« 飛鳥Ⅱ30周年オープニングクルーズ乗船・乗船前のPCR検査 | トップページ | 飛鳥Ⅱ2021年オセアニアグランドクルーズ中止 と 2022年オセアニアグランドクルーズ発表 »

2020年10月27日 (火)

半日鉄道プチ旅行

202010272000

買ってきた「鉄道ジャーナル」の最新号を読んだいたら無性に電車に乗りたくなった。考えてみれば最近乗るのはもっぱら暗闇の地下鉄ばかりだ。テレワークの日々だが窓から外を見れば絶好の外出日和、さして急な仕事もない日に、一日中家のパソコンの前に座ってなぞいられない。思いたったが吉日で、午前中にお隣埼玉県の川越まで行きは西武鉄道で、帰りは東武鉄道で往復し、電車に乗るのを楽しむことにした。仕事は午後ゆっくりやればよいと割り切り、まずは高田馬場まで東京メトロの地下鉄で行き、西武新宿線にそこから乗るのだ。西武新宿線は大手私鉄の幹線としては、いまどき珍しく地下鉄との相互乗り入れがなく、沿線の景色が「昭和」を思いおこさえてくれるのが旅心を刺激する。


朝のラッシュも過ぎたころ、高田馬場から乗った下り川越行き急行電車は予想通りガラガラの車内で、例によって運転席直後の「かぶりつき」に陣取った。乗車した2000系2084は、マスコンとブレーキハンドルが別々の運転台で、いまふうなVVVF制御でない「在来」車。武蔵野を走る無骨な鉄道らしい普通鋼に黄色の車体で、いかにも「西武鉄道」の電車という外観が良い。高田馬場駅を出て10分少々、都内23区を出るあたりから、周囲に緑や畑も見え早くも郊外に来たことが実感できる。前を見ていると、あちこちで路盤や線路脇の改良工事をしており作業員が振る安全確認の小旗が目立つが、「ローカル感が漂う」などと揶揄される新宿線も、見えぬところでさまざま改良工事を行っているようだ。こうして運転士の後ろで信号確認やら速度制限、力行・惰行票などの喚呼を心の中でしていると、なにやら自分が運転士になった気になってくる。


川越まで一時間弱の西武の旅を終え、次は折り返し東武東上線で池袋に戻る旅である。乗り換えのため西武新宿線の終点・本川越駅から東武東上線の川越市駅までは歩くが、そこは徒歩10分もかからない距離で、何ということもないごく普通の地方都市の道だ。用もないのにわざわざ川越まで来たのだから、土産の一つも探そうかと思っているうちに、何の収穫もないままに東上線の駅前に着いてしまった。帰路久しぶりに乗った東武東上線は、私の知っていたかつての東上線とは別の鉄道かと思える変貌ぶりだ。昔は東上線と云えば、主要駅に東武労組の旗がはためき、昼間から運転席後ろのブラインドは閉められ、運転士は発車待ちまで漫画を読んでいたものだった。時代は変わり今や赤旗など見られず、職員も制服をきちんと着こなして規律ある仕事ぶりに見える。


乗り込んだ「かぶりつき」は30000系31606でこちらの運転台はワンハンドル、ATC制御で車両情報がすべて運転席前のモニターに表示される形式である。そのために前方の信号表示を確認すると云う「かぶりつき」のお楽しみは半減するが、デジタル表示の速度計やブレーキ制御針の動きは見ていると面白い。この東上線は昔は都内を出ると田や畑ばかりの田園風景だったが、線路の周辺一帯はすっかり住宅地に変わり、今や志木から和光市までは地下鉄有楽町との複々線となっている。和光市駅で東京メトロ有楽町線に乗り入れる東急5000系を見ると、一瞬「ここはどこだっけ?」と混乱する。かつては和光市は大和町と云って、工場に一面畑だったのが変われば変わるものである。こうしていろいろ驚いているうちに終点・池袋に到着して、あっという間に半日のプチ鉄道の旅は終わってしまったが、思い立った日に用もなく電車に飛び乗り数時間、沿線の景色や変貌を楽しむのもよき気分転換だと思った。次は都電荒川線か東急世田谷線に乗ってみようかと計画しながら午後の仕事でパソコンに向かっている。

2020102730000

« 飛鳥Ⅱ30周年オープニングクルーズ乗船・乗船前のPCR検査 | トップページ | 飛鳥Ⅱ2021年オセアニアグランドクルーズ中止 と 2022年オセアニアグランドクルーズ発表 »

鉄道」カテゴリの記事

コメント

バルクキャリアーさま

かぶりつきに陣取っての川越タッチの鉄道小トリップ、何気ない風景の中にも楽しみは十分に詰まっている様子が伝わり新鮮な気分になりました。今度の飛鳥Ⅱの乗船について「すべて経験してやろうとの好奇心から」とありましたが実にアグレッシブですね。約一回り年長の人生の先輩から積極的な姿勢を感じると後進としては良い刺激を受けます。

昨日は急遽福岡に交渉で乗り込みました。百道浜から玄界灘に沈む夕陽は綺麗でした、そして今朝は博多港を見下ろす32階のホテルの部屋から日の出を眺めていると、その美しさのせいか思わず涙が落ちました。船上からの朝日や夕陽もさぞかし美しいのでしょうね、オープニングクルーズもうすぐですね。

M・Yさま

おはようございます。

飛鳥Ⅱ乗船のための唾液を使ったPCR検査もパスし、いよいよ乗船できることになりました。久しぶりの乗船を楽しもうと思っています。

老人は若者になるべく文句をたれず、愚痴をこぼさず自ら積極的に遊ぶべし、と思います。(それでも時々文句の一つも言いたくなる場面ありですが・・・・)

現役バリバリのM・Yさん世代は日本中あちこちで、必要な経費を大いに支出され日本経済を回して下さい。

今週末はラグビーの慶明戦ですね。明治からみると明慶戦かな?以前、慶應は弱い年でも不思議と明治とは善い試合をしてきましたが、さて今年はどうなるか?まず大方は明治の勝利を予想していると思いますが。

九州の地での交渉の成功をお祈りします。

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

« 飛鳥Ⅱ30周年オープニングクルーズ乗船・乗船前のPCR検査 | トップページ | 飛鳥Ⅱ2021年オセアニアグランドクルーズ中止 と 2022年オセアニアグランドクルーズ発表 »

フォト
2024年11月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
サイト内検索
ココログ最強検索 by 暴想
無料ブログはココログ