内田 樹「日本社会の生きづらさに現状維持を望む若者」
何か格好のブログネタがないかとネットニュースを眺めていたら、経営が悪化して瀕死状態の朝日新聞のネット版AERAに、サヨク作家(最近はリベラルとも言う)内田樹のトンデモコラムがあって思わず吹き出してしまった。「日本社会の生きづらさに”現状維持”を望む若者」と題して、今の日本は若者ほど政府の主張に理解を示している現象について内田が変わった意見を開陳している。それによると、若い人にとっては今があまりにも生きにくい時代なので「これ以上悪くならないように」という願いが、若者をして現政権を支持し現状維持に向かわせるのだという。『生まれてからずっと年々日本社会は生きづらいものになってきた。であれば、これから先もさらに生きづらい社会になるに違いない。それならいっそ現状のままの方がましだ…というのは帰納的推理としては合理的である。より悪く変化するよりは現状維持』 なのだそうだ。
これを読んで感じたのは、リベラルの第一人者として最近さかんにメディアに登場するような人物でも、現状に対する認識や分析がこの程度のものかということであった。ごく普通に考えるならば、政府に理解を示し現状に肯定的な人は、大筋において今の生活に満足していると解釈できるだろう。彼の言うような、これから先もっと悪くなるくらいなら現状のままで行った方がまだよい、よって仕方なくいまの政府を支持するなどと云う飛躍した「帰納的推理」には感覚的にもどうしても辿りつかない。自分たちの考えたことが常に絶対正しいと考えるお花畑の脳内「妄想」がまずあり、それに基いた解釈からしか現実を見ないのが内田氏らサヨクやリベラルの思考方法である。間違っているのは若者とはまさに牽強付会の推論かつ愚民思想の表れというほかない。こんなリベラルの体たらくが若者を保守化させていることに彼らは気づいた方が良いし、きちんとしたリベラル野党の存在があってこそ、初めて民主主義が機能することに思いをいたしてほしいところだ。
この点でいえば、中共の王外相が訪日した共同記者会見で尖閣での領有権を主張し、日本の漁船が絶えず尖閣周辺の水域に違法に入っていると語った際に、すぐにその場で否定しなかった茂木外相のだらしなさこそ今こそ野党が追及すべき事案だろう。どうでもいいような桜や日本学術会議の問題をしつこく取り上げるのでなく、外交プロトコルにとらわれた挙句、直ちに反論をしなかった政府の弱腰についての論争を国会で期待したいのだが、野党やリベラルは中・韓が絡むと急にトーンが下がってしまう。習近平の国賓としての招待も取りやめになったのか、単に延期されたのかいまだ不明のままだ。米国が中共利権べったりのバイデン政権となった場合、日本は中国に対してどう向きあうのかなど問題は幾らでもあるのに、野党の劣化でまともな議論が聞こえてこないのが寂しい限りだ。リベラルや野党はもう少し賢くなって欲しい。「これから世の中が悪くなるから」政府が支持されるのでなく、「リベラルや野党がだらしないから」若者は政府に期待するのだ。
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コメント
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バルクキャリアーさま
若者の政権支持率の高さ(18才~29才・80%)について「生まれながらに日本は生きづらく未来に希望がなく現状維持を望むから」との内田氏の見解は、一体どの様な思考を経ればそのような結論になるのか呆れかえります。
バルクキャリアーさまが仰る通り、日本学術会議の問題と同じく「自分たちは常に絶対正しい、分からない者は愚民だ」との独善的思想が根本にあるのでしょうね。「リベラルや野党がだらしないから政府に期待する」との意見に同意です。
サクラ、Go Toの是非等で政府を追及するより中共の王外相に対する「茂木外相のへっぴり腰」を問題にした方が野党に対する支持率もほんの少しは上がるとしたものでしょうに。
このままでは尖閣に対する茂木外相の弱腰姿勢がそのまま日本国の姿勢と捉えれれてしまうので、菅首相には即刻茂木外相の罷免を願いたいです。河野行革担当大臣を外相に戻してもいいのでは。非現実的ではありますが田母神氏が外相だったら王外相もあんな舐め切った発言は出来なかったでしょうに。
投稿: M・Y | 2020年12月 3日 (木) 08時40分
M・Yさま
内田某のあまりにも雑駁な議論ですが、ここにはサヨク独特の考え方が見え隠れします。彼らの「理想=妄想」は常に自分たちが正しく、現実は間違っている。間違った現実を受け入れる若者の考えが愚かであると云う選民思想の表れです。もし間違った現実なら選挙で正そうというのが民主主義の基本ですが彼らはそれに期待しない。愚民による選挙には期待しないのです。こういう事からマルクス・レーニン主義の革命思想が出てくるのですね。
さて国会の年末までの会期延長を野党5党が求めたと報じられましたが、議題がウイルス問題と桜だそうで、国会を開催すると一日で2億円と云われる経費の無駄遣い。茂木外務大臣の問責決議・更迭によって領土問題は一歩も譲らない(というより領土問題は存在しない)というサインを中国に送るチャンスなのに、また議題が桜とは何とも情けない限りです。バイデンが大統領になったら中・韓が勢いづくのは必至だと思わるのにまた桜ですか。
投稿: バルクキャリアー | 2020年12月 3日 (木) 22時23分