんとやってさしあげないとだめだと。

特にこの山下会長は竹田さんから20年ぶりくらいに会長が変わった。これは珍しい。それは竹田さんという大変な崇高なお立場の方でいました。立派な方なので自分で何か意思をおっしゃることはなかった。しかし、周辺が相当気を付けないと、評価されない面がたくさんあったと思う。いろんな不祥事もありました。お金の面で解決したことは1つもなかった。立ちはだかる競技は、橋本聖子さんがやってましたから、追及しにくい雰囲気があった。ですから、橋本さんが常に前面立つべきだという。国会の議員仲間に物が言いにくいということがあったと聞いています。そういう中で山下さんが皆さんの手によってお選びになられた。山下さんを全員で支える。

実を言うと昨日、組織委、JOC、東京都みなさん、国、関係者集まり、自民党本部で関係各位の会議がございました。その最後に山下さんがあいさつした。びっくりした。これが山下さんなんだなと。柔道以上にけれんみがあった。本来、山下さんがあれだけ立派な演説をするとは。みんなそう言っていた。しゃべり方だけではなく、理路整然と1つ1つしっかりした話をされてました。この原稿は籾井さんが作ったのかなと。いろいろ考えましたが、いずれにしてもみんな力を合わせて山下会長を守っているのだと安心しました。しかし、演説をしたのは山下さん。私もいろんな話の間、すばらしい山下さんのリーダーシップ、あらためて、大いに評価をし、これからもオリンピックに向けてしっかり頑張っていただきたいと。ご協力を賜ります。

これはテレビがあるからやりにくいんだが、女性理事を4割というのは、これは文科省がうるさくいうんでね、女性がたくさん入っている理事会、理事会は時間がかかります。これもうちの恥を言います。ラグビー協会は倍の時間がかかる。女性が10人くらいいるのか、いま5人か。女性は優れており、競争意識が強い。誰か1人が手を挙げると、自分もやらなきゃいけないと思うんでしょうね、それでみんな発言されるんです。結局、女性はそういう、あまり私が言うと新聞に漏れると大変だな、これはまた悪口を言ったと書かれるが、

  • 必ずしも数で増やす場合は、時間も規制しないとなかなか終わらないと困る。そんなこともあります。(日刊)
  • 女性を増やしていく場合は、「発言の時間をある程度、規制を促しておかないと、なかなか終わらないので困る」と言っておられた。誰が言ったかは言わないけど。(毎日)

私どもの組織委にも、女性は何人いますか。7人くらいおられるが、みんなわきまえておられる。

  • みんな競技団体のご出身で、国際的に大きな場所を踏んでおられる方ばかり、ですからお話もきちんとした的を射た、そういうご発言されていたばかりです。(日刊)
  • みんな競技団体からのご出身、また国際的に大きな場所を踏んでおられる方々ばかりです。お話もきちっと的を射ており、欠員があればすぐ女性を選ぼうとなる。(毎日)

長くなって恐縮です。山下さんが、私に最初にあいさつしろと。こう言うもんですから。私は長くなるよ、と。議事進行にご迷惑になるからと。というよりは私の立場を考えて、何か先にしないと失礼になると事務局は考えたと思う。そういう考えは無用です。ここに来れば、みんな同じなんです。ですから、そういう意味で、誰か偉い人が来たら、すぐさせるとか。特にそういうのは会議の途中でありますから「ただいま、何とか大臣が見えましたので、ごあいさつを」というのがあります。あれ1番、良くないですね。そんなつもりで来てるんじゃない。

今日、私は実際、しゃべりはないと。そう思って。言われなかったから原稿も用意してなかった。急な話ですから昨日一昨日使った、当時使った、この原稿を使ってくださいと。一昨日しゃべったことを何でなんだと。まあ、こういう風にみんなが気をつかってくれることは、ありがたいことでありますが、どうぞ、あんまり気をつかわないで。あんまり気をつかわれたら私もう来ないようにしますから。さっきから事務局の皆さんにも、そう申し上げた。山下さんも出てこられたんで、あなたが私を出迎えにエレベーターへ来られると、全理事にしなきゃいけませんよ、と。それができるんだったらいいが、できないんだったらやめなさいと、さっそく注意した。そういう意味で皆さん、円満にスポーツのことをしっかり考えて。

そして今日、最後にお願い申し上げるのは、オリンピック、ぜひ、どんなことがあってもやります。あまり具体的なことは言えません。これテレビがあるから言えないんですが、まあ、無観客、ということも当然想定しながら、いくつかのシミュレーションをしております。その無観客にもまた、いくらでも細かい部分はあります。要は、外国から来る一般のお客をどうやって水際で防げるかということです。選手、役員、その他関係者はですね、割といい。あとはアプリをみんな持ってもらって。今、認証カードで全部、自分の母国を出た時の写真が東京へ入ってくる。どの会場にも、その写真がいくというようなシステムを今、一生懸命、企業が考えてくれております。

