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2020年6月21日 (日)

河井前法相・案里議員逮捕のニュース

広島の河井克行・前法務大臣と妻の案里参院議員が逮捕された。昨年7月の参院選に際し、票の取りまとめなどを依頼する趣旨で、地元議員などに多額の現金を送った公職選挙法違反(買収)の容疑なのだと云う。我々の感覚からすれば、検察の発表(リーク?)通りならば、この夫婦の行為は明らかに法律違反になるのだが、話はそう簡単ではないようだ。新聞報道によると、河合陣営には「自分たちの地盤を広げるために、陣中見舞いを渡すのは政治観の常識だ。それを選挙違反に問うのは乱暴だ」(6月19日読売新聞)と云う不満があるとされる。夫妻の「法に触れる事は一切していない」とのコメントも、彼らの行為はこれまでは違反として立件されていなかったとの認識によるものだろう。どうやら今回の逮捕劇は、われわれ政治に直接関わらない者にはわからない動きが従来からあり、その慣行が選挙違反として罪になるのかという問題につながるようだ。


広島と云えば思い出すのはかつて山陽新幹線・三原駅での出来事である。駅のホームで新幹線を待っていると到着した「こだま」号から降りてきた背広姿の一人の男性が、ホームの多くの人に万遍なく頭を下げ大きな声でなにやら挨拶をしている。「こんにちは」だったか「宜しく」だったかは挨拶の言葉は忘れたが、その姿が大仰で我々のように明らかに出張者とわかる人種にも頭を下げていた。思わず誰かとよくみたら、三原を地盤とする亀井静香氏(当時・自民党)で、地方の政治家は地元の駅では選挙でもない平時からこうして誰かれ構わず頭を下げて廻るものなのかと驚いた。亀井氏のその姿を見て広島県の有権者と政治家の距離や、選挙に関わる意識が東京のそれとは随分と違うのだろうと思ったものだった。


問題の参院選では、これまで自民と野党で分け合った改選定数2の選挙区を、自民の独占をめざし案里氏が公示直前に急遽出馬することになったのが事の発端らしい。結局のところこの参院選では自民党の現職古参議員が落選して案里が当選したものだから、地元の反発は大きく夫妻は大いに恨みをかったことであろう。克行氏は政治家の家系ではなく、そのパワハラ的体質も地元では悪評だったようだし、案里氏はもともと宮崎の人とあって、無理筋の選挙戦が今回の逮捕劇のきっかけだと思える。しかし彼らが現金を配った時期は投票から4か月前からで、これまでは公職選挙法の買収の適用範囲外と認識されていたものだという。今回はこれを立件するということで、検察は選挙と金の関わりに一層の厳しさを求めようとするのか。選挙と云えば我々のような都会の有権者にはお金にまつわる出来事など起こりようもないが、河井夫妻の逮捕によって一般大衆が知らない政治の世界の慣習・慣行の是非が問われようとしているようだ。

 

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