ですから、どんなことあってもこれはやらなきゃなりません。簡単に来年に延ばせばいいとか、フランスに変わってもらえばいいとか、4年後でいいんじゃないかとかですね、そういう無責任なことを言う人たちがスポーツ評論家の中にもあるというのは、何なのかなあと。学問をやっているようだけど神髄がわかってない人たちがある。これを1年延ばして、皆さんに大変ご迷惑を掛けました。特にアスリートの皆さんにご迷惑を掛けた。しかし、これを延ばすことによって今、公表されてますが(追加で)3000億のお金がかかりました。したがって(延期前が)1兆3500億円でしたかな。それが予算が(合計)1兆6500億円まで広がったわけです。これを東京都と私どもが折半します。国が出すのはパラリンピックだけでありますので1500億。これはそのままになります。

したがって、私どもはスポンサーを集めて、お金を集めることはできないわけじゃない。しかし、これをやれば東京都と組織委員会には同額にするという約束になってますから。東京都が、そのお金を出さなきゃいけない。東京都はお金をどこから出すかと言ったら税金から出すしかないわけで。1兆6000億でおきたいんですが。

これをですね、また1年延ばすと簡単におっしゃいますが、選手の管理をやられてるだけでバスを二千数百台、借りているんです。今年1年あるわけでしたが、そのまま据え置いて来年、乗用車が約600台から700台。バス運転手も、その倍います。取っておかないといけません。変な話ですが、築地の跡に車を止めてありますが、そこに運転手がみんな控えるとなりますと、トイレから何から全部、想像を絶するような準備をしなきゃいけない。

ホテル、やっと昨日初めて、担当局長がホテル協会と解決しましたと。キャンセル全部しちゃったわけです。そのキャンセル料を1円も払わずに、また1年延ばして、同じ条件でまたやってくれと。こんな虫のいい要求を私は恥ずかしくてできないんだけど「会長は出ないでください」「あんたが出ると妥協するから」と言われまして。しっかりとした局長が、しっかり言ってました。だから全く昨年と変わらない形でホテルも全部、契約を済ませました。

まあ、そんなこと言い出したら切りがないです。これを全部、国民の皆さんに話してしまえば、だから金がかかるから五輪には反対なんだよ、という、またそういう声が出てくることになります。しかし、今はコロナになっておりますが、原点は東北。震災から始まったこと。熊本、新潟、災害はたくさんあって、そういう災害から立ち上がっている諸君を激励しよう、皆さんを元気づけましょう、ということがオリンピックの最大の目標だったはずです。それをみんな事を忘れて、コロナ、コロナ、コロナだから辞めてしまえと。そうじゃないんだと思います。しかも世界から多くのお見舞いをいただいた。

世界から、たくさんのボランティアが来た。募集した我々が想像した以上に集まってくれた。そしたら組織委が金を払ってやれとか、車代を出せとか、タダなら学徒動員と同じだ、とまで書いた新聞社もあるわけですから。そこまで、やっぱり批判されてきたわけです。1つ1つ、そういうものを挙げたら本当に切りがない話なんです。

ですが、皆さんの真心と各競技団体。そして何と言っても、役員のために、JOCのために、組織委員会のために五輪があるわけではないんです、IOCのためでもないんです。日本のアスリートのためでしょ。アスリートは、この本番でお客さんがいなくてもやりたいと言ったら、やらせてあげるしかないじゃないですか。誰もいなくても、走るだろう。

それを去年の1年前のイベントでご覧になったと思いますが、池江(瑠花子)さんを使って、国立競技場で1人で手を挙げて、トーチを持ってましたよ。大きな広告を全国の新聞に出しました。あの心境なんです。1人でも私は、やります。こんなに体力なくても私はオリンピックを目指します、という感じ。それを国民に見てもらった。だから日本中の国民の皆さんも、あの広告を見て「あ、五輪やるんだな」。そういう思いを皆さんが持っていただいたと思っています。どうぞ、大事な大事なアスリートのために、この五輪を何としても開催するんだ、ということを皆さんもご理解をいただいて、これから極めて難しい時期になりますけど、格別のお力添えをたまわれますように。また日ごろ、皆さん、すべての団体を代表して組織委員会にも多くの皆さんを派遣していただいておりますけども、厚く御礼を申し上げて、以上、長々と申し上げましたが、ちょうど時間になりましたでしょうか。ありがとうございました。どうぞよろしくお願いします。

« 海運業界、思わぬ好決算 | トップページ | 烏森の焼鳥「ほさか」とニイハオ・トイレ »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

バルクキャリアーさま

森会長の問題とされるスピーチ全文を掲載してでの「考察」は実に論理的で分かりやすいです。この問題に関しての「完全無欠の論評」と感服致しました。この様に明瞭な論評が一切されることはなく「総出で森氏を吊るし上げる」メディア報道は狂っているとしか言いようがありません。
野党女性議員が白い服を着て国会で抗議する姿に至っては愚かの一語です。パフォーマンス、粗探し批判が国会議員の仕事だと思っているのでしょうか、これでは政権はとれませんね。

森会長の失言で東京五輪ボランティア辞退者が続出という報道にも違和感を覚えます。辞退者は500人超とのことですがボランティア全体は8万人以上いると聞きます。辞退者の割合は1%未満、逆に言うと99%超のボランティアは辞退していないわけですからこの報道も「針小棒大」の極致ではないでしょうか。
そもそもボランティアは森会長の資質に関係なく「自らの意思」で東京五輪に協力しようと参加しているはずですから辞退者に関しては「その程度の想い・情熱なのか」ぐらいにしか思わないでしょうね。

首都高速4号新宿線をよく通りますが外苑ランプあたりで新国立競技場が目に飛び込みます。その度、これだけ立派な施設を作ったのだから何としてでも東京五輪は開催して欲しいとの思いが込みあがります。
自国でオリンピックが開催されるなんて一生に一度あるかないかの栄誉な事だと思います。後ろ向きな話は止めて「前に」に進む話即ち「東京五輪を成功させよう」というポジティブな話に進むことを切に願います。

一生懸命努力して世界最高峰になったアスリートが競技する姿を見たら夢や希望や感動が生まれ「何でも挑戦してやろう」という気概が日本に湧いてくると信じます。それが中共が仕掛けた「武漢ウイスル禍に打ち勝つ」一つの有様だとも思うのです。

M・Yさま

まず森さんの発言を全部読むと、何をいっているのかよく分からないような与太話の類い、だという事がわかります。活字にとてもなじまないようなお気楽な話ばなしを、わざわざ活字にし、その一部を切り取って日本全国でつるし上げするような集団ヒステリー状態は正視に堪えません。現下の武漢ウイルスに対する集団ヒステリー状態と同一ですね。今回騒いでいるような輩は大東亜戦争中には「時節柄けしからん」とか「ぜいたくは敵」などと叫んでいたはずで、日本のムラ社会が変わっていないことに愕然とします。

メディアで森批判を声高にする人たちは全文を読んだのでしょうか。森さんの発言はラグビー協会は彼にとって内なる組織という前提で「うち(ラグビー協会)の坊主はしょうがないが、こちら(組織委員会)はすばらしいよね」とでも云う、身内を引き合いにだした謙譲・謙遜のセリフであると理解できます。もし「女性」の箇所を、やはり「弱者」と云われる「老人」に置き換えると「4割老人を入れろというが、老人が入ると競争意識が強くて発言が長くてこまるんだよね。でもこちらの組織委員会の老人はそんなこともなく素晴らしいし」となります。「老人」を「女性」に戻せばわかるとおり、この文脈のどこが弱者蔑視の差別発言となるのでしょうか。

要は最初から森さんの発言に何かイチャモンをつけて騒ぎを起こそうとする一部の人たちが、「女性」というワードにつけこんで火を放ったという事がわかります。スピーチの場所、雰囲気、趣旨などに一切拘わらず、ただただ批判したいがための批判であることが明瞭です。そして「正義」やらポリコレの旗印のもとに、またぞろ評論家やら識者と云われるのが出てきては針小棒大に騒いでいるのが今の状況です。これからの我々の社会では(中には少々ポリコレからはずれていても)ユーモアに富んだ、脱線気味の楽しいスピーチが消え去り、コンプライアンスばかり男性・女性の面白い話を一切避けた、味も素っ気もないスピーチだけを聞かねばならないのでしょうか。私はそんな社会はまっぴらごめんです。

ボランティについていえば、私もボランティアとして登録承認されており、妻や義妹なども同様で周囲にオリンピック・パラリンピックのボランティアは沢山おります。しかし今回のバカ騒ぎを聞いてボランティアをやめたなどと言う人間は一人もおりません。ここでボランティをやめるなどという人間は、所詮その程度の関心しかない人達でしょうからやめてもらって却ってすっきりしますね。私もそんな低レベルの人間と一緒にボランティア活動したくないですから。

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

« 海運業界、思わぬ好決算 | トップページ | 烏森の焼鳥「ほさか」とニイハオ・トイレ »

フォト
2021年4月
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30  
サイト内検索
ココログ最強検索 by 暴想
無料ブログはココログ